「中島貞夫の映画愛に満ちた逸品」多十郎殉愛記 まっくん a.k.a. エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)
中島貞夫の映画愛に満ちた逸品
ジャパニーズ・エンターテイメントとでも言ったら良いのでしょうか、60年もの長きに渡り映画に携わってきた日本映画界のレジェンド、中島貞夫の20年ぶりの監督作とのこと。
時は幕末、長州を脱藩した清川多十郎(高良健吾)は居酒屋の用心棒をしながら世間の喧騒と距離を置いていた。居酒屋を切り盛りするおとよ(多部未華子)とはよそよそしく接するものの、お互い強く惹かれあっているようだ。
そんな彼らが尊皇攘夷派の長州や薩摩の志士たちと新撰組や見廻り組の抗争に巻き込まれていく。
序盤の長屋で暮らす人々のやりとりや終盤の長〜い殺陣は超がつくほどのクラシック・スタイル!しかし今となっては逆に新鮮!そして艶やかな多部未華子が出色!
ちなみに監督補佐として熊切和嘉がクレジットされていた。まさに日本映画の伝統を継承する逸品だ。
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gachonさんのコメント
2019年5月15日
時代劇の神様である映画監督であり名脚本家の伊藤大輔に捧げるというオープニングクレジットにやられました。本当はこの作品のような映画が時代劇だった。勧善懲悪ものでない時代劇を伊藤大輔は戦前から撮っていたのです。星5つです。