劇場公開日 2019年11月15日

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「脇のキャストに演技派俳優を揃えた意味が分かった」影踏み minaizuさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5脇のキャストに演技派俳優を揃えた意味が分かった

2019年11月15日
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鑑賞方法:映画館

先日の舞台挨拶にて。脇に大竹しのぶ、滝藤賢一、中尾明慶など演技派俳優を持ってきてて凄いメンバーを揃えたなぁと思ってたら、映画を見終わって納得した。

人間の複雑な情念や猟奇的な切迫した演技をこなせる人じゃないと作品に厚みが出ない。出番は少ないがさすがと言うか見事にこなされていた。

山崎まさよしの演技は今まで見たことなかったが、全く違和感なく逆に新鮮だった。振り切っての演技だったのかと思う。

恋人役で保育士の尾野真千子は幸薄で静かだけど芯がある役が合ってて良い。セリフのない場面での微妙な表情の変化がほんと上手。安心してみれる。

犯罪者が犯人を探す異色のミステリーでサスペンス要素もある本作だが、二人の関係の行方もこの映画の注目するポイントで、終盤は光が見えそうな終わりかたでホント良かった。

ただ何の予備知識もなく見ると一回の映画では理解しづらい場面もあるので事前にパンフレットなり、公式サイトなりで内容を確認してから観るのがおすすめ。滝藤さんに関して途中であれ?って場面を引きずりながらの終盤の展開。この男は何を考えてるんだろ?とか色々考えてしまった。

シリアスで地味な作品だけど、ノビ師をリアルに描いてたし一つの出来事だけでなく他の事件も同時に動いてて最後まで一気に観れた。好きなジャンルの話だしキャストもいいし、ストーリーも良かったのでまた時期を置いて観に行きたい。

minaizu