「ドローン活劇」スマート・チェイス odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
ドローン活劇
中国系アメリカ人のWei Hanさんが経営する映画会社Bliss Mediaと主演のオーランド・ブルームが共同製作した美術品護送会社と窃盗団のバトル・アクション映画。
題名とおりカーチェイスが売りなのでしょう、上海が舞台なので銃社会のアメリカものとは違って銃撃戦にはなりません、それでは迫力不足なので爆薬で補っていましたね。アバンタイトルに派手な爆破シーンを持ってくるので本編を期待させます。
ただ、蓋を開ければセキュリティ会社といっても仲間3人の小所帯、だから敵役の方もほどほどでたいした攻防戦にはなりません。強みはハイテクに強い思春期の中国少年が操るドローンくらい、上空のドローンで車の先を読んでガイドするのでスマート・チェイスなのでしょう。
乱闘シーンで無鉄砲にも高価な骨董品のツボの入ったトランクケースを振り回すので割れるのではないかと別の意味でハラハラさせられました。
おじさんばかりか少年のロマンスまで絡めるのは興業的なお約束なのでしょう、その分アクション映画としては味が薄くなってしまいました。
中国映画ならジャッキー・チェン主役でも良いのに欧米のスターを使うのはマーケティング上の箔付けなのしょうか、「MEG ザ・モンスター」はジェイソン・スティサムさんでしたね。オーランド・ブルームさんは髪までブロンドに染めて頑張っていましたがタフさはあまり感じませんでした、製作のWei Hanさんと意気投合しての共同製作、出演なのでしょう。
まあ、下ネタ頼りのアメリカB級アクション・コメディよりは真面目に作っているようなので好感は持てましたが、この手のアクション映画は多作なので目が肥えたせいか物足りなさを感じてしまいました。