告白小説、その結末のレビュー・感想・評価
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主人公の行動が意味不明ワロタw
全体の不気味な雰囲気は良いです。
ただ、主人公の女先生の行動が、あまりにもひどいです。
脚本家のストーリーの都合にあわせて、
無理やり行動させられているようなご都合主義で、
とても不自然です。。
映画化決める前に、まず、プロデューサーがシナリオをダメ出ししなかったのかなぁ。。
その結末が見えない⁉️
主人公二人の間に存在する時は近くある時は果てしなく遠い距離感、物語の進行に伴い高まっていく行き詰まるほどの緊張感を見る者に与えるポランスキー監督の演出力は流石!しかし、2人の心理状況に至るまでのプロセスが今ひとつ不可解なのは、私の見方が甘いからだろうか?また、"エル"がデルフィーヌに接近したのは偶然?故意?目的は何?疑問が解かれぬまま見終えてしまって、消化不良でした。
少し物足りない
悪くないですが、一味か二味くらい足りない感じがしました。怖い、気持ち悪い雰囲気は出てますが、そこ止まり。また、少し間延びしてます。見て損した!とまでは言いませんが。
エヴァグリーン綺麗でした。
その結末に関して告白します...
映画「告白小説、その結末」。
ロマン・ポランスキー+オリヴィエ・アサイラスが仕掛ける、女vs女のスリラー。
エヴァ・グリーンが謎めいた美女を印象的に演じます。
エヴァとか、エルとか、キキとか、ややこしくなってきた。
その結末に完全には納得できないことを告白します。
迂闊な遣り手
結局エルはデルフィーヌが創り出した人間だったってことか…多重人格とはまた違うような気もするけど。
最後のサイン会時のデルフィーヌがエルと同じようなメイクをして自信満々でニヤッと笑ったその顔にゾクゾクした。
正直、多重人格や創造人格オチ、結局全て自分でした的な終わり方って好みでない。
安易な印象があるし、思い返すとどうしても辻褄が合わなかったり無理矢理な展開だったり、それらを全て幻覚・妄想だからと片付けられてしまうのはなかなか納得しがたいので。
この作品でも、片脚の折れたデルフィーヌには難しい行動をエルがしていたわけで、それを考えるとウーンと思ってしまう。中毒を起こして体調を崩しながらスープやココアを作ったの?とか…
ただ、この結末に至るまでがサスペンスとして非常に面白かったので妙に満足感がある。
エルにどんどん取り込まれていき、それでも逆にエルの人生を小説にしようと密に動きつつ迂闊な点の多いデルフィーヌの危うさにドキドキする。
でも、強烈なキャラの人格を創り出しそれを元に小説を書いてヒットさせているあたり実はかなり遣り手ではあるんだけども。
もしかすると、自殺した母のキャラクターもデルフィーヌの創り出した人格なのかもしれない。
きちんと謎解きされる訳ではないので、逆にエルが実在する人間だったとしたら相当恐ろしいことになる。
なんか色々考えていたら多重人格・創造人格オチも結構面白く思えてきた。
そもそもこの映画は面白かったので、オチの好みは置いておいてオールオッケーかな。
映像の作り方がものすごく綺麗。
エヴァ・グリーンが美人すぎて、その大きな目と口が怖くてこの映画にぴったりだった。
ミステリアスな魅力に釘付け
なんといってもエヴァ・グリーン、この人ってお顔もだけど体から滲み出る雰囲気がミステリアスじゃないですか…
よって登場した時からすでに術中にハマってしまう。もしやと気づかされる視点も2人の醸し出すオーラがカバー
得体の知れない魅力に支配されてしまった感じがしました。
説得力の欠如
突然第三者が現れ、生活に深く関わるようになったり、状況がどんどん悪くなって軟禁状態になったりと、他の作品に通じるポランスキーらしさは充分にありました。
本当にこの人は変わらないな、と思いながら楽しみました。
しかしながら、異様な状況を観ていて引き込まれるような、そんな力が足りなかった気がします。
どことなくセリフがうわすべりで、響いてこない。
独特の世界観、雰囲気作りがポランスキーの魅力のひとつだと思うのですが、それが弱かった。
ポランスキーも老けたのかなぁ…などと思ってしまいました。
とはいえ好きな監督ですし、次作も楽しみにしています。
女同士の確執? 否、実は・・・って
新進の女流作家デルフィーヌ(エマニュエル・セニエ)。
心を病んで自殺した母親のことを綴った処女作がベストセラーとなり、サイン会を催していた。
長蛇のファンの列に疲れた彼女は、サイン会を途中で打ち切ったが、最後に、エル(彼女)と名乗る若い女性(エヴァ・グリーン)が目の前に現れた。
その場は断っとデルフィーヌだったが、その後に訪れたパーティ会場で再び出くわし、話をするうちに気心が知れていく。
近所に住んでいたことがわかったエルと、デルフィーヌはひょんなことから同居をすることとなり、エルはデルフィーヌを影響を与えていく・・・
といったところから始まる物語は、『ファントム・スレッド』を思わせるような支配と服従、主客逆転の物語のように進んで行きます。
このような女性同士の確執の物語では、ジュディ・デンチとケイト・ブランシェットによる『あるスキャンダルの覚え書き』や、カトリーヌ・フロやデボラ・フランソワによる『譜めくりの女』などが最近ではある。
また、作家(男性だが)とそのファンというならばスティーヴン・キング原作の映画化『ミザリー』とうのもある。
それらの作品と比べると(比べる必要はないのだけれど、思い出してしまうのは仕方がない)、どうもヘンテコリンな感じがする。
というのは、とにかく徐々に偏執的要素を出してくるエルが、実にヘンテコリンなのだ。
演じるエヴァ・グリーンの演技はオーバーアクトで、突然キレてしまうのには脈絡がない(いや、あるにはあるのだが)。
そんな彼女に付き合うデルフィーヌも、いい加減すればいいのに・・・と思ってしまって、途中で飽き飽きしてしまいました。
ま、最後まで観れば、エルを突き放せないその理由もわかる仕掛けになっているのだけれど、それにしては伏線の張り方が下手すぎる。
デルフィーヌ・ド・ヴィガンによる原作小説があるようだけれど、最後のカットで謎解きをして、タイトルを出して留飲を下げる、ということで満足しているだけのようで、脚本がうまくないとしかいえない。
と思ったら、脚本は(苦手な)オリヴィエ・アサイヤス(ポランスキーの名前も並べてあるが、たぶん、メインはアサイヤスでポランスキーは直しのレベルだと思われる)。
もっとスリリングになりそうなのに、意外にズンダラしてメリハリが効いていない。
ちょっと期待外れな一本でした。
暗い影
一見「ルームメイト」か「ミザリー」みたいに見えて、実は「シークレットウインドウ」や「スイミング・プール」寄りのお話だった。他にも似たプロットの映画があった気がするし、何で同じような話を作りたがるのかと訝る。そもそもこの手の仕掛けは一人称の小説ならともかく、客観描写である映像でミスリードするのは(個人的には)反則だと思う。
ポランスキーの近作をすべてチェックしているわけではないが、このところ“球を置きに”いっている感じがする。もとから豪速球で勝負するタイプではないので、やはりもっと切れ味のいいカーブかスライダーを期待してしまう。
エヴァ・グリーンは極上の美人だが、「ダーク・シャドウ」の魔女さながらの性悪さが全身からほとばしっているのは属性か。あの「赤い航路」のエマニュエル・セニエがすっかり老けていたのにも驚いた。
☆☆☆☆ 流石ポランスキーと言うべきか、(アサイアスとの共同脚本だ...
☆☆☆☆
流石ポランスキーと言うべきか、(アサイアスとの共同脚本だけど)面白い仕掛けでグイグイと来る。
芸術家の抱える心の苦悩。その僅かな隙間に入り込んで来る寄生虫は、徐々にその毒素を体内へと撒き散らして行く。
作品中に。本の表紙に使用された、特大な母親らしき写真を見た主人公。この時、彼女は露骨に嫌な態度を示す。
どうやら母親との間には、様々な出来事が有ったのだろう…と、推測される。
そしてその事が、彼女の心に重くのしかかっているらしい事も。
あくまでも個人的な感覚として。何となくなのだけれど、P・T・Aの『ファントム・スレッド』と重なる部分を少し感じた。
あの写真自体に『レベッカ』との共通点を…少しだけれども。
主人公の、芸術家としての苦悩は。往々として進まない新作に対し、どうやら限界に達してしまった様に見える。
しかし、そんな主人公に助け船が現われる。
謎のファンのエル!
彼女の助言も有って。主人公の前に立ち塞がっていた【困難な壁】は次々と取り払われて行き。少しずつ新作は、その型を成していく。
だが…。
エルはとんでもない寄生虫だったのだ!
…って事で、このエルとゆう女性!
実は彼女の存在を確認しているのは。ひょっとして、主人公だけではないのか?…を、パーティー会場に現われた時に「あれ?」…と思ったのだが。
実際問題、このエルとゆう人物はこの世に存在していないのではなかろうか?
ここがこの作品のキーポイントと言える。
このエルとゆう女性が街中に現われるのは(正確かは分からないが)作品中には3〜4回くらいだっただろうか。
主人公が常連のカフェらしき場所に、彼女は常に先に座って待ってはいるが、店員と話すのは主人公だし。サイン会やパーティー会場で会う時等は、常に2人きりだった。
主人公が怪我をした場面も。彼女の周りに多くの人達は居るには居るが、彼女は誰とも会話を交わしてはいない。
クライマックスへと行くに従い。このエルの行動は、どんどんとエスカレートして行き。そのオチへと繋がる場面は、普通に画面を眺めているだけでは。最後のサイン会に於ける、主人公のクローズアップの意味合いが違って見えてしまうかも知れない。
小品ながらも。作品全体に漂う毒と確かな演出力で、最後まで目が離せず。堪能させて頂きました。
2018年6月28日 ヒューマントラストシネマ有楽町/シアター1
サスペンスとしてはちょっと・・・・
エヴァ・グリーンが出ているので見てきました。エヴァ・グリーンとジェシカ・チャステインって俺的には、何か似ていて、両方好きな女優さんです。
本作品、ロマン・ポランスキー監督と言うのも、一味ありそうだと思って見に行きましたが・・・・
まず、私的には、テンポが悪すぎます・・・・
一体、エルは何をしたかったのか・・・・
ま、何と言うか、ある小説家の書けない苦悩と言った内容でしょうか、それを何とかサスペンス風に仕上げたのですが、突っ込み所は満載かな・・・・
この手のサスペンスって、怖くなって、ラストで「そうか」となると良いのですが、その主人公の窮地に追い込まれる感じが上手く表現されていないかな・・・
ま、エヴァ・グリーンの汚れ役も良かったけど、彼女が綺麗だったので、良しとしましょう・・・・
ポランスキーによる戦慄のミステリー
小説「デルフィーヌの友情」を映画化。
ポランスキーならではの、謎の世界に引き込まれ、ぞくぞくとする映画。
ベストセラー作家のデルフィーヌの前に突然現れ近付く、熱狂的なファンの謎の女性エル。
エルはサイコパスな一面があり、親しくなるにつれて、デルフィーヌに嫉妬、狂気、恐怖が襲ってくる。
エルは実在したのか?幻か?デルフィーヌの妄想か?女同士の不気味な関係の戦慄のミステリー。
結局、、
結局幻覚だったってことで良い??(笑).
お母さんの事を小説にした事が負い目で心が病んでる主人公がだんだん二重人格になってエルっていう幻覚の友達を見てたって解釈かな、自分的には。
たぶんエルが途中で話す、エルの想像の中のキキっていう友達のことも伏線だよね??.
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それにしてもこの主人公のメンタルの弱さには呆れる。誹謗中傷なんて無視しとけばいいのに、それを読んでもう仕事したくないってワガママかよ(笑).
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悪口言う人がいるから仕事できないので休みます。一生に1度は言ってみたいかも(笑)(笑).
ドッペルゲンガー
最近の発表によると、サイコパスというのは人口の1%~4%もいるそうである。サイコパスについてはいろいろ説があると思うが、私の理解では、日常的に怒鳴ったり喚き散らしたり平気で嘘をついたりと、とにかく他人に対して高圧的で強制的な人格障害である。会社の社長にはこういう人が多い気がする。日本の社長の人数は人口の2%ほどらしく、サイコパスの割合に似ている。そういえばモリカケで責められると喚き散らしたり平気で嘘をついたりする日本のトップもいる。
さて、作家というものは多かれ少なかれ、身を削りながら小説を書く。私小説であれば尚更である。発表すると周囲の人間から自分のことを悪く書いたと罵詈讒謗を浴びせられることもある。それでも作家は小説を書く。書くことが生きることだからである。
本作品は、デビュー作の私小説が大ヒットしたという設定の女流作家の話である。スランプに陥ってなかなか新作が書けない。自分のことを書くのが嫌だからフィクションを書こうとするのは私小説作家が一度は通る道である。
スランプに陥った主人公デルフィーヌの前に救世主のようにElleという女が現れて、彼女を批判し、または叱咤激励する。しかし小説の方は一向に進まない。そうしていくつか事件が起きる中で、Elleは徐々にサイコパスのような女に変身していく。こんな感じのプロットだが、途中からいくつも疑問が沸き起こってくる。それが解けるのは最後の最後の場面だが、必ずしも私の理解が正解とは限らないことを予め断りつつ、以下は私の推測である。
全部見終わってからよく考えてみると、Elleを見たのはデルフィーヌと観客だけだ。行きつけのカフェの店員はまるでElleがいないみたいな振る舞いだったし、下階の住人が主人公と関わるのはElleがいないときに限られる。デルフィーヌの夫フランソワはたしかにElleと電話で話したはずなのに、話していないと言う。彼が嘘を言っているとは思えないし、その必要もない。そして最後のサイン会のデルフィーヌの表情である。自分が書いていないと一度は主張した本に平気でサインをするのは、サイコパスか、本当は自分で書いた本だからのいずれかだ。
賢明な映画ファンはすでに分かっていると思うが、主人公デルフィーヌはドッペルゲンガーなのである。大人しそうなデルフィーヌの様子からは考えられないサイコパスみたいなElleは、彼女の中のもう一つの人格なのだ。小説が書けない産みの苦しみが、もう一つの人格を創造して、その人格に苦しめられつつも、ついに新作をものにする。
デルフィーヌの恐怖体験は、そのまま作家としての苦しみに一致していたのだ。この一連のプロットはなかなか見事である。映画のキャッチコピーで「どんでん返しに驚愕する」と書かれている映画ほど、それほど大したどんでん返しではないのが通例だが、この映画は主人公が追い込まれるだけに、ネタ晴らしは観客を驚かせる。鑑賞中の疑問を最後の場面で一気に解き明かす手法がこれほどうまくいった映画は初めて観た。見事である。
面白い
まずなによりも、エヴァ・グリーンの演技がやたらと怖い。美しさが◯キぶりをより際立たせる。
前半は、冒頭から続く不穏さがキープされつつ、展開は割と古風、語り口がテキパキしているので飽きないが。
後半、田舎家に向かう辺りから、いよいよ盛り上がってきましたよ!と緊迫感をあおるシーンが連続しゾクゾクした。
ただそこからド派手な騒ぎが起こるでもなく、割とすんなりお話を畳んでしまうところが、軽妙でありつつ不条理で良かった。
結果として、全編を堪能した。
ELLE
母親との生活を切り売りしてヒットした小説のサイン会に現れた聞き上手の謎の女と親交を深めて行く女性作家の話。
脅迫めいた手紙やネットの中傷に辟易し自作はフィクションを書こうと考える主人公に対し、私小説を書くよう説き促し徐々に親交を深めつつも圧を強めて行く謎の女。
ヒステリックさが増していくと共にどんどん支配下に置いていく様子は何処かで見たことのある作品の寄せ集め感は否めないけれど、なかなかスリリング。
結末はある程度読めるし、唐突さや不明瞭さもあって拍子抜け感や物足りなさも感じたけれど、少し意外なリアクションとモヤモヤ感は好み。
全44件中、21~40件目を表示