「「I Can Only Imagine」という曲が好きな人にはオススメ」アイ・キャン・オンリー・イマジン 明日へつなぐ歌 KZKさんの映画レビュー(感想・評価)
「I Can Only Imagine」という曲が好きな人にはオススメ
立川シネマシティにて試写会鑑賞。予告で分かる通りクリスチャンムービーだが、特にどこかの宗教を信仰しているわけではない自分でも特別何か違和感を覚える事なく普通の映画作品として鑑賞する事ができた。
というのもシンプルにバード・ミラードの伝記映画といった印象を受けた。
もちろん最後は「I Can Only Imagine」の誕生で作品は終えるのだが、それまでの人生の一部をこの作品では描かれている。
父親の日常的な暴力に怯えて幼少期は過ごし、自立した後はそれが枷となり中々良好な親子関係を築く事ができなかった。
父親が末期の癌を患った事を知り、今までの父との苦い思い出を赦す事を決断し父の命付きるまでの最期の時間を過ごした。
その最期の時間を共に過ごす事でこの「I Can Only Imagine」という曲が生まれたという話だ。
「I Can Only Imagine」という曲を知らない僕からすると、バードの生い立ちは映画作品として見る限りはありきたりでありあまり目新しいものはなくあまり興奮を覚えない。
「I Can Only Imagine」の曲とあまり自分の好みの音楽性とは少し異なる為物凄く心に響く事もなかった。
この作品を楽しむには元々「I Can Only Imagine」を知っていて、この歌に心踊らされた者だとこの作品を更に楽しめるのかなと言った印象は受けた。
「I Can Only Imagine」が好きな者には勧めたい作品ではある。
ただ一点、彼の人生において父から受けた言葉が長年トラウマとなる描写がいくつかある。
最後父を赦す事に繋がるのも、そして「I Can Only Imagine」が生まれたきっかけも幼少期の日記の言葉がキッカケでもある。
一つの言葉が人を傷つける事もあれば、幸せや喜びに繋がる事もある。言葉の重みというのはこの作品においては非常に大切なアイテムとなり、そこらは観ていて心躍らされた。
余談になるがエンドロールは日本語版を流す必要あったのかは疑問に感じた。