配信開始日 2018年2月23日

「ダンカン・ジョーンズにとって避けては通れなかった一本かと。」MUTE ミュート ぐうたらさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ダンカン・ジョーンズにとって避けては通れなかった一本かと。

2019年2月19日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

この『MUTE』はダンカン・ジョーンズがずいぶん昔から温めてきた作品で、『月に囚われた男』の前にサム・ロックウェルに持ちかけたのもこの作品だったのだという(もちろん、その時の話はお流れになったのだが)。つまりジョーンズにとっては念願の作品。『ウォークラフト』の悪夢から抜け出し、もう一度仕切り直しを図るにはなんとかこれを具現化するしか道がなかったのだろう。

まず、主人公が言葉を発することができないというアイディアは、そう悪くない。『ブレードランナー』の続編をイメージしたという未来世界のビジュアルもPC画面で鑑賞する分にはそう悪くない。だが、すべての要素を融合させ、魅力的な化学反応を起こすところまでは達していない。

ある意味これはジョーンズにとって通過儀礼のような作品なのかも。避けては通れなかった本作を経由し、もう一度初心に戻った彼がどのような世界を切り開いていくのか期待したいところだ。

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牛津厚信