教誨師のレビュー・感想・評価
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黒い穴を見る役目
大杉連さん主演の遺作映画ということもあり、スバル座が意外に混雑していました。
持論ですが映画はざっくりいうと2種類のタイプに分かれると思っています。「わかりやすい娯楽映画」と、「鑑賞後に感情が引きずられる映画」と。これは勿論後者でした。
草彅剛さんが鑑賞後に寝付けなかったと言われているようですが、よく分かります。
鑑賞後は本当に色々と考え、登場人物の感情が交錯してしまって、まだ未消化です。多分数日引きずると思います。
その中で今思っている事は、登場人物の人間臭さが強すぎて、体温や匂いを感じてしまう映画だったなぁ・・・と。キャラクターの体臭を感じた映画は初めてだと思います。(苦笑)
題名につけた言葉は映画の中に出てくる言葉です。何故かこの言葉のシーンと「ライ麦畑で捕まえて」の最後のシーンとがオーバーラップしてしまっているので、それがどうしてかも、しばらく考えてみようと思います。
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ゴルゴタの丘
経験半年の教誨師が拘置所で6人の死刑囚と対話する話。
拘置所外のシーンも若干はあるが、概ね拘置所内での死刑囚との対話を代わる代わるみせていく。
教誨師というタイトル・題材だが、キリスト教に傾倒する感じはない。
又、死刑囚達は様々な性格と思想と背景がみえるが、死刑判決に至る事件の詳細な説明はなく、事件そのものに対する振り返りではなく、人としての対話で進行する。
オカルトっぽい描写はちょっと余計に感じたし、物足りない部分もあったけど、なかなか重くそれでいて笑いも交えていて、堅苦しく、難しくなりすぎない理屈っぽさが自分の好みにハマって非常に面白かった。
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