劇場公開日 2018年10月12日

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「『パンズ・ラビリンス』にも似た切ないファンタジー」バーバラと心の巨人 よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0『パンズ・ラビリンス』にも似た切ないファンタジー

2018年8月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

ロングアイランド在住の少女バーバラは常時ウサ耳カチューシャ着用のメガネっ子。彼女は自分たちが暮らす小さな町が巨人達に壊滅させられる危険を察知し、全く独自の方法で巨人達の好物、弱点、嗜好等を日々研究しているが、側から見ると奇行にしか見えない彼女の行動と言動に周囲の反応は冷たく、いじめっ子のテイラー達にからかわれている。いつものように巨人達の様子を監視していたバーバラに話しかけてきたのがイギリスからの転校生ソフィア。あからさまに警戒するバーバラだったが、ソフィアの服装センスが可愛いというだけで即意気投合。そんな折に学校に赴任してきた心理士モルは周囲とも家族とも打ち解けないバーバラを心配してなんとか打ち解けようとするが逆にバーバラに敬遠されてしまう。その頃大きな嵐が町に刻一刻と近づいていた・・・。
現実と地続きの幻想世界で戦うバーバラの抱える心の闇が胸を打つ『パンズ・ラビリンス』にも似た切ないダークファンタジー。バーバラを見守る心理士モルを演じているのがゾーイ・サルダナ。自身のフィルモグラフィにちょいちょい混ぜてくる地味なキャラを自然体で演じているのが印象的です。

よね