「トモロヲワールド・ラブストーリー」パラレルワールド・ラブストーリー kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
トモロヲワールド・ラブストーリー
『ふたつの昨日と僕の未来』、『あした世界が終わるとしても』、『麻雀放浪記2020』、『スパイダーバース』、ひょっとすると『メリーポピンズ』や『エンドゲーム』もかもしれませんが、今年は何かとパラレルワールドを扱った映画が多い中、流行に乗り遅れまいとタイトルにまでパラレルワールドを持ってきたような気がする今作品。しかし、このタイトルそのものがミスリード要素満載だったと感じた。
麻由子は智彦の恋人だというA世界、麻由子は崇史の恋人だというB世界。どちらかが本当でどちらかが偽物の世界という設定が基本で、その場面が行ったり来たりと大忙しなために、ついていくのが精一杯。オマケに画質が悪くなるという過去映像もあったりで、脳をいじくってるという予想はできるものの、バスケの1on1映像で染谷が玉森に変化するシーンで再度混乱させられた。トモロヲ課長の「最近たるんでるんじゃないのか?」という言葉で、はっ、脳の活性化しなきゃと、これも1on1ミーティングなんだと不思議な気分にもなった。はい、たるんでました。
ネタは張りまくりの脳神経世界。脳内で記憶を維持しているところはないという説を語ってるにも関わらず、記憶をいじってるところからすると、智彦は嘘つき、またはライバルを蹴落とそうとしてたのか。しかし、負けを認めて嫉妬心を無くそうと自分の記憶を消すとか、ノーベル賞を獲るかもしれない天才の心はもはや人間性さえもないのか。失恋だって人生経験の大切な要素だぞ!とも言いたくなるストーリー。ついでに言えば、なれ初めはほぼレイプだったのだから、そこんところ記憶は消し去ってもいいかもね。
なんだかんだ言っても、SF的な要素は夏江(石田ニコル)の言葉だけだったし、どこかで見たことのあるようなプロットだった。すぐに過去作を思い出せないのは記憶を消されてるからなのかもしれません。そして、すべてを理解しているのは須藤(田口トモロヲ)だけ。君たちの研究成果は俺がいただき~てな感じで、まさしくトモロヲワールドになった感がある。
私が東京住んでてよかったと思うのは、映画の中に見慣れた風景がよく出てくれることです。『君の名は』で、見慣れた汚い(笑)新宿がこんなにキラキラ映るなんてと。しかし出身は東京ではありません、田舎者です。
毎朝臓器がえぐれるんじゃないかという満員電車に乗ってるので、こんな優雅な一目惚れはありません多分😭😭
確かに!染谷くんの努力(笑)