「原作は面白いんでしょう。」パラレルワールド・ラブストーリー 三日月キリンさんの映画レビュー(感想・評価)
原作は面白いんでしょう。
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科学的部分への説明がはしょられすぎてて、
ただ単にご都合理論の超科学で話を作ったように感じてしまう。
おそらく、小説ではもっと深い科学的な考察がなされていて、
ある程度の説得力を読者に与えているんだと思いますが、
映画程度の説明では「ぼくのかんがえてすごいましん」
程度の、話の都合に合わせただけの理論になってしまっていて、
すごくチープに感じてしまった。
話の内容自体も、
そんなに複雑に感じないと言うか、
主人公が違和感を抱いている時点で
この映像が「違和感のある映像だ」とわかってしまい、
その上で整合性が取れるように解釈すれば全然複雑な話ではなく、
ただ単に時系列シャッフルしているに過ぎない。
正直、ただわかりにくくしているだけで、
話として優れているとは思えない。
ヒロイン役の人が、
終盤になって主人公の話にあわせてきたのが、
作中の記憶の改変が起こっているということを匂わせてはいるものの、
描写が少なくてそこが2重に解釈できるようになっているのさえあやふや。
と言うか、考察できないから楽しみも無い。
設定だけ凝っていて中身が無い、
新人漫画家みたいな映画になってしまっている。
でも、多分これは誰も悪くなくて、
原作はすごく名作なんだろうし、
監督や脚本も人もがんばったんだと思う。
悪いのは、映像不可能と言われるような作品を、
無理に映像化しようと企画した人間だと思う。
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