「【切なくも哀しすぎる少年少女のラブ&ダーク・ファンタジー作品】」シシリアン・ゴースト・ストーリー NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【切なくも哀しすぎる少年少女のラブ&ダーク・ファンタジー作品】
舞台は1993年、シチリアの小さな村。
13歳のルナは同級生の美しきジュゼッペ少年に恋をし、想いを手紙に託す。ジュゼッペも嬉しそうだ・・。
だが、その日からジュゼッペは姿を消してしまう。
ジュゼッペとの交際を許さなかったルナの両親始め、ジュゼッペの両親(特に父親)、周囲の大人たちも少年の失踪に無関心を装う。
ルナと親友ロレダーニだけが、髪を青く染め、”ジュゼッペがいない、どうする!”という言葉を載せたチラシを町の人々に配る・・。
ここからは、ルナがジュゼッペを深く想うが故の幻想的なシーンと現実が交互に映し出される。
そして、シチリアの美しい自然も共に映し出される。
傷ついたジュゼッペの姿、だが、ルナに対してはかつての優し気な表情のジュゼッペが寄り添う・・。
<エンドロールでテロップで流れた”戦慄すべき事実”の衝撃に、劇中の幻想的な映像の内容が全て氷解しつつも、
ルナが新しい世界に踏み出したことが分かる、ラストの明るい海岸の姿に少しだけ救われた気がした作品。>
コメントする