コーヒーが冷めないうちにのレビュー・感想・評価
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観てよかった
たった一杯のコーヒーの時間で心が変わる
悪くはないが…
原作未読で行きました。構成が普段見ている映画となんとなく、わずかに毛色が違う感じだなあ~と思ったら、元々は舞台なのですね。それから小説にされたという事で納得です。映画としては、やや駆け足なんだろうな、と見ていて感じました。
映画のコピーが「4回は泣ける」とあるのは、見ている人を泣かせてやろう感が満々でいやらしいですね。へそ曲がりな私はそういう態度をされると「泣いてやるかよw」と感情を硬化させてしまうのです(笑)。とは言え確かにウルっと来させる破壊力は仕掛けられていました。劇場でそこいらじゅうからグスグス鼻すすっている音が聞こえていました。
◆話としては藤子F不二雄先生の「SF(SUKOSHI FUSHIGI)短編漫画」に近い。
◆登場人物各人のストーリーが3編、主人公(?)の時田一族(女性)の能力についてが1編の構成。SF物語が3編で黄昏流星群が1編という感じでしょうかw
◆中でも重松豊×薬師丸ひろ子の物語が素晴らしい。ここにこのベテラン役者さんを配役した事は大正解。良いお芝居すぎて、他のパートを食っちゃっていた印象(もちろん他のパートも良いのだけど)。
この前みた「検察の~」で見た重松豊と真逆すぎる演技で、氏の演技力の幅の広さと深さを再認識させられます。
◆時間を行き来する話なので、サイエンスフィクション(SF)の素養を持っていた方が飲み込みやすいと思う。
小さなお子さんだと理解がついて行けないかもしれませんが(おそらく中学生位であれば可かと)ご家族で安心して見れる映画だと思います。
なんでこうなった?
いやぁ酷い作品だった。モチーフは完璧だった。豪華役者陣の演技も文句無し。なのに何故かグッと来るものが全く無い。
慌ただしい、というのが一つの要因だろうか。連続ドラマを2時間に纏めた総集編を観ているような気分に陥った。総集編は全編を観ているから楽しめるのであって、総集編だけで楽しめるドラマなんて存在しない。(監督がテレビドラマ作家ということを聞いて納得。CMを挟みながら進めるテレビドラマではこのスピード感・ダイジェスト感が有効だが、CMを挟まない映画ではもっとじっくり登場人物の感情を感じたいのだ。)
「4回泣ける」とは胡散臭い煽りだとは思っていたがここまで酷いとは!!あくまで泣かせるためのストーリーと演技があって、それから効果音や音楽でしょう。効果音や音楽による安っぽい煽りから泣かせに入るなんて時系列があべこべで興醒めだ。視聴者を舐め過ぎだ。
監督を代えて撮り直してほしい笑
例えば、深川栄洋監督とかだったら極上のヒューマンストーリーに仕上げてくれたはずだ。
兎に角勿体無い作品で残念だった。
全く泣けませんでした。期待はずれ。
朝ドラ『ひよっこ』の拡大版スペシャル⁉️(反省文追記)
残念ながらそれ以上の感想を持ちようがありませんでした。
ひよっこの最終週の方がユーモアと感動の余韻が強かったと思います。
(以下、追記)
理由を述べずに批判だけするのはフェアではないと反省し、何が良くなかったか、大きく2つにまとめてみました。
①各エピソードに模範解答を用意し過ぎており、観る者から自分のパートナーや大切な人だったらどう向かうべきか、どうしたら良かったのか?という問いかけや想像力を奪ってしまっている。
②現実の世界では、今そこに存在しない人との再会は不可能であり、その後の人生でクロスする〝そこにいる〟他人から色々なことを学んだり、ヒントを得たりして乗り越えていく。ところがこの映画の世界では、この喫茶店で今は存在しない人と出会うことしか示さないので、現実世界での処方箋にはなり得ない。取り返しのつかないことに取り返しがついてしまうのではなく、取り返しがつかないままでも何かに気付いてやり直すという展開が欲しかった。各エピソードの登場人物がクロスすることから立ち直りのキッカケを得る、という場面があっても良かった。例えば、若くて未来ならいくらでもある波瑠さんが薬師丸ひろ子夫妻が積み重ねてきた過去から何かを学ぶとか。
映画館で映画を観るということは、およそ2時間冷めない特別なコーヒーを飲んでいる間だけ許された、時間も空間も自由で無限な旅のようなものなわけで、想像力を減じさせて、答えまで用意してしまうのは、筋が違うような気がします。
まるで本屋さんの自己啓発や人生のハウツー本のコーナーに置いてある4章立てのDVDのようだ、といったら言い過ぎでしょうか?
原作の魅力が光るが有村がミスキャストじゃないかな?
アニメ化に期待
不思議と自身に色々と語り掛けてくる
川口俊和さんの小説を映画化した本作品、内容的には、よく考えたな、こんなお話、なかなか上手く出来ていたな。
ただ、正直言えば、映画の宣伝キャッチにあるような「4回泣ける」までは行きませんが、それぞれのお話と言うかエピソードで、ホロッとさせられます。
特に私的には、薬師丸ピロ子ちゃんと松重豊さんのお話が好きで、松重豊さんの演技が大変に素晴らしい!改めて、松重豊さんの演技力の凄味を感じたな。
過去を変える事は出来ないし、人の未来を変える事は出来ないけど、自身の未来や生き方を変える事は出来る。
ある意味、不思議と、私自身にも、色々なエピソードが形を変えて私自身に何を語りかけてきたように錯覚に陥りました。
監督の塚原あゆ子さんって聞いた事がない人だけど、デビュー作品なのかな、そうであるのなら、デビューにしては、凄く良く出来ていたな。
最後に、本作品、TBSさんが絡んでいるみたいですが、この所、テレビ業界の映画の制作が目立ちますが、本当にこれでいいのか、日本映画界!
東宝さん、東映さん、松竹さん、制作を止めて、配給していれば、確かにリスクは回避できるけど、映画会社が冒険しなくなっては、日本映画界も何とも寂しい限りだな・・・
テレビ業界が映画に関してめきめき力を入れてきても、結局、自局で放映と考えれば、結局、チープなモノしか出来ない・・・
なんか、日本の映画界、寂しいな・・・
こういう映画も悪くない
有村架純ちゃんの棒読み演技?
心の片隅に眠る”あの時”が蘇る
もし、私があの席に座ったら、
誰に、いつ、何をしに、会いに行くのだろう?
人生の分岐点、後悔が残る選択、プレイバックしたい言葉、伝えられなかった思い、そんなエピソードは山のように積みあがっているのだけれど…。
試写会で鑑賞した後、
老舗レストランの古めかしい調度類の中で、運ばれてきたコーヒーから立ち上る湯気を眺めながら、しばし自分の人生を振り返ってしまった。
そんな時を与えてくれた映画だが、
映画自体には不満が残る。安易な作り方をしてほしくなかった。
役者は悪くない。
松重氏の一つ一つの表情を見ているだけで、胸が締め付けられ、涙がこぼれる。言葉なんか必要ない。時を重ねた夫婦の奥深さを見せてくれる。
他の方々も力演。
だけれど、何なのだろう?どのエピソードもそれぞれの一人芝居を観ているようだ。相手役が悪いわけではない。相手役もそれぞれ一人芝居をしている。
”ある時点”をやり直さなければいけないような、すれ違っている関係を象徴しているのか?しっくりこない。
そして、騒がしい。
短い時間で、その人が抱えている背景から何から説明しなければいけないから、台詞での説明も多くなる。
人の話を聞かないがゆえに、”あの”席を利用しなければならない人たちもいて、しかも「あの時に戻らなきゃ!!!」と強い意志をもっている人だから、大声・早口でまくし立てるのも人情ということか?
でも、安価なコーヒーショップではなく、”喫茶店”に行くときって、香り豊かなコーヒーをじっくりと味わいに行く時、静かな時間が欲しい時というのは私だけだろうか?
TVでなく、映画館で映画を堪能したい時って、じっくり映画の世界に浸りたいからというのは私だけだろうか?
TV局が絡んでいるのだから、一つのエピソードに1時間ずつ×4話完結で、じっくり見せてくれたら、
二美子の、強がりの裏側、
康徳の、受容の裏側、
八絵子の、後悔の裏側、
数の、愛への不安と”あの”後悔を胸に秘めつつもコーヒーを入れている想い(葛藤?)
も丁寧にじっくりと描くことができて、より共感しやすい物語になったと思う。
せっかく、”静”の演技もできる役者たちが揃っているのにと悔やまれる。
そして、何よりダメ出ししたいのが、最後の総括。余韻に浸れない。
監督と編集・プロデューサーを変えて、撮り直してほしい。
それでも、前出のように役者は見る価値ある。
伊藤氏は私にとって初めてで、何だそれという演出もあるが、今後が楽しみ。エンディングで、ちゃんと年齢かさねている様の演技にも唸ってしまった。
それに、ひと時のファンタジーと思い出に浸る時間も悪くはない。
この映画の宣伝文句「4回泣けます」 - そのうちの何回かは、鑑賞者が(心の中で or 現実に)自分のエピソードと向き合った時なのかもしれない。
そんな時間をありがとう。
(原作未読)
大切な人には今思いを使えよう
2017年本屋大賞ノミネート作品
川口俊和原作小説『コーヒーが冷めないうちに』の映画化
どんな人でもあの時こうしていれば
そんな思いを少なからず持っているでしょう
それぞれが抱えた心の傷をそっと優しく解してくれる
心の奥にしまい込んだ思いにそっと寄り添ってくれる
そんな優しい映画でした
個人的には、若年性アルツハイマーの女性と
ご主人の物語が涙を誘いました
一杯のコーヒーが冷めてしまう間だけでも
過去に戻ることが出来るなら
伝えられなかった思いを伝えることが出来るのなら
迷わず私も過去に戻りたい
明日があるとは限らない
大切な人には今思いを伝えよう
積読本の中にある原作を
コーヒーを飲みながら読みたいと思います
切ないけれど優しい時が流れる
「フニクリフニクラ」にあなたも行ってみませんか?
試写会にて
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