「今を精いっぱい生きることの大切さ。」コーヒーが冷めないうちに talkieさんの映画レビュー(感想・評価)
今を精いっぱい生きることの大切さ。
<映画のことば>
起きてしまったことは、変えられない。
<映画のことば>
「どんな名前にする?」
「未来と書いて、ミキ。あの子が、そう言った。」
YouTubeなどでも盛んに情報発信をしている精神科のドクターの常套句ではありませんが、「過去(と他人)は変えられない。」―。
そのことは、人が生きていくうえで、いかんともし難いことだと思います。評論子も。
しかしその反面、それでも、もしもやり直せるのなら、過去に戻ってやり直したいという悔悟・悔恨の念の一つや二つは心の奥底には抱えているのが、この世に生きている人間というものではないでしょうか。
(もちろん、評論子も含めての話です。)
そういう心理にスポットを当てたということから、本作の「面白さ」というものが出てきていると思いました。評論子は。
(あくまでも本作は、タイムスリップ系のSF系ファンタジー、すなわちフィクションであるという押さえの上で。)
結局のところ、本作が言わんとすることは「人が生きているのは過去でもなく、未来でもないのだから、今を精いっぱい生きろ」ということでしょうか。
換言すれば、日常に意識するとしないとを問わず、心の奥底には誰もが秘めているであろうペーソスを、日常のどこにでもありそうな「とある喫茶店」というリアルな舞台の上で、上手く映像化しているという点では、本作は成功していると思います。
本作は、全体で4話構成になっていて、それで、予告編では「4回泣けます」ということになっているようではありますけれども。
パートを分けてしまったこともあり、どのパートも深掘りが足りなくて、残念ながら、一回も泣けなかったことが惜しまれます。
それでも、こういう「ファンタジーもの」が、必ずしも嫌いではない評論子としては、そこそこの良作という受け止めではあったと思います。
(追記)
有村架純のキャラが随分と立っているなぁ…とも思いました。
無論、彼女が主演のなのですから、当たり前といえば、当たり前のことなのては、あるのですけれども。
ターコイズブルーのエプロン姿の質素とも言える彼女の姿が、舞台の喫茶店の雰囲気によくマッチしていたとも思います。
(追記)
素敵でしたねぇ。高竹佳代(薬師丸ひろ子)と房木康徳(松重豊)のご夫婦は。
こういうふうに二人で幾星霜を重ねていくことができたら、どんなに素敵でしょうか。
<映画のことば>
「あなたは私の前で看護師でいる必要はないし、私はあなたの前で患者でいたくない。最後まで夫婦でいたい。」
(追記)
「コーヒーが冷めないうちに」というフレーズは、もちろん本作の題名でもありますし、作中でも主役の数が幾度となく言うセリフなのではありますけれども。
そうすると、ホットコーヒーが苦手で、お店では略々(ほぼほぼ)アイスコーヒーを注文し、家でもわざわざ冷めてから飲んでいる評論子は、この先もずっと映画の世界を漂い、なかなか現実世界には戻れないのかも知れません。
まったくをもって、困ったことだとも思いました。
りかさん、コメントありがとうございました。
『丘の上の…』も観終わってはいるので、近日中に投稿したいと思います。一読してもらえると、嬉しいです。
「恐るべき遅筆」で、皆さまには多大なご迷惑をおかけしています。
ご海容お願いいたします。
『丘の上の本屋さん』に共感ありがとうございます😊
是非是非是非レビューも拝見したいです。
本作は、ウ〜〜〜ム、ですね。
こういう系統は好きですが、本作はあまり‥‥でした。