空母いぶきのレビュー・感想・評価
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良くも悪くも日本の現実であり、邦画の現実
中国が敵でなくなったのは、多様な出資者から製作費を集めなければいけない点からも、マーケティングの観点からも致し方ない。むしろ憲法9条と自衛隊の存在や、専守防衛のあり方など、娯楽映画が避けがちな難しい題材を正面から扱った点には敬意を表する。
海上、海中、空中での戦闘の描写も、邦画では健闘した方だ。CG制作のコストダウンも一因だろう。ハリウッド製の戦争大作には見劣りするが、製作費も市場規模も桁が違うのだから。
ただ、脚本と演出には課題も多い。邦画アクションやサスペンスの悪習ともいうべき、流れと緊迫感を断ち切る説明台詞、理想論、思い出話…。135分が一層冗長に感じられる。
国民の反応の描写も、街頭で報道を見る人々のショットが少しあったほかは、ほぼコンビニ店内の様子だけというのも手抜き感。店長は“平和ボケの象徴”だろうが、客が殺到してるのに居眠りしてたりとか、キャラもエピソードも嘘くさい。
有事の際の判断の難しさと外交の繊細さがわかる。
空母の指揮を執る秋津(西島秀俊)が副長の新波(佐々木蔵之介)と様々な意見の違いを乗り越えてこの苦難と立ち向かっていく。
動画配信で映画「空母いぶき」を見た。
2019年製作/134分/G/日本
配給:キノフィルムズ
劇場公開日:2019年5月24日
西島秀俊
佐々木蔵之介
佐藤浩市
髙嶋政宏
市原隼人
吉田栄作
玉木宏
戸次重幸
山内圭哉
和田正人
益岡徹
藤竜也
村上淳
本田翼
斉藤由貴
片桐仁
中井貴一
深川麻衣
小倉久寛
かわぐちかいじ原作のコミック「空母いぶき」を、
西島秀俊と佐々木蔵之介の共演で実写映画化した。
「いぶき」は架空の空母だが、
実際に日本は「いずも」と同型の「かが」「ひゅうが」「いせ」の「空母4隻体制」であり、日本国海上自衛隊は「アジア最強」と評価されている。
日本の南の島で国籍不明の軍事勢力が領土の一部を占拠し、
海上保安庁の隊員を拘束した。
国籍不明とされているが、こんなことをしそうな国は実際には中国だろう。
空母の指揮を執る秋津(西島秀俊)が副長の新波(佐々木蔵之介)と様々な意見の違いを乗り越えてこの苦難と立ち向かっていく。
空母、駆逐艦、護衛艦、潜水艦、戦闘機がちゃんと再現されていると思った。
戦闘シーンが多く見応えがあった。
首相官邸、政府閣僚、ジャーナリストたち、
一般市民、それぞれの立場からの描写も一定のリアリティで描かれている。
常に冷静沈着な艦長を演じた西島秀俊がかっこいい。
佐藤浩市が演じた日本国総理大臣もよかった。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
西島ロボットかと思いきや、かっこよすぎる。でも、いまいち謎キャラ...
西島ロボットかと思いきや、かっこよすぎる。でも、いまいち謎キャラ。
この映画の頃が懐かしいくらい、今はひどい。
中井さん推しで見て、満足。
それにしても無茶危うい第一線。しかもウクライナ以前の世界か。
市川さんもかっこよかった。
求めていたものとは違った
政府の弱腰外交や、自衛官の敵であろうと人命を第一に考える博愛主義的な描写は現実をよく再現できていると思った。しかし見ていてイライラする。少なくとも私は戦争映画だと思っていたのでこのような腑抜けた描写は求めてはいなかった。
専守防衛を守る自衛官たちの覚悟
ひどい
最高に面白かった!
十分面白い。
究極の危機に挑む男達の苦闘
緊迫感が途切れることのない、面白い軍事サスペンスだった。しかし、それだけの作品ではない。日本を取り巻く国際情勢が混沌としている時期に本作が上映される意義深さを感じる作品である。戦後、日本は戦争放棄、専守防衛の立場を貫いてきたが、そんな日本の立場に鋭く切り込んだ問題作である。24時間に絞り込んだ物語なので、スピード感、緊迫感が半端なく、我々も緊迫の物語に放り込まれたような臨場感がある。
本作の舞台は近未来の日本。主人公は、航空機搭載護衛艦いぶきの艦長・秋津竜太(西島秀俊)。ある日、突然、国籍不明の漁船団が日本の領土である南方洋上の島を占領してしまう。この危機的状況を打開するために、いぶきは現地に向かうが、徐々に事態は悪化し、未曽有の危機に深化していく・・・。
舞台が近未来の日本なので、冒頭からフィクションであることを忘れて魅入ってしまう。この手の作品の危機は机上で終わってしまうケースが多かった。しかし、本作は、予想を遥かに超えて究極レベルまで踏み込んでいくので、日本人として平常心で観ることはできない。
究極の危機に直面して、政治家、最前線にいる自衛官たちは、日本の平和を守るために、それぞれの立場で、それぞれの闘いをしていく。特に、専守防衛を堅持しながらも懸命に決断をしていく自衛官たちの姿はリアルである。艦長・秋津と、副長・新波(佐々木蔵之介)が持論を戦わせて対立しながらも、結束を強めていくプロセスは本作の軸であり、二人の演者の迫真の競演は見応え十分である。
専守防衛について、本作で取られた方法が最善手かどうかは分からない。我々一人一人がしっかり考え、議論を繰り返して結論を導き出していくしかない。
戦後70年以上、日本は平和を享受してきたが、平和は、自分たちで必死になって守っていかなければ維持できない。観終わって、いつまでも本作をフィクションとして鑑賞したいという思いが強く込み上げてきた。
いつガメラが出てくるのか期待させる作品!
原作者さんの・・
自分はかわぐちかいじ先生の、沈黙やジパングのファンですので、単純に楽しめました。
(ただしこの作品の原作については未読。そこが逆に不満なく見れたのだろう・・。)
独特の言い回し、「ふたまるひとひと(?)」とか、「てぇーーっ!」とか、例のセリフもいっぱい聞けましたし。艦長と副長でその考え方に若干差があったり、先生お得意の、「戦争をする力があるのに、その力を使わない(使えない)・・」的な、いつもの激しい自衛隊論もかわらずだし。
いつもならアニメなのに、実写でやった事で、なんか現実(リアル)主義な方々、政治的な方々から大変批判を受ける結果となってしまったこの作品。なんか、豪華な役者さんたち、スタッフさんたちが、かわいそうな気もするね・・。この映画が作られた時は、まだ原作未完の状態だったかと記憶していますが・・。幕切れがなんかあっけないのも、なんとなく、センセイの作品らしくて・・逆にいいな・・と・・(笑)
日本映画と戦争表現
かわぐちかいじ原作の実写化作品。
ほんの一部しか読んでないが、それでも内容は非常に面白い。
沈黙の艦隊は本当に傑作だと思う。
本作は原作の内容改変が多いことでかなり炎上したことで有名だ。
もちろん原作を未読で映画を批判するのは反則だとは思うが、あえてレビュー記事などと照らし合わせて考えてみた。
やはり、そもそも劇中の敵国「カレドルフ」及びそれに賛同する周辺諸国による、通称「東亜連邦」が架空の設定であるがゆえに、その存在自体がよく分からない点が非常に論点を分かりにくくしている。
そして、本田翼演じる取材記者がとても記者には見えなさ過ぎる。もっと他にやり方はあったはず。
中井貴一が店長役の一連のコンビニシーンも完全に蛇足のような気がしてならない。
最大の問題点は肝心の空母や戦闘機のシーンがとても安っぽいCGであるということ。
中井貴一のコンビニや斉藤由貴や本田翼のネットニュース会社などを省いてでも実機に集中するべきだったのではないかと思う。
そういう意味で庵野秀明のシン・ゴジラはそのあたりをよく考慮して作られていた作品だったといえる。
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