空母いぶきのレビュー・感想・評価
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中国をぼろくそ
レビューの評価が低くて心配していたが、現在の日本の現状で出来うることをよく表現していたと思う、しかし結局武力よりSNSに救われたというオチではあった、周りのことが何も見えていないコンビニのお気楽店長が今の平和ボケ日本を象徴しているようであった。原作をかなり改変してあるように思うが、どう考えても侵略国は現時点では中国でしかないのにそこを逃げてしまったのは情けない、日本でも反中映画作ってもいいじゃないか、そのかわり仮想の国にしたてて国際法規も守らない無法国家としてボロクソ言ってクソミソにするのもどうかと思うけど。それと佐藤浩市何が不満あったんだろう孫子ばりの政略を用いた総理大臣役は美味しかったと思うのだが。空軍のひとりで戦うのと海軍の集団で戦う考え方の違いも面白かった。
なぜ5なのか
本当は、4位かなと思いますが、今までの評価が余りにも低いので5にしました。
突っ込み所は、たくさんあるとは思いますが、やはり多くの人に見て欲しい映画かなと感じます。
今の日本の在りかたが、よく描けているので、問題提起になるのではないでしょうか。
見ていて、イライラしますが、それこそ今の日本なのだと、納得してしまいました。
低評価にして、見ないことを勧めるより見てから、問題を議論した方がいいのではないでしょうか。
普通に面白かった
少なくとも酷評される内容ではないと思います
政府関係者の場面では、これは?と思うシーンもありますが、ある意味どうでも良い部分ですし佐藤氏の演技も素直に良かったと思えました
病気を揶揄してる発言も多いですが、その先入観を持ってみても何処のシーンを言っているの?と言う感じでしたからプロデューサーがバッサリいったのかもしれません
ただ首相役が佐藤氏では余りに男前過ぎて
政府関係者の場面そのものが基本的にセリフにリアリティ感がなかったとは思いますが、元々がそう言う作品ではないですし、そこにリアリティは求めていませんし私はOKです
プロパガンダ映画みたいに思って観ると別ですが、もう設定自体があれなんで普通に楽しく観れば良いんじゃないかなと
ゴジラもエバも、超能力者も出て来ませんが普通に面白かったです
私は逆に重い戦争モノは苦手です
監督がどう思って作成したかは知りませんが軍事モノは軽くていいのです
あと中井貴一氏大好きなんですが、コンビニは要らないには同意します
なんか読み返すとけっこうディスってますが星4個です
期待していたので残念
※評価には公開前から話題になっていた役者の発言等は含まずに星をつけています。映画の内容のみを評価しているつもりです。
原作が好きなので実写化の情報が出た時とても喜びましたが、実際の出来栄えが残念です。
この映画に求めていない、関係ない人たちを出すな!と言いたいです。「憲法制限がある中で自衛隊が奪われた島を奪還すべく戦う」そんな映画と思ったら関係ない人たちが多すぎるし長すぎる。なんの映画ですか?
他にも映画を見ながら「それはないだろ」と思ってしまうことがいくつもあり原作好きの私としては原作の大まかな設定を使った別の作品と感じました。
予想よりはマシだった
原作の、ステルス機の機外にステルス性を損ねるミサイルを搭載したり、大戦中でもないのに航空魚雷が出てきたり、かなりトンデモな話をダラダラ続けているのに対し、24時間で終息する「戦闘」としたことでテンポもF-35のミサイルを機内搭載にしてたりといったミリタリー考証も比較的マシになってたと思う。
ただ本気になると関西弁が出る艦長さん、射撃指示がおかしくなるのはギャグですか?
ミリタリー考証も素人目に見て微妙なところがたくさんあったし、CGもイマイチだったし残念な部分が結構あったので低評価とします。
「自衛隊の優秀さに・・・」
自衛隊の優秀さに、拍手です。何気ない日常の生活を守る。戦闘と戦争の際で、現場の葛藤がある。敗戦の経験から学んだもの。ずっと信じてきた世界の秩序と理念とは全く当てはまらない第三国と、どう接するか。命の重さ。ハイテクな戦闘はゲームのよう。結果は命を亡くす。様々なことを考えさせられた。「自衛隊の優秀さに拍手」の裏にある葛藤が伝わった記憶に残る映画だった。
何に忖度してるのかな?
原作は知りませんが、レビューを見ると原作をかなり逸脱していて、大変な悪評のようですね。確かに、突っ込みどころ満載の作品でした。
自衛隊をテーマに、有事の場合の現代日本を舞台に映像化するのは、いろんな意味で、忖度が必要で、難しいのかもしれませんね。特に最後の国連軍に、中国まで入って仲裁するのって、やっぱりありえないでしょ。(笑)
内閣の慌てようも何となく嘘臭く、茶番で、「シンゴジラ」のような緊迫感やリアル感は全く感じなかった。それに、敵国である東亜連邦の姿が見えなくて、捕虜になった1人というのも、これは経費削減なのか…。こうした戦闘映画は、敵と味方の双方からの思い入れがあるからこそ、観る側も感情移入ができるのではないかな。
おまけに、ミサイル発射場面も同じような映像ばかりで、潜水艦のCGも、先月「ハンターキラー」を観ただけに、お粗末さがクローズアップされました。
極めつけ、中井貴一のコンビニと本田翼の記者。シリアスなストーリーに、違和感さえ感じたこの場面。取り入れる必要性は感じなかった。
まぁ、日本の自衛隊が、憲法第9条に則り、有事の際にも、自衛の為に国民を最優先に守ることは、西島秀俊と佐々木蔵之介の絡みを通して、伝わってはきました。
ヒューマンドラマとしては、秀悦!
空母いぶきの原作ファンとしては、やはり、と思うほど以上に、特に装備、兵器、護衛艦内における、装置類、または、指示系統、などなど、不出来もしくは、甘いと見受けられます。しかし、そこは、かなり微妙な表現の所なので、ミリタリーパフォーマンスは、ハードルを下げて、エンターテイメントとして、一つの作品、ヒューマンドラマとしての、ストーリー性や、今の日本で、表現できる、自衛隊の姿として、見たら、良くここまで、出来たなぁと思います。女性の方は、涙する方もいました。それが、作品性ではないでしょうか。
よく出来ている映画だと思います
私は原作も読んでいますが、よく出来た作品だと思います。
このような作品を通して、いつもお世話になっている自衛官の事をもっと知るきっかけになって欲しいと思いました。
平和に大切さ、外交交渉の難しさ、ネット社会の弊害と利点、など様々な課題を突きつけている作品だと思います。
だけど、僕が最も興奮したのは、迎撃ミサイルを発射する時の
“ってー”
という台詞です。難しことは忘れて、行けー、と思いました。
映画としては面白い
私は、原作は読んでいません。
読んだひとの評価は低いですが、映画としてはかなり良くできていると思います。
展開も面白いし、CGもかなり良いと思う。戦闘シーンには迫力も緊張感もあります。
色々な意見を対立させているのも、考えさせられるし、なかなか良い映画だと思います。
良く出来た映画でした。
このレビュー欄が荒れて、評価が異常に低くなっていたので、自分の目で観てきました。結果、非常に良く出来た映画でした。
首相の持病を揶揄しているから怪しからんとか評価がありましたが、全然そんなことはなく、たった一度トイレのシーンがあっただけで、それよりも、逡巡しながら指示していく首相の苦悩が良く出来ていて感動しました。さすがは佐藤浩市です。日本の俳優陣の中でも突出した演技力だと思います。あとコンビニのシーンや中井貴一の居眠りシーンですが、これも市井の人々の何気ない日常の裏側で起きている戦闘から戦争へと向かうかもしれない緊迫した現場との対比として描かれているもので、作品の説明の中にもそれは書かれているのです。、原作と違うとか書いている人がいますが、漫画を実写化したら違って当たり前です。本田翼ちゃんがシリアスな役もこなせるようになってとってもはまり役でした。今後が楽しみな女優さんです。
常にベストセラー作品を監督する若松節朗
常にベストセラーの小説を映画化する映画監督。
そしてその全てが映画化失敗といわれている監督。
それは、日本映画界全体の問題ともいえるかもしれないが。
が、この作品「も」あまりにもつまらない方の改悪がすごい。
なぜ、意味のない、面白みがなく、作品の緊迫感を削ぐだけの人物や場面を加えるのか。
というような問題だけでなく、どの場面を見ても日本映画特有の構造や色彩の貧しさにつつまれる。
日本映画の物語を創る貧困ぶりを確認するのにはいいかもしれない。
中国映画の「流展の地球」もやはり内容は改悪だったが、完全に映画としては構成、技術を見させられたことに驚き、日本映画界が世界どころか、中国や韓国に距離を置いて追い越されてしまったことを確認できた。
原作知らないとしても酷い。
原作は見てないが、一緒に行った見てる人は憤慨してた。自分としても振興国の荒くれが突如樹立し、正規空母に新型のMIG35を60機搭載してるとか、ミサイル駆逐艦や潜水艦までもっててリアリティが一切感じられなかった。これだけで自衛隊より弱いと言う「設定」らしいが世界10指に入る海軍力だ。邦画なため低予算、戦うシーンはほぼ全てが自衛隊目線かつCGを使うシーンを極力さけるため会話シーンなどは戦闘しながらだが隊員の顔のUPです。ミサイル迎撃のシーンなど2〜3パターンしかないCGを何回も使いますため安さを露呈していた。唯一良かったのが政治の現場が少なからず描かれていた事だろう。平和を維持するために相手を追い込むな。ってのがよく伝わった。現場で自衛隊員が100名死のうが、戦闘が戦争に発展したら何倍も死ぬため抑えろってね。パールハーバーで3000名殺したが、戦争になって200万死んだからね。コレはもう誰も望みませんって事だ。だが、、先に撃つな相手に撃たせろってな無茶な事は主人公補正だから出来る話であってこの映画を見た自衛隊及び、目指す人は幻滅しているだろうな。
荒唐無稽な設定、原作無視。見る価値なし
敵国は勇気を持ってChina communist country にするべきだった。
軍事や政治を少しでも知っている人なら失笑モノ。
いっそシン・ゴジラのような怪獣モノで良かったのでは。
佐藤浩市以外の俳優さんの無駄遣い。
国民を守るために死ねるのなら自衛官として本望だろう
私自身防衛大学校卒業後、海上自衛隊教育訓練後、護衛艦はるゆき水雷士、甲板士官として勤務しました。その際には土日、年末年始もなく訓練でした。当然ゴールデンウィークも出航です。その時には国民を守れるために死ねるのなら自衛官として本望と思っていました。もちろんだれも死にたくはありませんし、自衛官にも家族があり普通の人達です。ただ私達は他の公務員とことなる宣誓をしています。映画でもでてきましたが「...事に望んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に努め、もって国民の負託に応えることを誓います。」このことは誰でも心にとどめている宣誓です。この映画は自衛官とくに海上自衛官の気持ちが込められています。一人でも多くの日本人に見てもらいたいと思います。上映前に色々と批判されていますが、それは無視しても問題無い内容だと思います。日本人の知らない遠い海で家族を残して毎日国民を守るために愚直に働いている人達がいます。
出来そこなったシン・ゴジラ
「シン・ゴジラがヒットしたぞ!これにヒューマンドラマを付け加えたらもっと売れるはずだ!」的な発想で作られた(かもしれない)映画
結果、出てきたのは出来損ないのシン・ゴジラ。ちゃんちゃん。
〇ストーリー
不法占拠された初島を奪還するために航空機搭載護衛艦(空母ではない)いぶきを中心とした機動隊が派遣される所から物語が始まり、「専守防衛」という枠組みの中でいかに戦うべきかの葛藤を交えつつ敵国と交戦し、最後は国連の仲裁でハッピーエンド。
うーん、正直見所なし!
テンポが悪い上に見せ場が全然なくて退屈。ミリタリー描写も、日常との対比も、官邸の奔走も、何もかも中途半端。戦場と日常の対比のために挿入されるコンビニのシーンは、入れ方が雑すぎて冗長。首脳のアレコレは明らかにシン・ゴジラを意識しているのだろうが、どうにも劣化コピー感が否めない。
ミリタリーの描写は酷いもので、ミリオタ発狂もやむなし。個人的には「アツい!」と思える展開ならリアリティがなくても構わないと思っているが、アツくもなければ面白くもない描写のうえリアリティまで失われているので、「は、はぁ」以上の感想が出てこない。
「専守防衛」という枠組みの中でいかに戦闘行為を行うか、という構想は良いものですが、とにかく雑すぎ。投げっぱなしで回収しない伏線も多く、登場人物のキャラ付けも適当。取ってつけたようなヒューマンドラマをちょろっと挿入して大団円!って、またまた御冗談を……
結局最後の停戦だって、国連というより大きな軍事力を前にして両者が引き下がっただけで、平和的解決では全然ないと思うんですけど。
(そうえいば、最後のシーン。現実を皮肉るのは映画の醍醐味だけど、これまた入れ方が稚拙でしらける)
〇配役・CG
演技は頑張っている。
棒読みの役者も居らず、全体に熱く演じていて好印象。ただそれを支えるCGはちょっと頼りない感が否めない。気になるほどではないんだけれど、魅力的かと言われると……
〇総評
航空機搭載護衛艦「いぶき」とテロップを出した直後に堂々のタイトル表示「空母いぶき」
いやどっちやねーん!
正直、魅力が何もなかった。ストーリーも演出もダメダメ。戦闘シーンは-99999999999点。救いは護衛艦と艦載機が恰好いいぐらいか。
あと自衛隊協力でないにしても、参考文献に小学館の「特撮でみる 自衛隊の最新装備(うろ覚え)」みたいな本が載っていたのはさすがに笑った。
半島系のマスコミから叩かれていますが、良い作品です。
「日本は信仰や宗教に関わらず、クリスマスを祝う 良い国です」 いぶき艦長の言った言葉だ。
①「大陸国に助けられるなんて、ありえない!」
僕もこの言葉で、映画を観る気が半減した言葉でしたが
安心してください。
デマでした。
漫画では”敵国が大陸国”の設定ですが、本映画では大陸国の後ろ盾により統一されたアリランです。
ある意味、大陸国を相手にするよりも、現実的な事でしょう。
貧乏アリランだから、ロシアの中古の中古のボロ空母を駆使して日本の島を取りに来ますが。。。。。
最後に@@@によって仲裁される事はあり得るでしょう。
まだ結末を迎えていない原作よりも、うまく「落ち」をつくりえたかんじです。
②佐藤浩市さんは まだ「青が散る(TV)」と変わらずいい男でした。
佐藤さんの私的に言われた言葉によって、前評判を相当落としているこの映画だが、
これはD社もTV局も関わらない本来の映画作りの為に
半島国を意識せず、映画を製作し、宣伝するための
「炎上商法」による宣伝の一環として、好意的に受け止めるべきです。
佐藤さん演じる総理大臣の描き方はこれでいいと思う。
「シンゴジラ」と比べれば、月とスッポン
政府・総理批判にはなっていません。
本来 小倉久寛さんが演じる冪役を中井貴一さんが演じているのには驚いた
その代わり、空いた小倉さんは新聞記者を演じる事が出来、これまた上手くいっている。
漫画以上に登場人物を増やしたこの映画だが
各キャラは十分に立っており、うまくまとめた脚本家の力量は高い。
不満な点は相崎江里さんをコンビニ店長夫人で登場させなかったところ。
ドンパチが好きな人も「ファイナル カウントダウン」のようなガッカリも与えず、満足できる内容で
ややこしい内容をオリジナルとして
限られた時間内でまとめ上げた秀作である。
娯楽映画で、重箱の隅を突こうという輩がいるだろうが、そのような奴には
僕が豆腐の角をよういしてあげよう。
この映画を観たら、もちろん原作漫画を読むべきだ!
配役もよかったが期待通りではなかった
何と言ってもスタッフサイドに福井晴敏と伊藤和典という名があるので期待せずにはいられなかったが映画は案外あっさりしたものだった。なんでだ。
西島秀俊もいいんだけど、いかんせん船の中でみつめあっているだけの顔芝居だけ見せられてもなあ。もうちょっと動かせたいよな。監督はキャラクターを作るのがうまくないのだろうな。あの大阪弁のはまさにアニメキャラっぽかったけども、実写芝居ではこのアニメシナリオっぽいのがキツかった。これにくらべるといかにシンゴジラは動かして、かつ、猛スピードでセリフしゃべられせてたことで面白みが生まれてたかがわかる。
リアリティのある反戦映画
佐藤浩市が演じた垂水慶一郎ほど真摯な総理大臣は見たことがない。彼は憲法を遵守し、国を戦争の惨禍に陥らせないことこそ政治家の使命であることを解っている。憲法を蔑ろにするどこぞの小国の暗愚の宰相とは大違いなのだ。
世界から戦争がなくならないのは、人間が共同体のパラダイムに蹂躙されて主体性を放棄してしまっているからである。そして人間が共同体に依存するのは、孤立を恐れ、孤独に耐えきれないからだ。弱い人が仲間とつるみたがるのと一緒で、そこに自分の居場所があるし、強くなった気にもなれる。戦争の基本構造は暴走族同士の争いと同じなのである。
軍備を所持することは、その国のレベルが暴走族レベルであることを宣言しているのと同じことだ。武器も兵器も経年劣化するから、毎年巨額の軍事費がかかる。原資は国民の税金である。その分国民の生活が確実に貧しくなる訳で、軍備などないに越したことはない。多分このあたりまでは、世界中の多くの人が解っていることだと思う。
問題はふたつ。
ひとつは他国に対する不信感である。自分の国は良識のある国だから戦争を起こしてはいけないことを知っているが、ならず者国家は平気で戦争を仕掛けてくる。それに対する備えは必要なのだという現実論。当然ながら各国間の経済格差も関係する。
もうひとつは、既に存在する軍需産業の生き残り策である。武器は高額の消耗品だから、一旦導入されれば以降は毎年のように注文が来る。売り込みはとても熱心だ。中にはトランプのように国のトップがセールスをする国さえある。ならず者国家やテロリストも、使う武器はアメリカ製かロシア製、あるいは中国製なのだ。
本作に登場する東亜連邦というならず者国家も、ロシア製の戦闘機を使う。その他の兵器もみんな先進国から輸入したものに違いない。新興国に武器の自国製造などできないからだ。なんのことはない、敵も味方も等しく軍需産業のお客さんなのである。世界の軍需産業が紛争を起こしていると言っても過言ではない。ならず者国家に武器を卸す国がなければ、どの国も自衛のための兵器を所持する必要がない。
軍備を否定すると、強盗が自宅に侵入して妻子が殺されても黙って見ているのかと、変な反論をする人がいる。強盗が侵入したらもちろん反撃する。その時は手近にある固い物、瓶とかボールペンとかが武器になるだろうし、日本ではそれで十分だ。使えもしないトンファ・バトンやヌンチャクなどを用意しても意味がない。場合によっては奪われて相手に使われるかもしれない。アメリカみたいに強盗が必ず拳銃を持っていると考えられる国では強盗対策に拳銃を準備する人もいるだろうが、それは核のエスカレーションと同じ図式である。日本の田舎には、今でも自宅に鍵をかける習慣のない集落がある。世の中が物騒でなければそれで大丈夫なのだ。軍需産業と警備会社が世の中を物騒にしている。マッチポンプである。
航空母艦は戦闘機を搭載して戦線に近づく船だから、専守防衛の理念に反している。所持していること自体が違憲の兵器である。官僚は苦しい言い訳の言葉を捻り出すが、自衛隊の過剰装備はすべて憲法違反であり、在日米軍は日本の独立侵害である。日本の立場は憲法と現状とでねじれが生じており、現場の司令官はミサイルや魚雷が来ている瞬間にも、難しい判断を要求される。
戦闘訓練も何も受けていない記者ふたりの存在は非日常の舞台を日常に引き戻し、作品にリアリティを与えている。コンビニは情報を受け取る前と後の人々の日常を端的に表現し、東京のニュース社の様子はジャーナリズムのリアルな現場を映していた。海戦以外のシーンは海戦の現場と日本国内の日常生活を対比し、ここにも憲法と現実のひずみが感じられる。
役者陣はいずれも熱演、好演だったが、中でも佐々木蔵之介が演じた副長は、憲法を意識しつつも任務と友情のはざまに悩み、なんとか最善策を見出そうとする誠実な人柄が言葉の端々に滲み出ていた。戦闘の最中にあって防衛出動が発令されているにもかかわらず、なおかつ専守防衛に徹しようとする自衛官たちの姿勢は感動的だ。そしてもうひとり、首相を演じた佐藤浩市。戦争を始めたい外務大臣に対して「軽々しく戦(いくさ)などという言葉を口にするな」と諌める姿は迫力があり、凄みがあった。素晴らしい名演である。
憲法と自衛隊の存在は相反する部分があって、そのひずみを内包する作品だから、賛否両論があって当然だが、リアリティのある戦闘シーンといい、ミサイルの迎撃方法やその場で決めていく戦術といい、緊迫感に満ちたいい作品であることは間違いない。退屈なシーンは1秒もなく、隊員のそれぞれの個性まで描き出し、作中の複数の人物に感情移入できるプロットが素晴らしい。娯楽作としても優れていて、問題作でもある。
当方としては、この映画は反戦映画であると受け取った。多くの反戦映画は戦線の残酷さと銃後の悲惨さを描くが、本作品は高度な軍需兵器の性能くらべとそれを操る者のテクニック争いみたいなシーンを描き、軍需産業と戦闘による兵器消費の密接な関係を炙り出すことで、現代の戦争のありようを上手に暴いてみせた。この時代にこの映画が作られたことは、意義のあることだと思う。
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