「よくもこんな退屈に作れたもんだ」ペンギン・ハイウェイ kozoi480さんの映画レビュー(感想・評価)
よくもこんな退屈に作れたもんだ
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「フミコの告白」で有名になった石田監督だが、アクション描写はさして上手くない。大きな動きにも小さな動きにもそれほどこだわりがみえない。
上映当時一部で物議をかもした「おっぱい」にしてもそこまでのこだわりがなさそう。あんなにフミコの告白はパンチラだらけだったのに。
そして小学生男児が女の体に興味を持つこと自体は自然なことだ。イチャモンつけてきた人たちは自分が子どもへの教育をサボっていますと宣言したにすぎない。
そんなことより、女性の体の描写にこだわるなら、タンクトップを着て仰向けになったら、胸は平らになろうとするはず。上向きのままという方がおかしいだろう。重力がどう働くか知らないのだろうか?
石田祐康や新海誠は、運動がうまく書けずそのうえドラマもステレオタイプ。カット割りやレイアウトが退屈で絵ももたない。
森見登美彦原作だと湯浅監督が2度ともアニメ化に大成功している。あちらをみたほうがいいだろう。
石田監督とヨーロッパ企画の上田氏ともSF的な素養がなかったのか、「ペンギン」「球体」が異世界的なものと繋がるという抽象的な概念のまま、その先にいくことがなかったのは残念。
「幼年期の終わり」のような遭遇SFのような雰囲気だけがあり、その実何も起きないというとても退屈な映画に仕上がっている。ジュブナイルだからそれでいいだろうと舐めた仕上がりになっている。こんな使い古された手垢のついたやり口で、誰が感動するのか。
あと、年上の憧れのお姉さんを演じる蒼井優の低音やさぐれボイスがひどくミスマッチ。チンピラみたい。蒼井優さんはとてもいい女優さんですが、これはどう考えても配役ミス。
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