「僕は自分の想像を超える現象を映像で確かめる必要があったのである。」ペンギン・ハイウェイ E-san☆さんの映画レビュー(感想・評価)
僕は自分の想像を超える現象を映像で確かめる必要があったのである。
映画を放映中なのを全然しらず、
原作を、Audibleの音声作品で聞いていて、面白いなー、ときいていたのですが、ペンギン誕生シーンを聞いた時、「こ、これ、文章じゃ上手く想像できんぞ。」と思ったんです。音声作品を2倍速で聞いているせいかなとも思い、同じ箇所を1倍速で聞いても変わらず、「こりゃあ、紙媒体で読んでも同じだな」と思ってしまったんです。ペンギン誕生の瞬間を目撃したい衝動に駆られました。
普段は本もよく読むし、そんなことないのですが、アオヤマくんのノリも移ってそう思ったのでしょう。
何か映像化されたものはないだろうか、と思って検索して、映画をその晩見に行きました。
原作を3分の1くらい読んだ状態で行きましたが、大満足!!! アオヤマくんのノートにかかれた現象のドキュメンタリーを見て色々目撃した気分になれました!
スズキくん以外原作を読んでいた時のイメージ通りでした。アオヤマくんは言わずもがな、お姉さんはやっぱり蒼井優さんでなくちゃいけんわ!スズキくんは原作ではアオヤマくんと身長が一緒で少し太っているだけ、となっているので、そこだけ残念。結構大事なポイントだと思うのに、歪められてて残念。
原作ではもっと細かいアオヤマくんの表情や子どもらしさが書き込まれていて、アオヤマくんの論理的思考からみた奇想天外な世界にぐーーーーっと引き込まれます。
この作品なら、
映画の余韻に浸ってもう一度原作を読んでもいいぞ、むしろ3倍楽しめるぞ、と思います。
ちなみに、宇多田ヒカルさんの歌についても、作品制作のNHKのドキュメンタリーを見ていた歌だったので、「主人公が昔かなわない初恋をした時の気持ち」をイメージを体現したくて2年間くすぶっていた曲だそうで、曲の内容が本編を補足し、本編が曲を補足する最高の組み合わせだったと思います。