ウトヤ島、7月22日のレビュー・感想・評価
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この長回しはありかなしか
ほんとは劇場で観たかったですが。それならもう少し評価は高かったかも。
長回しが売りになっているが、むしろ誰でもない人物(神というか観客視点)のPOVになっていて、そこが可もあり不可もあり。疑似体験させるという意図はわかるが、フィクションにするのならもう少しやりようがあった。あと虫は偶然ならとてつもないタイミングだったことになるが。
どちらにしても死んで当然とは微塵も思わないが。
ただ地図を見るとこの島は南北約500m東西約300m位に見えるので、ネズミーランドよりも狭そう。正しい状況が掴めない中でパニック状態ではどこへ逃げても一緒かも。
今日存在を知らずにキャンプ場のそばを偶然通りがかり、テントがたくさん張ってあるのをみて、慌てて立ち去った。何でよりによって。いや〜。
途中から、、、
主人公を追うようにまたは主人公の見てる先をカメラが動く。主人公の以外のカメラワークはたぶん最後ぐらいじゃないかと。
最初は銃声がバンバンと島中に鳴り響きドキドキハラハラ。しかも犯人の顔が見えないから余計もどかしい。たぶん犯人が登場したのは1回、しかも数秒。
ノンフィクションとはいえ犯人との駆け引きは何もない。逃げ惑う姿をひたすら撮り続ける映画。所謂低予算映画でもある。
変わり映えのない展開に途中から飽きてくるのは否めない。
それにしてもこんなのが現実に起きた事件だなんて怖すぎる。
パーンパーンパーンパーン
いきなりサマーキャンプから地獄絵図となるウトヤ島。
これが実話というから驚き。
いったいなにが起こってるかわからないパニックの状態で逃げ惑う学生達、そりゃあの状況だとパニックになりますわ
主人公の妹思いなのはとてもよいことだがあの状況で探そうと思うのって正常なのかな?
気持ちはわかるけど冷静ではない。
携帯は通じるのになかなか警察もこない。
テロと言うことだがほとんど銃声のみで実行犯達は映されてない。ひたすら銃声
ラストはあんなに探してた妹は悠々と脱出。
だらしないようで意外にしっかりしてた模様
姉のほうは感情的すぎたのはよくなかったかもしれない。
ワンカットでの映像はなかなか臨場感がすごかったです
テロ被害の追体験
行きつく暇のない72分間だった。実際の事件の発生から収束までをリアルタイム、ワンカットで再現、聞こえる発砲音540発も再現している。POVなので緊迫感と圧迫感が凄まじい。
最初には主人公たちと同じキャンプ参加者目線なのかと思ったが神目線というか透明人間目線だった。ひたすら主人公のそばで主人公と同じ目線で追体験するテロの恐怖。この惨劇を見ているのはカメラではなく自分の目なのだ。
POVには「なんでこいついつまでもカメラ持ってんだ問題」がつきまとうが当事者たちの混乱や恐怖を描くには最適な手法だったと思う。
遠くから鳴り響く発砲音と悲鳴。誰もがパニックに陥っていて犯人の人数さえわからない。
黄色いコートを脱げと言っても頑なに手放さなかった少年。
喋るなと言っているのに悲鳴を上げようとする少女。
逃げようと言っているのに母親に電話をかけ始める主人公。
誰もかれもが見ていてもどかしく冷静な行動を取れない。そりゃそうだ、あそこにいたのは10代の普通の少年少女たちだったんだから。
犯人や周囲の描写がないから映画としては微妙、B級ホラーなどというレビューもあるがそこをもう一歩踏み込んで是非テロは身近でそして無差別に降りかかる恐怖であるという日本に住んでいると実感しにくい事実をその目で感じてほしいと思う。
たしかに悲劇、だが映画としては…
ノルウェーのウトヤ島で起きた乱射事件をもとにした物語。実際に銃を乱射した時間をほぼリアルタイムで見せる。しかもワンカット。
こんな事件があったことすら知らなかった。犯人たちはなんでこんなことをしたのか?なんにも知らされない(どんな犯人像かもわからない)まま、ただただ主人公たちが逃げていく。たしかに臨場感はすごいし、理由もなく殺される恐怖を味わった。
ただ、ワンカット撮影のため画面の揺れが激しすぎる。どんな状況かが本当にわかりづらかった。また、ただただ逃げるという話なのでドラマ性はあまりない。そういう意味で映画としての評価はあまり高くならなかった。
意欲的であるとともに社会性がある
一人称視点(POV)の映画といえば
「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」で
世界的にも認識され、
「パラノーマルアクティビティ」や
「クローバーフィールド」などが記憶に新しい。
本作においても一人称視点で物語られるストーリーは
恐ろしくリアリティがある。
ただ、それは単なる銃撃による恐怖ではなく、
その恐怖に「自分が自分で無くなる」という恐怖が
作品の背景にあると思った。
自分をコントロール出来なくなる恐怖は
一人称視点の映像と相まって痛いほど感じた。
本作の社会的な政治背景としてはシリアをはじめとした
中東地域での紛争による難民、その背後にある極右的な考えなどがある。
日本には馴染みが薄い感覚だが改めて考えて、
この様な惨劇を繰り返さないためには何が
出来るのだろうか、後悔のない選択をする際に
思い出したい映画であると思った。
ケバブとお風呂
観終わると、どっと疲れが押し寄せるほど緊迫感の連続。泥にまみれ逃げ惑うキャンプ場の若者たち。どこから銃声が響いてくるのか、犯人はどこにいるのか、犯人は何人いるのか、情報が錯綜する中でとにかく逃げるしかなく、運よく携帯を持っていても親に連絡できる程度。警察は一体何をしているのか?救助はいつになったら来るのか?さっぱりわからない状況を同時体験できる作品でした。
主人公は妹エミリヤとともにキャンプに参加しているカヤ。ナンパ目的で参加しているマグナスや母親が庁舎勤務であるオーダ、それにペッテル、カロリーヌたち。銃撃が起こるまではオスロでの爆破事件の詳細もわからず、イスラム系の青年も苦渋の表情だ。
長回しのワンカット映像も効果を奏し、カヤの緊張感と妹への思いなどが伝わってくる。友人たちと合流したり、離れたり、死にも直面し、気が狂ってしまいそうになる。少女の死のシーンなどでは徐々に肌の色が土色に変化していく様子がリアルだった。銃撃が72分続いたこと。そのリアルタイムが異常なまでに同期して、体が硬直してしまいそう・・・二度と見たいとは思わないけど、見る必要がある作品だと思う。
実話を、忠実に再現した映像を通して伝えることの難しさ
本編を見ていく中で、正直間延びしてるなぁとか(ほとんど)銃声だけでテロリストの姿が見えないな、まだ出てこないのかなと思ってしまった。ただ、それは実際にあった72分のテロを忠実に伝えるがために浮き出た部分であると終盤になるにつれてひしひしと感じられた。1度見ただけでは消化しきれなかった感覚が残る。
実話を映画にする際、そのまま忠実に再現するのも手だし、忠実でなくとも恐怖などをカメラワークを工夫して伝えたりと、様々な方法をとることができる。このウトヤ島をはじめとした悲惨な事件を映画を通して伝えるにはどうするのが一番良かったのか、考えさせられる作品だったと個人的には思う。
リアルな緊迫感!
「1917」の影響で、ワンカットというワードが気になってwowowにて鑑賞。
2011年ノルウェーの連続テロ事件、ウトヤ島での事件発生から終息までの72分間がワンカット。凄いリアル感。実際にその場にいるような緊張感。これは本当に恐ろしい。
大勢の学生が逃げ惑い、銃声が響き、どれだけ細かい綿密な計算のもと撮影されたのか、それにも驚く。
観ていて、そういえばこんな事件あった、と思い出した。政府の移民政策に反発する単独犯らしいが70人近く亡くなっているのに禁固20年って、、、酷い。
ワンカットの妙
上映開始18分に起こる銃声から、すべてが激変する。
音楽一切なし。
勇敢で、主人公らしいバカな行動をするカヤの主観で綴られた今作は、
そこから観ている側も同じストレスを感じるように作られている。
途中、うっすらと見える狂気に寒気を覚える。
そして最後に思わず「あっ!」と声を上げてしまう。
これがリアルではないかと錯覚するような演出、
しかし事実に基づいた作品であることは間違いなく、
日本もぬるま湯に浸かってぬくぬくとしていると、
いつかこんなことが起こっても不思議ではない。
何故なら、
この事件が起きたこの島こそが、
世界一安全と言われていたのだから。
実話を題材にしているので星4つ 途中、海沿いの崖下で男といっしょに...
実話を題材にしているので星4つ
途中、海沿いの崖下で男といっしょにいる時間帯がちょっとだらけてしまった。
面白そうと見ると残念かも
題材はいいと思う。
まず ハラハラ感はありません。
前半の森で身を隠す場面正直身が隠れてない。
それに身を隠してる場面が やけ長すぎる
所々人が逃げていくのが雑。
色々と感じた所はありますが
とにかくつまらない作品でした。
リアリティを決定づける何かが不足している気がしてならない
カヤに同行する目線のため、犯人が全く映らず。ただ周りの悲鳴と銃声だけが聞こえてきて、撃たれるんじゃないか…という中を逃げながら、離れてしまった妹を探すという、見えない相手から逃げることと、手持ちカメラの映像という点からも『ブレアウィッチ・プロジェクト』や『トロールハンター』の様なホラー映画的な演出も感じさせられる。
実際に起きた悲惨なテロ事件であり、当時を体験した生存者からの取材によってストーリーは構築されているが、主人公自体はフィクション。生存者への配慮からなのか誰がモデルで誰がフィクションなのかが全くわからず、実話ベースによくありがちなモデルとなった〇〇は現在、〇〇で生活している…という様なクレジットがない。
この曖昧な部分が生存者や被害者はこの様な状態だったのかということに、いまいち説得力が欠けてしまって、リアリティを決定づける何かが不足している気がしてならない。
生存者の証言は映像に取り入れることはできなかったのだろうか…
悔いなき選択を
かくして、物語は
妹エミリアの安否を確認して幕は降りた。
誰よりも、そのことを願った姉カヤの姿を除いて…
実態の分からない不安と恐怖、
焦燥と混乱がもたらす状況において
ヒトはどんな思考に陥り行動に移してしまうのか…
本作『ウトヤ島、7月22日』は
客観ではなく《主観》である撮影表現によって
鑑賞者を「あの日のウトヤ島」へと誘い
姉カヤと共に“擬似体験”を通じて事件の悲惨さ、
被害者の無念さを伝え風化させず、
世界各地で起こる大小様々な無差別テロへの
注意喚起と無意味さを訴えた
【ドキュメント“タッチ”】の作品。
作品の最後に、
「この作品はフィクションであり
ドキュメンタリーではない」
…と、監督が明記してありますが
本編ワンカットで撮影されたフィルムには
緊迫感と臨場感が写し込まれ
間違いなく【ドキュメンタリー】の作風に仕上がっている。
ドキュメントがもたらした
偶然腕に止まった《蚊》ですらもが
作品の意図を汲み取ったかのような迫真性と
事件に対するメッセージ性の強さを提示していた!
現実に、ヒトは未曾有の事件や災害に見舞われたとき
実際どう考え、行動したらいいのか?
そんなことを思いながら、わたしは観賞していました。
そこに留まるべきか? 移動すべきか?
ヒトに手を差し伸べるべきか? 見捨てるべきか…?
決して明確な〈答え〉があるわけでもないし
〈結果〉は誰にも分からない…
その時は、せめて “ 悔いのない選択 ” を
勇気をもってしようと、わたしは思っています。
この世界が、地続きでひとつなぎの星である以上
自分達に関係ない事件はない…
その中で、ちっぽけな自分ができうる
最大限のことを、わたしはしたい。
偽善でも詭弁でも欺瞞でも
受け取ってもらっても構わない…
体感する映像
「世界一安全だから何も心配いらない」と言われたウトヤ島を襲ったテロの悲劇。犯人の姿が見えず銃声と逃げ惑う人々との光景がだけで恐怖を煽る。想像を絶する緊迫感と臨場感で事件を体感することが出来る映像となっている。
2019-106
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