エヴァのレビュー・感想・評価
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いろんな意味で良い面と悪い面を混濁させた仕上がり
いろんな意味で、良さと悪さを併せ持った映画だ。まずオープニングのシークエンスは主人公と老人との意味深なやりとりや、巧妙なセリフの応酬、そして何より本作に幾度も登場する列車が目の前を通過していくという不可思議な部屋も含めて、緻密に計算された場面に仕上がった。そこで手にする「戯曲」も含め、導入部としては完璧。泥舟で川を渡ってしまったが故に戻れなくなる主人公の葛藤も、そこから竹を割ったような性格で客を魅了する情婦につきまとって着想を得ようとする流れも面白い。
だが、彼の本心は見えにくく、かといってヒロインのイザベル・ユペールにも感情移入など出来るわけもなく、結果的にすべての事柄が平行線をたどったまま、ひとつのカタルシスもなく結末を迎えたという印象。同じ脚本を使ったとしても、もう少し主人公の複雑怪奇な心理にうまく迫れる監督だったなら、この映画は劇的に深みを増したであろう。つくづく勿体ない映画だ。
人は罪悪感なしに倫理を逸脱できるか!?
他人の作品を盗作して名声を手に入れ、パトロンの娘と婚約中の新進作家、ベルトランは、所詮他力本願の小悪党。ベルトランを虜にする謎の女性、エヴァも、夫がいる身で娼婦をしているけっこうな悪党だが、レベルが違う。彼女には罪悪感というものがないのだ。イザベル・ユペールがそんなヒロインを、いつも通り、飄々と演じて圧倒的な存在感がある。つまり、ユペールのキャスティングこそが本作の肝で、果たして、人は罪悪感なしに倫理を激しく逸脱することはあり得るか?という痛烈なテーマが浮かび上がってくるというわけだ。本当に怖いのは、自らが自らを貶めていることに気づかないこと。そういうことは、生きていく上でけっこういっぱいあるのだ。1つの救いは、そんなエヴァも不安に駆られることを劇中で指摘している点。無自覚な悪女にも、罪悪感に苛まれる瞬間があることを。猛暑も忘れさせる戦慄を味わいたいなら、是非!
【蠱惑的な美魔女、イザペル・ユペールを堪能しようとした作品。】
ーイザペル・ユペール。御年軽く還暦越えだが、纏う妖しい色気には眩暈を覚える程である・・。-
■脚本は”相当”粗い。
新鋭の作家ヴェルトラン(ギャスパー・ウリエル)は盗作した処女作“合言葉”がヒットし、一時の栄誉を謳歌する。
ーこの時点で、ヴェルトランが外見はイケメンだが中身は空虚な男という事が分かる。-
ある日ヴェルトランが、アヌシーの別荘に出掛けると見知らぬ男女が寛いでいる。バスタブに浸かっていたのは・・イザペル・ユペール演じるエヴァ。文句を言うが、軽くあしらわれるヴェルトラン・・。
ーエヴァの何等悪びれる所なく、バスタブに浸かっている姿が印象的である。-
エヴァの姿に惹かれたヴェルトランは、様々な理由を付けて近づくが、度々軽くあしらわれる。
ー劇中で、エヴァの職業は高級娼婦であり、刑務所には連れ合いの男性マリオンがいるということが分かって来る・・。ー
2作目が書けないヴェルトランは編集者から催促を受けるが・・
ーそりゃ、そーだ!1作目も盗作だもんな!-
ヴェルトランには美しき婚約者もいるのだが、彼女はヴェルトランの行動に疑問を持ち、ある決定的な場面を目撃してしまい・・。
怒りに満ちたヴェルトランはエヴァに再度近づくが、キツイ一言が・・”二度と私に近づかないで。約束して!”そして現れたマリオンにお仕置きを受け放り出されるヴェルトラン・・・
<新鋭の作家ヴェルトランが余りに愚かで、イザペル・ユペール演じるエヴァの悪女っぷりが中途半端になってしまった作品。けれど、彼女のヴェルトランを睥睨する冷たすぎる視線は半端ない作品でもある。>
タイトルなし
イザベルユペール目当てでみて失敗
フランスのコールガールはドアの外で裸チェックされるのか。でも最後まで見せない(バスタブ沈められるシーンチラッ)
稼いでるなぁ、凄い家
やたらバスタブに沈む
カジノで偶然再会
エヴァマーラン
彼女の方が魅力的やけど北欧系
実家金持ちやし
戯曲の為に会うのか?
フラフラで2005年 シャルム シャンベルタン グラン 小売2万
アヌシー
お金大丈夫?
ひねりなく回想録
パトロンと彼女が!
うわ、かちあった!!
崖下に
肝心なシーンを映さない主義なのかね
寒そう
600ユーロ
仮釈放の旦那登場
病室で別れのキス
また偶然会う
マリオンて何者
てかどんな終わり方やねん
湯舟で化粧がジョーカー状態
イザベル・ユペール可愛くて綺麗
いくら娼婦でもババアはババアだよなぁ。
ミイラ
魅力はどこ?
嘘で塗り固めたお粗末な人生
面白かったなぁ
一見、悪女によって人生を狂わされた男の話と思わせつつ
しかし、それは、その男が自滅しただけなのでは…と思うようになった
全く正反対の虚像と実像を持つ人がいて、その人の本質にある欲望が自らの虚像をぶち壊していったのではないかと
その化けの皮がはがれていく過程を見ていくのが、非常に面白かった
ギャスパー・ウリエル演じるベルトランは、他人の脚本を盗んで出版したところ、その舞台が大ヒットし、たちまち、次作が待ち望まれるスター脚本家となる
若くて美しい恋人もでき、まさに順風満帆の人生を送っていた
しかし、当然ながら2作目を書くことができない。
そこでベルトランは、その時出会った娼婦エヴァ(イザベル・ユペール)を題材にして脚本を書こうと思い、彼女に近づくが、次第に彼女にのめり込んでしまう…。
映画の冒頭から、何とも言えない居心地の悪さを感じていた
それは、ベルトランの嘘だらけの人生を思ったからだった
まるで玉ねぎの皮のように次から次へと嘘を積み重ね、身包み剥がしたら何もない人なのに、自分が作りあげた虚像にしがみつき、上流階級にいる人間のような顔をして生きている
そんな「いつバレるかもわからない」人生を生きるくらいなら、そんな人生はやめてしまえよ
と、ベルトランの薄っぺらい人生を思い、私はなんだか居心地が悪かったのだ
そして、そんなベルトランの目の前に現れたのが、娼婦エヴァだったのである
その時、虚像ではないベルトランの本性が、エヴァに対して「同じ匂い」を感じたのだろう。
こういうのを、同類相憐れむというのだろうか
ベルトランにとって、上流階級の賢い恋人よりも、エヴァといる方が居心地が良かったに違いない
しかし、エヴァにとってベルトランは、ただの金づるでしかないのだ
そうして、ベルトランはエヴァにのめり込むことで、自ら破滅の道を歩んでいくことになる
人にはそれぞれに合った身の丈の人生というのがあって、身の丈以上の生活をしていると、本性である欲望をむき出しにした瞬間に、虚像は崩れ落ち、あっという間に身の丈の生活に戻っていくのである
これは、まるで人間の本質を見るような作品だった
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