ジョン・コルトレーン チェイシング・トレーンのレビュー・感想・評価
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☆☆☆★★★ コルトレーンのアルバムは、傑作と言われている『至上の...
☆☆☆★★★
コルトレーンのアルバムは、傑作と言われている『至上の愛」を含めて3枚ほど所有してはいるものの、あまり熱心に聴きこんではこなかった。
イメージとしては麻薬中毒にかかり、、、と言った、ちょっと根暗で《魂の叫び》等と宣伝で使われている様に。気軽に聴くと言うよりも、因数分解を解くように考え込んで聴くイメージが強かった。
それだけに、作品全体でコルトレーンの全体像を説明しながら。ごく普通のミュージシャンだった彼が、どの様に音楽と関わって行き。多くのミュージシャンとの関わり合いの中から、最終的に彼独自の音楽が出来上がって行ったのか?…を、懇切丁寧に説明して貰える作品でした。
特に人種差別から〝 愛と平和 〟へと繋がる彼の音楽との関わり方には、少しばかりですが感銘を受けた。
アドリブに関する定義で、やめ時が分からなくなった時…
「何故演奏をやめないんだ」
「簡単なことだ、楽器を口から離せばいい」
コルトレーンの演奏を後ろから見ながら、タバコを吹かすマイルス・ディヴィスが最高にカッコいいぜ!
あまり詳しくはないのですが、かなり貴重な映像も多かったのではないでしょうか。
それにしても、彼にとって最後のツアーになった日本公演。
17日での16公演は、当時の交通事情等を考えてみてもかなり無謀なスケジュールな気がしますね〜。
コルトレーンのマニアのFUGI-SAN
大好きなコルトレーン映画に出演し、名前までクレジットされてしまい、ある意味では羨ましい。
2021年12月10日 ヒューマントラストシネマ有楽町/シアター1
人間が違うわ!!
John Coltrane というと、まず、思いだす曲はジャズバージョンのMy Favorite thingsで、物静かなイメージが強い。
彼のファンかというとそうではないが、このドキュメンタリーでわかったことがある。それは、なぜ知り合いの人が息子の名前をコルトレーンにしたかということだ。コルトレーンの生き方は自分の道を踏み外して(ドラッグ)も、それから復活し、努力をして自分のやりたい音楽に没頭する力を持っている。それに、過去のジャズにとどまらず、クリエイティブなジャズの世界を構築していくことができる。ましてや40歳という短い一生の中で、『平和』の使者を自らかってでている。こういう理由で新しい生命にコルトレーンとつけたのだと思う。それに、知り合いの息子もコルトレーンに似てハンサムである。このドキュメンタリーを見て意味がわかった。
コルトレーンがマイルスのKind of Blue(1959)に参加した功績は大きい。それに、マイルスがコルトレーンを首にした功績も大きい。私はマイルスを聞いて、コルトレーンのことを知ったと思う。記憶に自信がないが、当時、私の学生時代のジャズ気狂いというのはジャズの全てを知り尽くしていて、マイルスやハービーハンコック、マッコイターナー、ソニーロリンズ,ウェイン・ショータなど昼夜聞いている人たちのようだ。ジャズ研があって、一歩でも足を入れたら、その世界にハマるから敬遠していた。このドキュメンタリーにもそんなような日本の方が出演していたようだ。
ドアーズのドラム:ジョン・デンズモアもここで『Kind of Blue』とコルトレーンを絶賛していたね。クリントンもジャズの世界にハマった人のようだ。
Giant Steps:
John Coltrane - Giant Steps の中で、Naima は最初の奥さんの名前で、彼が作曲している。これ以降、彼は数多く作曲を手がけてようだ。
アラバマ:
Alabama (Live At Birdland Jazzclub, New York City, NY, 10/18/1963) · John Coltrane
Producer, Associated Performer, Soprano Saxophone, Tenor Saxophone: John ColtranePiano: McCoy Tyner Drums: Elvin JonesDouble Bass: Jimmy GarrisonComposer Lyricist: John Coltrane
を聞いてほしい。このアラバマは鎮護歌だね。バーミンガムの16番バプティスト教会で、爆破事件の余波で製作されたもの。四人の子供が死んで、多くの人が負傷した。これが当時の公民権運動に結びついた。
至上の愛:
John Coltrane - A Love Supreme (1965) Bass – Jimmy GarrisonComposed By, Tenor Saxophone – John ColtraneDrums – Elvin JonesPiano – McCoy Tyner
これなしでコルトレーンは語れないね。
蛇足メモ:
経歴を自分のためにまとめておく。1945年ハワイ到着したが、海軍の規模が縮小され、彼はバンドで演奏するようになる。ミュージシャンの評価は与えられず、海兵隊の一員となる。コルトレーンは憧れのチャーリーパーカーと一緒に演奏するようになるコルトレーンは1949年ごろからディジー・ガレスピー、アール・ボスティック、ジョニー・ホッジスのバンドで演奏。1955年に、マイルス・デイヴィスのバンドに入るが、コルトレーンの演奏はイマイチで、ウィントン・マルサリスは褒めていなかった。1957年に、マイルス・バンドを首になり、セロニアス・モンクのバンドに参加。さすがモンクで、音楽とはを伝授してるね。これが一番彼にとって生産的であったようだ。アルバム『コルトレーン』を出していると。
1957年『ブルー・トレイン』を吹き込んでいる1958年、マイルス・バンドに再加入する。
1959年、マイルスの『カインド・オブ・ブルー』
『ジャイアント・ステップス』を録音。
1960年春、マイルス・バンドを脱退。『マイ・フェイヴァリット・シングス』
1964年『至上の愛』を録音。1965年同年12月にマッコイ・タイナーがバンドを離れ、アリス・マクレオド(アリス・コルトレーン、1966年にジョンと結婚)が加入。1966年3月にはエルヴィン・ジョーンズも退団し、ラシッド・アリがドラマーに。1966年7月に来日。長崎をはじめ9都市を廻る公演を行う。彼の長崎の原爆に対するあつい思いには感激した。
Zzz...
インタビュー形式のドキュメンタリーはやっぱり眠たくなる。しかも、申し訳ないが日本人のコレクターのおじさんの自慢話などはどうでもいいので、素晴らしいライブ映像とかをもっとたくさん見せて欲しかった。でもやっぱコルトレーンはカッコいいな。未だ唯一無二の存在感。
ジョン・コルトレーンの「至上の愛」の意味を知る。
自分は何のために生まれてきたのか。
教会の家庭で育ち、ミュージシャンとなり、マイルス・デイビスのグループに入るもドラッグに苛まれ退団。その後、立ち直り、復帰。『至上の愛』 - A Love Supremeは、最も優れた作品であるが、その背景となる彼の聖なる魂からの高み、そして限りなく広がる世界、宇宙。そこに至るまでの後半の彼のサックスプレイヤーとしてだけでなく、作曲家として、さらに神のような存在としての歩みを知って驚いた。
戦争を否定し、平和を希求する。日本に世界的ジョン・コルトレーン研究家がいて、1966年夏、日本ツアーを行い、新たな曲を演奏する。
ジョンコルトレーンは宇宙船をもっていて、何処へでも行けた。
実像をほぼ知らず、「薬物」、「短命」、それだけのワードで他の多くのミュージシャンのようにクスリに溺れて転落した人生、と思い込んでいた。それは大きな間違いだった。
若いころ、あまり体裁の上がらない風貌のコルトレーン。そこに差し込まれる、賞賛ばかりのインタビューの数々。そのギャップに少々戸惑った。しかし、薬物を克服してからの彼の表情の精悍さったらまさにカリスマ。そしてそれは音楽だけにとどまらず、平和の使者でもあった。彼が長崎を訪れ、被爆者たちに暖かいまなざしを捧げてくれていたことに感銘を受けた。それはかつて迫害を受けた黒人社会に身を置いていた彼ゆえの共感だったのだろうか。映画のなかでも、さらにはクレジットに連なった名前にも、多くの日本人が関わっていた映画だった。
鑑賞後、車でも部屋でもずっとかけ流しのままのコルトレーンは、彼の人物の輪郭を伴って、今までと全然違って聴こえてくる。
知らなかったコルトレーンの人生を俯瞰した
これはコルトレーンのアンソロジー。幼少の頃から亡くなるまでを時系列に沿って綴った。プライベートの映像や彼の子供たち、友人、彼をリスペクトするアーティスト、著名人のコメントが貴重過ぎる。
そしてコルトレーン自身の言葉をデンゼル・ワシントンが語った。
彼の音楽を死ぬほど聴いてきたけど、彼の人生はほとんど知らなかった。この作品でたくさんのことを知った。
順風満帆だと思っていた1957年、クスリでマイルスのバンドをクビになったなんてね。その年に復活して更なる高みに登って行くというのも奇跡。音楽だけ聴いてきたので、そんなアップダウンを知る由もなかった。
思えばわずか40年の生涯。
存在の大きさと年齢が結びつかない。
こういう作品は、どんな言葉より音楽!特にコルトレーンの場合は!!
なんか既視感があるタイトルだと思ってたら、もう4年も前にNetflixで配信してたヤツだった。
結論から言うとワザワザ映画館まで行って観るモノでもなかった。
この手のドキュメンタリーでホント有りがちだが、全編コメントだらけで音楽が少なすぎる。
せっかくスクリーンで、コルトレーンが観られる貴重な機会なのに音楽が始まるたび、直ぐにインタビューのフッテージがインサートされてしまう。
ホントわかってねえ〜なあ
まるでコルトレーンの音楽をBGMに延々と映像チャットでも見せられているような気分だった。
それも殆どありきたりなコメント。
ホント今更ああいうの別にいらんよ。
中には印象に残る良いコメントもあったが、インタビューに関しては当時の現場を知っているミュージシャン(ライブの客だったドアーズのドラマー、ジョン・デンズモアも含む)と、ちょっと合間に家族たちのコメント入れる程度で充分だった(マルサリスも別にいらんよ)
出自が黒人教会だった件や、あの当時の公民権運動に対する反応、そして最初で最後の来日における長崎の件も、とても重要な要素であったと思うが、それ以上に重要だったのは、音楽それ自体、演奏それ自体に決まってる!
今やYouTube全盛で簡単にライブ映像にアクセスできる時代とはいえ、映画館のスクリーン上で、コルトレーンの演奏を体験できる機会となれば、白熱のライブは、どうしたって期待せずにはいられない。
せめて、”My Favourite Things”と”A Love Supreme”くらいはフルで観せて欲しかった。どっちも長いけど、大して面白くもないコメントなど、カットしてしまえば、全体の尺を少し伸ばす程度で済んだはず。
あの寿命を縮めたであろう、来日公演における、殆ど狂気の沙汰とも言えた強行スケジュールは何を意味していたのか?なども取り上げようともせず(まあ長崎の件でマニアは類推できるが、あの蒸し暑い最中での過酷な日程自体を伝えていない)
ドキュメンタリー作品として、何か斬新な新しい切り口など殆ど無かった以上、とにかくフィーチャーすべきだったのはライブ!ライブ演奏!!
あの汗ダクダク涎ダラダラの熱いライブたっぷり観たかったぞ!
それに強い影響を与えたはずのモンクも直ぐにスルーするし、なんといっても、あの”A Love Supreme”のライナーにも書いてあった"spiritual awakening"の件を取り上げないなんて、全くもって本当に有り得ない。
冴えない田舎者だった男が“いかにして”稀代の演奏者&作曲家として覚醒するに至ったのか?を本来なら深く掘り下げるべきなのに、まるでわかってない。
あのカッコいいエリック・ドルフィとの共演なんて完全にスッ飛ばしていたし。
あと、コルトレーン自身がモノローグを語る設定で、デンゼル・ワシントンが声を担当したが、これといって声に特徴が無いため、インタビューの音声とのメリハリが弱く、コルトレーンのモノローグなのか?別の誰かのコメントが始まったのか?直ぐに分かりにくい編集となっていた。とてもではないが、コルトレーン本人の天からの声には聞こえなかった。
あれはフツーにナレーションで「かつてコルトレーンは◯◯◯◯◯と語った」で良かったと思う。
とまあ以上、なんともモヤモヤ中途半端な内容ではあった。
やると決めた以上、コルトレーン同様、完全燃焼しなきゃアカンがな。
演奏シーンの素材自体は素晴らしかったので、なんとも、もったいない事をしたもんだ。
スピリチュアルジャズの境地
ジョン・コルトレーンについては名前を知っている程度の知識で鑑賞。
音で人を感じることができるから2番目の奥さんと出会い、感じたことを音にできるから街の雰囲気からフレーズをつくることができる。この映画だけで受けたコルトレーンの印象は、実在した人物にも関わらずファンタジーな存在で、そして"ジャズではなく自分自身を演奏する"という境地が一体どのような感覚なのか強く興味を惹かれる。ただ、この境地に至ったプロセスに薬物を自らの力で断ったという壮絶な苦しみがあったわけで、これは常人では到底想像できない領域である。(だからこそ興味が湧く)
観賞後にレコ屋に直行してMy Favorite Thingsを購入。ブルートレインと至上の愛はいつかお目に掛かりたい盤なのでその時を待つ。
若くして波瀾万丈の生涯
ジョン・コルトレーンの映画、ドキュメンタリータッチでやはりマイルスとの出会いや彼から解雇されるなど、若くして波瀾万丈の生涯を閉じました🥲
"Deep thnking person""All praise the Lord"など、ジョン・コルトレーンについて印象的な言葉が出てきます。
1960年代のアメリカ合衆国公民権運動は、彼に絶大な影響を与えたようでしたね🇺🇸
アドリブのゲノム解析、知りすぎたサックス吹き
ミクロとマクロが重なる
咆哮が空間を静めるか!
コルトレーンのハードバップ、モード、フリー期のカッコいい曲をパロディ、喜劇、不条理演劇にどんどん使えると思うし、本人も撒いてきたコマセに飛び付いてくる地球人を釣り上げようとしている。
コルトレーンを題材にした作品は、本人が見たらビバップやってた頃の自分を見るようで歯がゆい思いをするのではないか?
マーラーのアダージェット程に映画を多い尽くせるはず
ジョンコルトレーンは菩薩である。
有楽町中央口前で鑑賞しました。当日はラッキーにも一号館の大型画面で、音響のいい館内で観ることができました。
私は16歳の時、偶然ラジオから流れてたトレーンの至上の愛に魂を揺さぶられました。生活保護家庭に育ち、鬱々とした毎日でした。トレーンのジャズに生きる希望が湧いてきました。「何なんだ!この音楽は」以来、ジャズ研究書や黒人問題や奴隷制度の本を読みあさりました。やがて、白人と先住民の交渉役となった縄文人の出自(アイヌ等)に関心がうつり、独学でネイティブアメリカンも含め勉強しました。
チェイシングトレーンは映像とトレーンジャズの曼荼羅と思いました。トレーンの音と画面に身を置くことで三昧の境地「境涯」が得られます。
劣悪な社会環境のもとでのトレーンの葛藤。前人未到な縄文人の自然環境との相克。私は新装・増補改訂版「ジャズる縄文人」として上梓しました。両者共通項は「境涯」です。縄文時代は一万年を超え、自然との共生共助社会を持続可能にしてきました。とはいっても小競り合いはあったでしょう。ジャズでいうところのジャムセッションも、お互いを認め合う利他心が音楽として昇華した結実がジャズであり、豊かな縄文社会も同様と思います。考古学のみで縄文学は紐解けないと思います。故に、持続可能な社会のキーワードは人々の「境涯」と思います。チェイシングトレーン叉トレーンジャズは曼荼羅として存在します。故 鍵谷幸信の言葉を待つまでもなく、能動的ジャズ鑑賞により自己変革が可能です。境涯を高めることにより、持続可能な社会は可能です。トレーンジャズ鑑賞により、縄文人の世界観も再認識できると思います。
日本語字幕DVD発売を望みます。
コルトレーンは覚醒しのだった
確かに覚醒した。
理解が付いていけなかった作品がある。
そう言えば、マイルスもそうだ。
ディランもそうだ。
残念ながら、
コルトレーンは短命なために分かり辛いのだ。
天才は長生きしなければ天才とは言われない。
ミンガスのサイン持ってるよ
マイルス・デイヴィスが最初に登場したので、モード奏法をマイルスから継承したコルトレーンを、当時の最先端の奏者として描くと思っていたら、作曲者の話に代わっていた。それも異論はないが、当時のブラック・ミュージックの屋台骨の一つがJAZZであり、やがてコルトレーンが奏者として継承したフリージャズもそんな中で存在感を示したと考える。奏でる音楽が、キャッチーで奇怪な音楽ではなかったはずだ。聞く側のスタイルが変わった為にフリージャズ等がおかしな音楽と思われていると考える。
言うなら、コルトレーンの継承者にあたるだろうと思われるエリックドルフィーとかアルバート・アイラーとかオーネット・コールマンとかみんな早死死してしまった。つまり、強力な継承奏者が不在のまま、世の中が変わってしまったのだろうと思われる。言うなら、黒人からパッションが消えてしまったのかもしれない。いやいや(しかられる)その様に作られたり消されていると言うべきだ。だって、未だに黒人は虐げられている。
さて、さて、
コルトレーンは良いのだが、ミンガスのピテカントロプスやコールマンのロンリー・ウーマンの様なパッションがあまり無い。バラード系の楽曲は眠くなる。だから、僕にとって、コルトレーンの楽曲は退屈な曲が多く、ブルートレインやジャイアントステップスのようにJAZZがスタンダードナンバーになってしまっている。曲の最初にテーマが奏でられても、ドルフィーのような奇抜なアドリブが少ないと僕は思う。
キング牧師とマルコムXの違いくらいコルトレーンとドルフィーの違いがあるような気がする。あくまで僕の解釈だが。
さて、
そもそも、マイルスはクール・ジャズなんて色分けされていて、当時の黒人からは軽視されていたと記憶する。勿論、日本人の僕はマイルスもコルトレーンも嫌いな訳では無いが。
そう言えば、クールと言えば、クールジャパンってね。狂うジャパンだよ。
【ニューヨーク52番街】
この映画は、ジョン・コルトレーン好きの語らいを眺める映画だ。
インタビューというより、ジョン・コルトレーンをはじめジャズの好きな人や、音楽好きの人に語りかけてるような感じなのだ。
ソニー・ロリンズや、マッコイ・ターナーから、ビル・クリントン元米大統領まで出てきて、あれこれ語らう。
それに、ジョン・コルトレーンの記録として残っている発言は、デンゼル・ワシントンの代読だ。
そもそも、この映画に収められているジョン・コルトレーンのストーリーとよく似た内容を、ずっと昔、僕はジャズ好きの友達から聞いたことがある。
ジャズを少し聴き齧り始めて、ミーハー気分でマイルス・デイヴィスを聴いてることを話をしたら、ジョン・コルトレーンを勧められた。
(以下ネタバレ)
その時に、ジョン・コルトレーンが薬物から立ち直った為人(ひととなり)や、長崎を含む日本ツアー、その後、あっけなくなくなってしまったことなどを、教えてくれた。
まあ、ただ、これは蛇足のようなもので、その際、僕は、友人の、日本人にはサックスの音色は好かれるとか、ジョン・コルトレーンの音楽の何が素晴らしいのか、あれこれ、結構長い時間、聞かされた。
その熱意だけはよく覚えていて内容の大半は忘れてしまったが、ジョン・コルトレーンは、生涯、実験的で、終盤の、彼のバンドの静と動が同居するような音楽が良いのだと言っていたことは覚えている。
そのせいや、僕の好きな村上春樹さんのいくつかの小説のなかでジョン・コルトレーンに触れる場面があることから、今は僕もジョン・コルトレーンのアルバムを、レコードやCD、ダウンロードで持っている。
村上春樹さんは、ジャズだけではなくて、クラシックからロックまで音楽好きで、ジャズとクラシックは本も出版しているし、現在はラジオの音楽番組も持っている。
村上春樹さんにもインタビューしてくれたら良かったのに......。
あと、余談だけれども、映画には、最後の妻と暮らし始めたのがニューヨーク52番街と言うくだりがある。
僕は、ビリー・ジョエルのグラミー賞最優秀賞に輝いたアルバム「ニューヨーク52番街」を思い出した。
このアルバムは、著名なジャズプレーヤーを招いたアルバムとしても知られていて、この録音スタジオがあったことから、このアルバムタイトルになったのだけれども、ジョン・コルトレーンゆかりの地でもあるのかと、感慨深く感じてしまった。
ジョン・コルトレーンの演奏シーンをもっともっと見たかった!
殆どが写真とアーティストの言葉で構成された映画、つまんない。ジョン・コルトレーンの演奏シーンをもっともっと見たかったのに! 期待外れやわ。よってパンフレットは買わん。
2021年ベストムービー!⭐️⭐️⭐️⭐️✨
とてもエモーショナルで感動的なドキュメンタリーでした。
ジャズと言うと、すぐに理論や技法・テクニックなど、インテリくさい話ばかりが先行して、どこかとっつきにくいイメージがあります。あまり知らない者からしたら、なんだかバカにされてるようで、敬遠しがち…そういう印象の音楽です。
しかし、この作品では、ジョン・コルトレーンの音楽に対する姿勢やルーツ、またどんな感情を持って曲作りをしていたのかという話(あるいは、家族の話など)も出て来て、一聴して難解な彼の曲(特に晩年の曲)に対して親しみが湧き、色々と聞いてみたいなという気持ちにさせてくれました(例えば、『アラバマ』や長崎を訪問した時の演奏など)。
爆心地・長崎訪問時の話や、彼が亡くなった時のエピソードを話すミュージシャン仲間の語りにはちょっとウルッと来てしまいました。
彼のファンはすでに鑑賞済みかも知れませんが、私のようにちょっとジャズをかじったとか、ジャズに興味を持ち始めたという方まで楽しめる作品ではないかと思いました(熱狂的なファンにしたら有名なエピソードばかりかも知れませんが…笑)。
オススメ!笑
*2016年製作。日本初公開?
サウンドが良いところで見るのがお勧め。
今年195本目(合計259本目)。
個人的にはジャズは「そこまで」聴きませんが、音楽一般には興味はあるし(15までエレクトーンやってましたし)、機会がありましたので鑑賞。
内容的にはやはり他の方が書かれている通り、淡々と半生を描く内容になるので、好き嫌いはあるのかなとは思います。とはいえこの映画、見る人をかなり選びそうですし、その前提においては問題ないかなと思います。
他のコメントにも言及があるように、長崎の原爆のことや、当時の公民権運動、さらにはキリスト教文化に関することも断りなくどんどん出てくるので(長崎の原爆のことは、日本の歴史では常識と言えますが)、その意味で単純な音楽系映画というわけではなく、そこそこ知識はないと混乱はします。とはいっても、内容を深く読み取るというより、ずっと背景としてジャズ音楽が流れますし(一部除く)、それを深く読み取ることを要求するような映画でもないかなとは思います(あれば有利かな?程度の知識)。
※ ここ最近だと、この「近現代の黒人解放運動・地位向上」を描いた映画としては「アンテベラム」がありますので、これを8割理解できるなら問題はないでしょう。
趣旨的に帰りにパンフレットを購入して…というよりはレコード等を買って…というようになると思うのですが(事実、映画内でも亡くなった後にレコードを買う人の話なども出てきます)、今の世の中レコードもそうそう手に入りませんし(再生するだけでも大変…)、itunesでも何でも良いので探せば結構出てきますね。
大阪市では放映しているのがシネリーブル梅田さんのみで、シアター1は音声が豪華なようになっていますので(2020年のコロナのときに施設を入れ替えている)、そういう場所で観るべき映画だと思うし(もっとも、ネットフリックスでも近いうちには見られるらしい)、そうでこその趣旨の映画だと思います。
採点にあたっては下記のみ気になったのですが、大きな傷ではないのでフルスコアにしています。
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(減点0.1) 字幕になぜか妙な日本語のミスがあり(助詞抜けや漢字変換ミスなど)、場所的には2か所だけで、しかも助詞の抜け程度なので常識的に補って読める範囲ですが、ドキュメンタリー映画は正確さが求められるので、ちょっとまずいかな…とは思えました(場所的には長崎弁かなとも思えましたが、話す部分はまだしも、字幕まで長崎弁にする意味がない)。
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息吹きはここに流れつき
その魂に揺さぶられる存在は、今日もこの星のかしこに在り。卓越した画の紡ぎ方はお手の物で、貴重な画像の数々をカラフルに、カジュアルな表現で魅了。その骨格をなすのは数々の名曲。その技法を生みだず鍛錬の日々や、薬物に嵌り喪失の連続にも、特有の力強さが消える事は無かった。愛と悲哀の念、その根源を探究するのに、申し分の無い語り部達による回想をとっても、今作が推奨出来る点だろう。
NHKスペシャルみたい。
コルトレーン等、ジャズを聴くことが好きなので鑑賞しました。
評価としては普通です。ジャズのファンで日頃からインターネット・書籍・ジャズ喫茶(古い?)
等で情報収集しながら聴かれている方からすると、特別新しいネタやささる物もない?
しかし映画館の大きな音で終始コルトレーンの音楽を聴けるから★3つ
2019年の「ビルエヴァンス タイム・リメンバード」と同じような感じでした。
話題の方、歴史上有名方をクローズアップして放送するNHKスペシャル見たい。
"長崎"
麻薬問題やマイルスからの解雇など、ジャズの先人たちにありがちなドン底の人生を歩んでいるけれど、どれも活動してから前半の出来事で、それ以降は順風満帆な歩みのように映るが、早死にすぎる。
後半から舞台が日本になり、来日してからの長崎の原爆や、コルトレーン・マニアの日本人が登場したりして。
ジャズメンの方々が語るコルトレーン、息子たち、サンタナやThe Doorsのドラムの人やクリントン元大統領など豪華な出演陣。
デンゼルがコルトレーンの言葉をセリフで語るが、どうせならインタビュー映像などがあっても。
教材代わりにコルトレーンの活動などは知れたが、人物像としてはイマイチ伝わりきれていないような!?
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