「ミンガスのサイン持ってるよ」ジョン・コルトレーン チェイシング・トレーン マサシさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0ミンガスのサイン持ってるよ

2021年12月10日
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鑑賞方法:映画館

マイルス・デイヴィスが最初に登場したので、モード奏法をマイルスから継承したコルトレーンを、当時の最先端の奏者として描くと思っていたら、作曲者の話に代わっていた。それも異論はないが、当時のブラック・ミュージックの屋台骨の一つがJAZZであり、やがてコルトレーンが奏者として継承したフリージャズもそんな中で存在感を示したと考える。奏でる音楽が、キャッチーで奇怪な音楽ではなかったはずだ。聞く側のスタイルが変わった為にフリージャズ等がおかしな音楽と思われていると考える。
言うなら、コルトレーンの継承者にあたるだろうと思われるエリックドルフィーとかアルバート・アイラーとかオーネット・コールマンとかみんな早死死してしまった。つまり、強力な継承奏者が不在のまま、世の中が変わってしまったのだろうと思われる。言うなら、黒人からパッションが消えてしまったのかもしれない。いやいや(しかられる)その様に作られたり消されていると言うべきだ。だって、未だに黒人は虐げられている。
さて、さて、
コルトレーンは良いのだが、ミンガスのピテカントロプスやコールマンのロンリー・ウーマンの様なパッションがあまり無い。バラード系の楽曲は眠くなる。だから、僕にとって、コルトレーンの楽曲は退屈な曲が多く、ブルートレインやジャイアントステップスのようにJAZZがスタンダードナンバーになってしまっている。曲の最初にテーマが奏でられても、ドルフィーのような奇抜なアドリブが少ないと僕は思う。
キング牧師とマルコムXの違いくらいコルトレーンとドルフィーの違いがあるような気がする。あくまで僕の解釈だが。
さて、
そもそも、マイルスはクール・ジャズなんて色分けされていて、当時の黒人からは軽視されていたと記憶する。勿論、日本人の僕はマイルスもコルトレーンも嫌いな訳では無いが。

そう言えば、クールと言えば、クールジャパンってね。狂うジャパンだよ。

マサシ