「女子はもうスカートだけをはいたりしない」アナと雪の女王2 ゆっこさんの映画レビュー(感想・評価)
女子はもうスカートだけをはいたりしない
前半は歌や演出の可愛さや印象の強さが1の方があったな、まぁまぁかなと思ってたけど後半にかけてぐっと心を持ってかれた
エルサが一人で波に立ち向かって行くところからとにかくめちゃくちゃかっこいい…!
一人でなんでもやろうと抱えこんじゃうのはエルサの悪いとこだけど、今回はもうただ一人で無理するんじゃなくて守りたいものや自分のために一人でやることを選んだのが伝わって成長を感じた
今回「変わること」がすごくテーマになってて、オラフがはじめのシーンで変わることを不安に思うこと、でも大人になれば今怖いこともわからないことも全部克服できるはず!と歌う
そして街は大きく変化して関係性も様々に変わっていく
でも実際大人(元国王)だって過ちを犯していて、わからないことだって怖いことだってある
それを子供のエルサ達が正しいことは何かを探して、大切なものを守るために自分達なりの答えを見つけだして変わり続けていくんだ
1と同様に、女の子が強く自分の力で道を進んでいくことをこれでもかとかっこよく魅せている
アナがオラフもいなくなって本当の絶望と顔を合わせた時、お決まりの男が助けてくる展開は絶対にない
以前もらった言葉「道を進んでるとき別の道がみえたり隔たりがあってどうしていいかわからないとき、ひたすら出来ること、正しいことをやっていくしかない」(だいぶうろ覚え)を思い出して自分で自分を奮い立たせて恐ろしいと思ってた巨人に果敢に挑んでいく
アナもエルサもワンピースの下はパンツでめちゃくちゃ動き回れるようになってる。これまで守られる存在だった姫はパンツをはく必要がなかったけど、これからの女の子は強く自分の足で生きてくんだって象徴に思えてすごく印象的だった
かわいいお姫様だけじゃなく、かっこいい女の子にも自然に憧れられるようになってるのすごくいい
クリストフが本当にことごとく脇役で、アナに置いてかれたとき歌う歌が、孤独に酔ってる情けない男の曲調(妙にメロっぽい)かつ演出で笑った(わざとだよね?あれ)
この物語は女の子が主役なのだと強調されてるというか
だけどただ情けないだけじゃなくて最後しっかりキメてくれて、異性からの愛も必要だって要素も入れてる
最近辛いことがたくさん起きている中で、立ち上がれないかもと思う瞬間、それとは別に変わらないで今を守っていきたい保守的な気持ち、それを思いっきり強く、「変わることは怖いことじゃない、今までのものから脱却することで得られる新しい世界があること」を伝えてくれている
あと姉妹の友達でもないあの絶対的なお互いの唯一無二の関係性がすごくよかった
世界を救う時、どちらか片方だけじゃない、二人だからやれた絆、だから離れていても大丈夫
ディズニーは本当にここ数年で新しい価値観を物語にしっかり落としこんでいて、これまでの変わらない安心感、絶対的王道ハッピーエンドストーリーを続けてきた中で、お約束がほしいのにって思う人達にも新しい時代を作って変わっていくことって素晴らしいんだよって言ってくれてるような気持ちになった