「ファイナルファンタジーかと思った」アナと雪の女王2 sonoda_Qさんの映画レビュー(感想・評価)
ファイナルファンタジーかと思った
字幕版鑑賞
映像美が素晴らしい。
森の作り込み、自然の描写が
美しく洗練されていて、風景はどこを見てもその素晴らしさに心奪われます。
水や氷の表現に特に力が入っていて、
とにかくスタッフワークに拍手!
歌も、前作と比べてより力強さが増して、
エルサとアナの強い想いが押し出された
名曲ばかりでした。
Into the unknown はもちろん、show yourself がお気に入り。
曲が高度になった分、一般人が歌うには難易度が高まったため、let it go旋風のように大流行はしなさそうではありますが、やはりよい曲。
ストーリーも
壮大なテーマとコメディ感がバランスよく取り入れられていて良かったです。
ずっとファイナルファンタジーぽいな、と思ったのは私だけでしょうか?笑
精霊、子守唄の言い伝え、魔法の森、記憶が眠る川、冒険アドベンチャー……
それRPGでみたやつ!と思うものが出てくるたびそれっぽ過ぎて笑いそうになりました。笑
いや、褒めてます。世界観が完成していて本当に素晴らしかったです。
エルサ神々しくてもはや人智超えましたね。
しかし、エルサとアナ、強い女性像を押し出すという現代の使命を負っているのだと思いますが試練が多過ぎませんか?
両親を子供の時失い、一国の宿命を背負わされ、魔法の力に翻弄されていく……
もう、親を亡くしただけで辛すぎるのに、
数々の試練を乗り越えなきゃいけなくて、
2人が困難に立ち向かうたびその強さと愛に心打たれつつ、同時に抱きしめてあげたくなる………。
2人が悩みながらも前へと向かっていく姿は本当に強く美しいです。
時とともにいろんなものが移り変わっていって、無くなってしまったりする。
そのことはとても寂しくもあるけど、大切な人の温もりは永遠に続く。それがあれば寂しくても大丈夫。
未来が分からずどうしようもなくなったら、今できる正しいことをしよう。
そして一歩ずつ光の方へ進んでいくと道が開けていく。
…そんな大きなメッセージが映画全体に盛り込まれてます。
前作では自分とは何者か?という悩みと苦しみに立ち向かっていきましたが、
今回は生きるとは、人としてどうあるべきか、といったことを問いかけるようなストーリーで、2作目として非常に良いコンセプトだったと思います。
重いテーマでもありましたが、
オラフのひょうきんさやクリストフのシーンなどでうまくバランスとれて、観劇後は明るい気持ちでいられました。
クリストフのいきなり始まったミュージックビデオは何だったんでしょうね??笑
ナオトインティライミさんぽさを感じました。ボヘミアンラプソディも盛り込まれたね。
「打ちひしがれたクリストフがミュージックビデオあるあるをやってみた」…私はいったい何を見させられているんだ?という気持ちになりました。笑笑
彼は頼りない感じが出てますが、それもまた「男は男らしく」という呪縛から解放しようとしているディズニーのメッセージなのかとも思われます。彼は男らしくないけど、男らしいっていう押し付けってなんだよ?と言われた気がしました。
とりあえず、総じて良かったです。
2作目としての新たな挑戦。映像美。テーマ性。エルサとアナの美しさ!
ディズニーありがとうという感じです。