ライオン・キングのレビュー・感想・評価
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生きてるとしか思えない
グランドシネマサンシャインのIMAX3Dで鑑賞。迫力と本物としか思えないCGが物凄かった。絵は勿論動きもとてもよく入り込めました。本当に進歩は恐ろしいです。
ストーリーや音楽は従来のライオキングの通りだったのでは?(あまり詳しくなく)なのでサプライズはなかったと思います。ファブローの手堅い演出です。
最新の映像を見に行くだけでも価値があるとおもいます。
キングオブムービー
アニメーションに忠実に実写化されていてとても見やすかった。復習がてら1週間ほど前にアニメーションの方も鑑賞していただけに頭の中で比較しながら見ることができた。
吹き替えでみる自分にとっては、不安視してたのは声優さん。特に三ツ矢さんのティモンは独特でとても魅力的なだけに不安ではあったが、亜生さんは三ツ矢さんのティモンに近く非常に聞きやすかった。その他の方も同じくとても聞きやすかった。
星を満点ではなく一つ減らした理由は、ライオンキングで個人的な一番好きなシーンは「愛を感じて」のシーン。アニメーションでは、シンバが心の内をナラに話したいが話せない、ナラも言って欲しいのに伝えてくれないもどかしさが丁寧に描写された上でのあの歌だから強く心に響いたのだが、今作はその辺りの描写が淡白に感じた。
最後に作品としての感想、アニメーションと同じになってしまうが、命あるものすべて輪となって存在し、互いを思いやり理解しあって生きていくことこそが大切だというムファサの考え。時代は変化し、経過しても変わらない正義はいつみても心に染みる。
シンバの挫折からの栄光へ進む生き様や、父の意思を尊重する姿、実社会を生きる一人の人間を描いてるようでいつみても分かりやすく心打たれる。
表現方法としてはシンプルで昔っぽい作品だが、これぞディズニー映画であり、ディズニー映画の中でも見る者によってはキングオブ作品であるのではないかと再認識させられた。
リアル野生世界を丸ごと映画用に誇張したかのような
突出して素晴らしいとまではいかないが、安定した良作、まあまあ楽しめた、という感想です。
●バイオレンスゼロ
現実であればバイオレンスの極致ともいうべき野生の世界だがそのバイオレンス表現は皆無。老若男女、とくに小さな子にもみられるよう意識されているのはディズニーたる所以かもだが野生動物、特に肉食動物の決闘、噛んで引っ掻いて殺し合う場面で血が一滴も流れないというのは不自然ちゃ不自然。だがまあ看過できるレベル。
●汗水流して働く社会人を突き動かすメッセージを見た。
舞台はアフリカのサファリだが、様々な場面で現代社会に通づる、少なくとも日本の都内近郊で日々社会に揉まれつつもがき苦しむ私の心にはダイレクトに響く言葉が諸所にみられた。たとえば父が死んだ場面でシンバはスカーからお前のせいだと咎められ、確かにそう言われると思い当たる部分のあるシンバの心には突き刺さり、地獄に突き落とされるのである。逆に新しくシンバのホームとなった彼の地ではくよくよするだけ無駄であることを教えられ、ある意味逃避ともいえるがシンバは立ち直っていくのである。
まるで人にどう評価されるかで浮き沈みしやすい日本のサラリーマン的気質を突かれているかのように感じたのは早計だろうか。些細なミスでもそれっぽい偉い立場の人に「ありえねーミスだわ」を言われれば極限まで落ち込むが、また別のベテランに「いや、自分も昔同じミスしてたし全然普通だよ。気にするだけ無駄」と言われれば、なあんだそうかとさっきまでの世界の終わりかのような絶望感が嘘のように晴れ渡る過去の自分を見ていたかのようだ。と、予想外の部分で涙腺を突かれてしまった。IMAXメガネ越しに一人涙を流す、30代半ばに差し掛かるおっさんなのであった。
●リアル野生世界を誇張して作り上げた正に疑似体験
CGの凄さはメディアで話題になっている通りで実写と何ら遜色ないと言っても過言ではない。いや実写以上である。まるで現実の野生動物の世界をまるごと撮影し、それをより映画的に誇張してエフェクトやカメラワークなど凝った演出を駆使して仕上げたかのようなとんでもない映像美。
特筆すべきは、本来の動物がやらないような仕草まで違和感なく作られているところだ。例えば言語を話す、もしくはセリフに合ったアニメーションを施す、など。吠える、叫ぶ、食べる、走る、などは本物の動物を参考にできるが(もちろんそれでさえ超絶繊細な作業)、参考にできない仕草をきっちり違和感なく仕上げてくるあたり、さすがは世界のディズニー。
とは言え、本来の動物の仕草、細かい部分も非常によく観察され、つくられている。例えば序盤にシンバとナラが、親から行かぬよう釘を刺されていた場所(ゾウの墓場?)でマグマのような泡立つ液体が飛沫をあげてシンバの顔にかかった瞬間の、あの反射的に顔をふるふるする感じとか、あーこれ猫もよくやるやつだーってなる。あり得ないほどのリアル感、躍動感は必見。
●ややあっけない決闘場面
アクションに関して言えば、動物同士の肉弾戦によるものがほとんどなので、同じディズニーで記憶に新しい『アラジン』の派手なエフェクト満載の魔法対決などに比べるとやや迫力に欠ける感がある。特に最終決戦が割とすぐ終わるのと、殺し合いにも関わらず血飛沫どころが血の一滴もでないなども含め、あっけない、物足りないと感じる人は少なくないように思う。
とは言え、起承転結の明確なわかり易いストーリー、ファニーで可愛い魅力的なキャラクター、とてつもない映像美、総合的に捉えれば万人に受けるであろう良作と言えるでしょう。
アニメ通りのストーリー
一足先に観てきました。アニメを鑑賞済みの観客が相当数いる事を前提に製作しているため、展開はサクサク進みます。すごくいい意味でひねりが無いストーリーというか。
特筆すべきはCG。
ストーリーそのものはもう皆知っているから、それをどうCGに落とし込むかがこの作品の肝だと思うんですが、3Dで観た時のムサファとスカーの迫力、アニメと違ってキャラクターの表情にわかりやすい喜怒哀楽はつけていないのに声優の演技と相まって伝わってくる気持ち、ナーラとシンバがじゃれ合う時の光の差し込み方などがすごい。
個人的なツボはスカーのキャラデザ。卑屈な悪者っぽい雰囲気が上手く出ています。
ジャングルブックも今作も、CGで描く動物のリアルさが段違いです。
動物が喋って歌うアニメならではの表現と、生き物としてありそうな見た目、動きを両立させるのはさすが。
ある意味テロ。
海外の田舎で3歳の娘と鑑賞。三歳から十歳の子供連れの客層。開始から10分で飽きはじめ、席を立つ子供が目立ち始める。親御さんたちも世話に大変で、途中退席もちらほら。はじめの15分は寝させてもらいました。
オリジナルはご家庭で何度となく鑑賞されている人気作品なだけに、今回の、オリジナルをなぞっただけというか、むしろ地味になった仕上がりと、対象年齢高めの設定は多くの人の落胆を招いたように思います。映画館でも飽きて、歩き始める子供たちと、面倒を見て気をすり減らす親たちと、変な緊張が走っていました。唯一カップルで来てた人たちは楽しめてたのかなという感じです。
幼児や低学年向けというイメージで広報して、実はそうではないというのは、ある意味テロだなと思いました。
日本での評価は分かりませんが、海外ではあまり良い感想は聞きません。
www.mirumiruworld.com/lion-king-overseas-reviews-1655
個人的にはディズニーって寓話が元になっている気がするんです。要はキリスト教的な価値観を擬人化された動物が演じて、正しい価値観を教えるのが原型なのかなと思うんです。
だからナショナルジオグラフィック的な、食物連鎖みたいな現実的な世界観は別にこだわる必要がないんですよね。アフリカという世界観だって、現実的なアフリカじゃなくて、子供の想像の中の、動物がいっぱいいてにぎやかで楽しい場所であればよかったわけで。
今回は最新技術を駆使することにこだわりを持ったのはわかるんですが、リアリティを追求しすぎて、どこまでフィクションでどこまでリアリティか、製作者側にも境界がわからなくなってしまったのかなと思います。
どうせだったら動物たちに振り付けさせて、派手踊らせるとかしても良かったと思うんですが、変にリアリティこだわり過ぎて、全体的に冷たい印象があります。
時代を超えて評価されるもの
英語版を公開日に鑑賞。
印象としては原作に非常に忠実。良い意味でも悪い意味でも保守的。変更もCG描写をより自然にするためのマイナーなものに止まっており、再現度の高さに驚いた。(もちろんクスッと笑えるような追加要素もある)
もちろん音楽、音響の美しさは超一流。ハンス・ジマーの名曲の数々は四半世紀の月日を経ても全く色あせることなく、多彩なアレンジをもってリメイクされていて、この名曲の数々を聴くだけでも大変に幸せな気分に浸れる。
映像の美しさはこの上なし。実写さながらのリアリティである。風景描写はもちろん、動物たちの細部に至る描写が非常に凝っていて、特に子ライオンの柔らかそうな毛並みは抱きしめたくなること必至。その他の動物も鳴き声、仕草に至るまで非常に忠実で、製作陣は相当時間をかけて研究したことと思う。夜景描写や動物たちの瞳といったディテールはまさに神の仕事。
ストーリーについては非常に保守的に作られており、ここは賛否が分かれる部分だと思う。物語をより自然につなげられるためにシーンが追加されたり、I Just Can't Wait to Be KingやBe Preparedの歌のシーンでは、リアリティーのために大幅に情景が変更されたりしている。ハクナマタタではプンバァの若かりし頃の姿に思わず笑ってしまった。これらの変更は非常に瑣末なもので物語に影響を与えることはなく、むしろ好意的に捉えている。ただし、シンバとナラが再開を果たしてからCan You Feel the Love Tonightのシーンに至るまでの間があまりにも短く、違和感を覚えた。
ストーリーに大きく手を加えなかったため、ストーリーの元となっている価値観は25年前と変わらない。例えば、作中で語られる結婚観や、ラストのライオン対ハイエナの分断・戦争は、完全に1994年のそれであり2019年の今ディズニーで描かれるには違和感を覚える。種による分断は今日の世界情勢を写しているようで、恐怖すら抱いた。自らの出自や、他者が求める自分像に囚われ、シンバにとって人生のほとんどを過ごした場所であろう森や、育ての親であるプンバァとティモンを顧みず森を去る姿は、原作に忠実といえども今日の価値観に照らし合わせて手放しに賞賛できるものではない。
21世紀の価値観を積極的に取り入れたり、昨今の地球環境を鑑みてサークルオブライフ、他の生命とのつながりをもっと踏み込んだもの(それでも原作よりは克明に描かれている)にするなど、他リメイク作品で見られたディズニーの積極的に挑戦する姿勢が見られればもっと良かった。本作で描かれるストーリーラインは、時代を超えて評価される(べき)ものかと問われると疑問符が残る。
総じて、音楽の美しさ、映像の美しさは期待を超える素晴らしいものであった。ストーリーについては、原作に忠実といった意味では期待通りといったところか。
リアルCGの良さが存分!後半は良曲ラッシュ!
英語版を見てきた。話の内容は知っているから、字幕なしの英語音声でもわかるかな?と軽い気持ちで。
見逃さずに済んで良かった!動物好きは必見!
アニメでもドキュメンタリーでもないからできる映像表現に満ちていて、美しい自然界のリアルな動物達がイキイキと動く姿を、鳥瞰のザズーの視点と幼いシンバの低い視点が交互に入れ替わりながら躍動感満載で見られてとても綺麗。この美しい自然に危機をもたらしている人間は本当に罪だと思わせるほどに。
でも、リアルだがフィクションだからこそ、共存する異種の動物達が集う様子や、音楽に合わせた動きが見られる。カメラワークやアングルがとても良かった。
シンバはアニメのやんちゃ顔とは違う本物の赤ちゃんライオンの顔だが、そんなのはどうでも良くなる。
そして音楽。3Dでリアルな動物達の動きと相まって流れるからこそ、引き込まれるHakunaMatata、the lion sleeps tonight、Beyoncéのspiritは勿論のこと、個人的にはBeyoncéのCan you feel the love tonightとEltonJohnのNever too lateに聞き惚れた。
ライオンキングは、シンバが、百獣の王の子として産まれた使命を真の意味で自覚し、身体が大きくなるにつれ、父を慕う仰瞰から、プライドロックの頂点に君臨する俯瞰に成長していく過程の話だと思う。
子供だからこそ軽々しく口にできた王になるという言葉の意味がわかるにつれ、前向きに王位継承を望まない。でも、最後には、できるものは自分しかいないという立場を受け入れ、責任を持つ事を決める。
とはいえシンバはラッキーボーイ。スカーのように愛情に飢えひねくれた弟もいるのに、父親から愛されて育ったムファサからも、母サラビからも愛情深く育てられている。3度もハイエナやヌーに襲われ死にかけても生き残り、群れから離れても運良く面倒見の良いプンバやティモンに愛情深く育てて貰えて、久々に群れに戻れば皆が待ち望んでいたと歓迎してくれて。
王位継承位が低いというだけで真逆をいくスカーが、寂しい気持ち故ひねくれて、王になれば慕われるのかと邪悪な想いを抱くようになっても無理はない。頭も良く喧嘩も強いが、王になってもなお、慕われず寂しい人生。
ハイエナを従えるがメスライオン達からは総スカン。
サラビに妃になれと言うも相手にされず、見兼ねたナラが群れから逃げ出しシンバを探し出してシンバが帰還。
でも、本作は因果応報を示す作品でもある。
ムファサとシンバにしたことが全て自分に返ってくるスカー。加えて、仕えて貰っていたにも関わらず本当の敵はハイエナといったことで、崖から落ちても生きていたのにハイエナに襲われてさようなら。途中から草食で育ったシンバは見ていてもけっして大して強くなっていたとは思えないし、自滅。
愛される愛されないの違いはなんなのだろう。
それはやはり、愛されて育ち良い意味で周りに助けを求められる事と、与えて貰った役割を活かして、自分の力を誰かのために使う事なんだな、と確認させてくれる作品。
何かしなければと声をあげ、危険をおかして群れから離れ、メスライオンを統率し、ハイエナを退治していくナラ、かっこよかった!歌ではわぁビヨンセと思うのだが、ナラの声としては主張しすぎていないビヨンセも良かった。
メスが狩をするライオン界で、統率者本人は狩をせずとも、ライオンが王なら国民とも言うべき動物達に含まれている、草食動物達は生態系を乱さない程度には食べられているはず。描写はないが、それってどうなの?と疑問もある。シンバも虫だけであんなに大きくなれたのか?一方、スカーは肉を食べる描写がある。
一見悪に見えるが、現実の汚さや不公平を表現しているスカー。その声を、それでも夜はあけるのキウェテルイジョホーが演じているのが、納得だった。
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