「王道を行く者は最後の最後に勝つ」ライオン・キング 2子5孫さんの映画レビュー(感想・評価)
王道を行く者は最後の最後に勝つ
シンバの可愛さ、王の跡継ぎとして生まれ他者を疑わない心の純粋さ。
そんな王道そのものをゆく年端もいかないシンバにとって、他者の邪悪な心を疑うことなどできない。
それにより陥れられ、王である父親の死は自分のせいと思い込まされ追い出され放浪する。
深い愛情で育てられただけにシンバは自分を許せない。
傷つき放浪の中で倒れるが、陽気で優しい仲間たちと出会え、助けられ、無事に育つ。
最終的には王国に戻り、邪悪なものと闘う。
邪悪な者への最期のとどめはシンバではない。
汚い自らがとどめを招いて最期となる。
そして命の輪でシンバとナラの間に玉のような可愛い王子が生まれ、かつてのシンバ誕生を彷彿とさせる大団円。
映像が綺麗で素晴らしい。
子ライオンの可愛さがたまらない、親ライオンの風格にも引き付けられる。
動物たちの瑞々しい動き。
大自然の雄大さ、美しさ。
本当にリアル。
筋立ても感動的。
長い実時間よりもかなり短く感じ、1時間くらいにしか思えなかった。
星が半分欠けで満点でないのは、実写風画面で本物としか思えないライオンが普通にしゃべっている画に慣れていないから。
そのうちこういうことにも慣れるだろう。
蛇足として しかし、邪悪な叔父さん、酷すぎる。可愛い小さな甥っ子シンバにあんなことよくもまあできたものだ。本当にシンバが可哀そうで見ていて泣きたくなった。殺された王もさぞや無念でシンバを心配だっただろう。ああいう叔父さんの近親憎悪的ことって多かれ少なかれ回りにも転がっているので考えさせられる。