劇場公開日 2018年11月30日

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「一応ディズニーアンチだけど、クララ姫はメチャクチャ可愛い!」くるみ割り人形と秘密の王国 平田 一さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5一応ディズニーアンチだけど、クララ姫はメチャクチャ可愛い!

2019年3月7日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

単純

萌える

序盤は「サイダーハウス・ルール」(1999)のハルストレムをスゴく感じた。ヒロイン・クララとホーマー・ウェルズにスゴく通ずるものが見れたし、この監督は"喪失感"を優しく厳しく描いてくれる。『ギルバート・クレイブ』や『サイダーハウス・ルール』や『ショコラ』も。だから最初は評判以上に良さげなのかとワクワクした。

何よりクララ姫役のマッケンジー・フォイが可愛かった!キュートでいて聡明だけど、お母さんを失ったことがどうしても受け入れられない気持ちがスッゴく伝わってきた。この時点でハルストレムは良い仕事を成し遂げた。

問題はそれ以降が急降下で退屈なこと。実は敵は他にいた、な話自体はありきたりだし、何より途中のバレエのシーンが余計なオマージュみたいに見えた。おそらく有名バレエに対する敬意の上の配慮だろうけど、あれで映画の話のテンポが一気に格段と下がってしまった。もうちょっとやるにしたって、色々案はあったはず。

あと流石にキラキラしすぎ。装飾過多だし、目の毒だし、色味を落として欲しかった。まるで味がスゴくしつこいショートケーキみたいだった。

1年近くはディズニー映画を拒否して以来の復帰でしたが、クララに大分救われていて、映画としてはイマイチでした。ハルストレムの映画は好きだし、次で挽回してほしいな。

平田 一