プーと大人になった僕のレビュー・感想・評価
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大切なもの
実写版ということに抵抗があり、見ようか迷っていたけど、
娘からの誘いにのり、映画館へ。
クリストファー・ロビンが少年のころ、100エーカーの森にすむ、
プーたち親友とのお別れから物語が始まった。
大人になり、妻子を持つクリストファー・ロビンは仕事に忙殺される日々。
ある日、週末家族と実家のコテージで過ごす予定にしていたが、
事業見直しといった大きな任務が舞い込み、家族と別行動することに。
そんな悩んでいる彼の前に現れたのはかつての親友プー。
プーに仲間探しを頼まれ、一緒に100エーカーの森へ。
仲間との再会を果たすも、仕事のために会社へ戻る。
しかし・・・
といったお話。
最初は実写で動くぬいぐるみ、しかも有名なプーさんと仲間たち、
おまけに吹き替えはアニメの声優さんと一緒?で
気味悪かったけど、いつの間にかプーさんの世界に引き込まれていた。
実は絵本は読んだことがなく、原作とどこまで一緒なのか、
わかっていないが、いい言葉がたくさんあふれていた。
・仕事って、ぼくの赤い風船より大事なの?
・おつむは小さいけど心は大きい
・何もしない、が最高の何かにつながる
・どこかへ行きたいと決まっていると、どこかが来てくれる
・今日が一番好き
・君は君でしょ
などなど。「いいよな、プーは」と言いたくもなったけど、
なにかほっとさせられるし、はっと気づかされる言葉ばかりだった。
というわけで、この映画を見た後、休日出勤する予定だったのだが、
普通にお休みとさせていただいた(笑)
トム・マッカーシーの脚本が良い化学反応を起こした
「スポットライト 世紀のスクープ」、「WIN WIN ダメ男とダメ少年の最高の日々」、「ミリオンダラー・アーム」などの監督・脚本で知られるトム・マッカーシのシナリオが「プーさん」と良い化学反応を起こしている。
トム・マッカーシは、やりがいや破産の危機など、仕事に行き詰まった主人公が不思議な体験をすることで自分の本当の生きる道を見つけるような作品を多く手掛けている。
本作「プーと大人になった僕」もそんなストーリーだったはずだ。
フランチャイズビジネスの王様であるディズニーがビジネスの本質を突いたラストのテーマにハッとさせられる。ディズニーはもっとビジネス映画を作っても良いかもしれない。
寄宿学校、戦争、社蓄、と物見事に社会に揉みに揉まれている中年男性クリストファー・ロビンを演じたユアン・マクレガーもとても良かった。
そして何より、プーさんをはじめとする100エーカーの森の仲間たちが可愛いんです!ぬいぐるみ風のCGにしたのが大正解で、ユアン・マクレガーがプーさんを抱っこする時はおそらく本物のぬいぐるみを使っているのでしょう、リアリティと可愛いさが完璧に両立していた。ゴーファーが出てこないのは、ゴーファーがディズニーアニメ版のオリジナルキャラクターだったからでしょうかね。
突っ込みどころがないほどスキのない作品なのですが、プーさんたちがクリストファー・ロビン以外の人にも見えてしまうというのが、意外と大事な一線をさらっと越えるなぁと思いました。
途中までは、クリストファー・ロビンの頭の中で起きてる出来事(プーさんが出てきたのも彼がプーさんを思い出したからで、100エーカーの森の仲間たちが消えてしまったのは、彼がまだ思い出してなかったから)と思っていました。
最終的には大満足の作品で、100エーカーの森の仲間たちとの中盤のストーリーは、彼らの掛け合いなど本当に昔みたアニメ版くまのプーさんそのもので、ここだけでチケット代の価値はあると思いました。
開始5分で涙目
昔から本を読んだり映像を見たりしていたわけではないですが、ディズニーのキャラクターならプーさんが一番好きでした。
予告の時点でこれは"大人と呼ばれる年齢"になった自分が観たら思うことは多々あるだろうと予想していましたが、予想を越えて、予想をしていなかったところでも考えさせられることがありました。
プーは自分の考えを押し付けるわけでも、クリストファー・ロビンの考えを否定するわけでもなく、素直に受け入れて自分の考えも相手の考えも尊重しているところが素敵だなと思いました。
プーがクリストファー・ロビンの足に抱き付いたり、寄り添ったりしているシーンは気付いたら涙が溢れていました。
必要ではないけど欲しいもの、持ってると幸せになれるものって、周りの人には理解されなくても誰しもありますよね。
ティガーはいつも楽観的でイーヨーがネガティブ思考なところも、バランスが取れていて面白いなと思いました。
人は周りの人と違ったことを嫌がる、というのは日本だけではなくて世界(イギリス?)共通なのかとびっくりしました。
プーさんが教えてくれたこと
プーさんがとても可愛くて、仲間たちが可愛くて。
そして、仕事をしているとどうしても大切なことを
忘れがちになって。
大人になったユアンマクレガー演じる
クリストファーロビン。
戦争では戦地に赴くために身重の妻を置いて行かざるを得なくて。妻は自立しないとならなくて。
そして、戦争が終わり、敗戦国だったイギリスに育ったクリストファーも働かないといけなくて。
そして、仕事は土曜日も返上しないといけないほど幹部は無理なことを言い。。
うちの家庭か!!とつっこみたくなるぐらい
似ていました。。
働きすぎてそのうち壊れるよ、、とわたしもよく夫に言うな。。と 夫は夫で自分と重なったようで
なんだかいろいろな場面で涙を誘い。。ぷーの温かな優しさにとても救われました。
観終わった後、とても心がぽかぽかして。
なんだかうちだけじゃないんだなーと救われて。
だんなさまが忙しい奥さまも 忙しいだんなさまも
みんなに観てほしい、そんな映画でした。
もちろん子供達にも観てほしい映画。
オンとオフをつけないとね。nothing to do is so lovely
明日は何もしない日にしようと思います。
プー、ありがとう。
1分目から、ずっと切ない映画
企業戦士になったクリストファーロビンが、絵本の世界に置き忘れてきた#何もしないをする#気持ちを思い出し、職場崩壊と家庭崩壊の両方を免れる、ディズニー的ご都合主義に塗り固められたファンタジー映画、なんですけどね。なぜか胸んとこの左心房辺りから咽の奥に向けて、やわらかい何かが膨張して行く感じ。最初の1分目からお終いまで、ずーっと。。。
クラフトパルプにペンとインクで描かれる、動物のぬいぐるみ達と少年の姿。最初の10秒で、緩くココロが締め付けられ始めます。絵本の世界から飛び出したクリトファー・ロビンは、どこか少しだけ大人びていて、哲学者みたいな口ぶりで、こんなことをプーに語ります。
「何もしないをする」
物語は駆け足でロビンを大人にします。父親の死、成人、めぐり合い、身重の妻を国に残しての出征と戦闘、3歳になった娘との初対面、そして勤め先で神経をすり減らす日々を送るロビン。
「何もしないからは、何も生まれて来ない」
30年後の自己否定。ロンドンで家族と暮らすロビンは、言葉通り、別の世界の大人というものになっていました。小さい脳味噌のプーは、100エーカーの森から偶然にも迷い出た公園で、そんなロビンと再会を果たします。
会社で、精神的に追い込まれているロビンに童心が残っているはずもなく、プーはただ迷惑なおバカさんでしかありません。100エーカーの森に連れ帰ることに躊躇はありませんでした。ロビンは森で、子どもの頃に自分が怖れていたものに飲み込まれてしまっていることに気付きますが、もうもどることなど出来るはずもありません。
森で一晩を過ごした後、ロビンはロンドンにトンボ帰り。大切な会議がある。ぬいぐるみ達は、ロビンの命に関わる書類をティガーのミスで鞄から抜き取ってしまっていたことを知り、ロンドンまで届けに行くことにします。案内役、いや隊長としてマデリン合流。ちょっとした探検・冒険です。マデリンとプーは書類をロビンの会社の直前まで運びますが、転んだ拍子に書類は風にさらわれ飛散してしまいます。風に乗って行こうとする書類をつかみ取るマデリン。手許に残ったのは書類というより、メモに使った雑紙の切れっぱしの一片だけです。そこに駆け寄るロビン。
でも大丈夫。ロビンは、プーが届けてくれた沢山の大事なものをしっかりと受け取ってました。その中でも、とびきり、一番大切なものは、本当はいつも一緒にいなければならないはずのマデリンです。マデリンを何よりも愛おしく思う・一緒にいなければならないという気持ちが、マデリンを抱きしめると同時にロビンの胸中に溢れます。
プー、でかした。
マデリンの手に残ったメモは、ロビンに一発逆転の大発想をもたらします。会社のプレゼンは大成功。休暇も取って家族三人は100エーカーの森で楽しいひと時を過ごします。あぁ、なんてディズニー的なラストなんだろ。こいつはプーさんに免じて許せっけど。
4弦楽器4声が奏でる音楽に乗せた、詩の朗読を聴いているような、2時間のファンタジー映画は、「大人に子どもの頃の忘れものを思い出させてくれる映画」なんかじゃありません。「決して忘れてはならないことを、これから大人になって行く人に教えようとしてる映画」です。
みんな忘れちゃだめだよ、ってハチミツでベトベトになったプーが訴えてる。。。いや、ベトベト過ぎだろ、それ!
胸がキュッとなる
大人になったクリストファー・ロビンがプーにかける言葉。
まるで自分が子供たちにかけている言葉。
「赤い風船、欲しい」
「そんなの何に使うんだよ、使わないから要らないだろ」
「赤い風船、持ってるだけで幸せなんだ」
自分も持ってる「持ってるだけで幸せなもの」。
でも子供たちには「要らないだろ」と言ってしまう。
純粋であることの難しさと、尊さ。
自分もズオウとヒイタチに囲まれてそうなってしまったのか…
クリストファーみたいに、赤い風船の大切さを思い出し、忘れないでいたい。
受取手の感受性を問われる映画
ディズニー映画「くまのプーさん」初の実写映画化。
と言っても、本作はアニメそのままを実写化するわけではなく、
実写版オリジナルの「クリストファー・ロビンが大人になったら」という設定での映画化という点が、まず特異な点かと思います。
いままでのディズニー映画の実写版と言えば、多少のアレンジは加えるも、大半の筋はアニメ版に沿っていて、ある種の安定感とともに、ある種の違和感を覚えていました。(自分だけでしょうか)
その点、本作は中年になったクリストファー・ロビンが再びプーさんに出会い、童心を取り戻していく、という完全オリジナルストーリーです。
その時点で意欲的ではあります。
冒頭、ぬいぐるみのプーとクリストファーロビンの別れのシーンから始まります。
子供の童心からの別れと重ね合わせ、この時点で涙腺ビンビンです。
その後、クリストファーロビンは様々な経験(死別や戦争など、かなりハードな経験)をして、カバン会社の部長職として、経営の窮地に立っています。
家族とも上手くいかず、会社でも決断を迫られ、精神的にズタボロの状態。
そこに、プーがやってきます。
当然、自分はこの間ずーっと泣いてます。
こういった現実世界にキャラクターが同居するアニメ作品の「実写映画化」には、2パターンあります。
近作で言うと「パディントン」のように違和感なく同居しているドラえもんタイプと、
「ピーターラビット」のように人間には動物に見えてる想像の産物パターン。
「プーさん=想像の産物」という捉え方で観ていたので、プーさんは実際には動かないと思っていました。
童心の想像から生まれ、そして、忘れられてしまった、「インサイドヘッド」のボンビンのような、空想の産物だと。
しかし、本作は違いました。
「トイストーリー」のウッディであり、「モンスターズ・インク」のマイクとサリーであり、ドラえもんだったのです。
そのチョイスに、正直びっくりしました。
普通の発想なら「プーさん=想像の産物」とするところ、本作ではドラえもん同様に普通に人間世界でも動いているんです。
ぬいぐるみが動いたり話したりすることに、みんな反応するんです!
え?!そっち??ってなりました!!
ってことは、冒頭の別れも「精神的な別れ」ではなく、「物理的な別れ」ってこと?
忘れていたってゆーのは、童心とかではなく、単純に昔の友達を忘れてしまっただけってこと??
劇中に描かれている100エーカーの森も、本当にあるの?!!
おいおいおいおい!と動転している間に、クリストファーロビンは「メリーポピンズ」のMRバンクスと化し、なんやかんやで大団円!!
って、ツッコミ入れながらも、当然、終始泣いていますし、エンドクレジットでも再号泣するハメになります。
作り手のご都合主義と、受取り手の感性とのギャップはあるかもしれませんが、とにかく、まあ、自分は大号泣映画として受け止めています。
とても素敵な実写化でした
ほっこりしてプーさんや仲間たちに笑わされるんだろうなぁと思いながら見始めました。
ところがどっこい、私の中の何に触れたのか分かりませんが、最初から涙が溢れそうに。
確かにほっこりニコニコしながら見ましたが、何度もウルウルとしてしまい…。
クリストファーロビンがプーさんと肩を並べた時、涙が止まりませんでした。
「何もしないをする」
コレ、大事な事ですね。
大人になった今だからこそ分かる、プーさんの台詞の数々。
毎日忙しく過ごして、周りを顧みることが出来ない時に、きっと元気をくれる映画です。
心のパワースポット満載な作品
・仕事は仕事。休日は休日。家族や友達を大切に生きて行こう。
いつも何かに追われて、こんな当たり前のことがなかなか出来ないことってよく経験しました。
何のために仕事しているのかと初心に返ることが出来て癒されました。
わちゃわちゃした雰囲気を保っていると言えた。
仕事一筋で休日にも仕事、家族と遠出もできないほど忙しい人が最終的に家族との時間を優先して有給を取ったという話。プーが現実に入り込んできたことによって次第に家族と仕事の関係を考え直していくが、事の収まりには自分一人だけでなく家族や上司の理解も必要だと知らしめる話でもあった。そこら辺はいかにもファンタジーって感じだった。怖い生き物から逃れるときは共に、新しいことに挑戦するときも共に。シリアスな場面が多いが会話はまさにコミカルで愉しげだ。歳を取ると分からなくなることは確かにたくさんある。
迷ってしまった大人達へ
ティガーのネガティブなセリフの羅列に愛しさを感じる。ユーモアのセンス。
ピンク豚の臆病だけど優しくて、不安はあるけど、好奇心もそれ以上にある性格。
息子に似てて可笑しくなる。
一番最後のセリフ。
ティガーが「気づいてくれてありがとう」と言った一言に心揺さぶられる。
人生の大事な事はこの子達がもう知っていたんだな。
でも「ありがとう」って感謝されるとは…
子供の頃に思いっきり自分が感じた事を表現できたり、一緒に分かち合える所にいる事は人生100年の中でも1、2番目の宝物なんだと思う。
大人になって、迷子になったらそれが道しるべになるから。
素直に感じたままを吐き出せる場がないなんて悲しすぎる。
プーさんは読んだことも見たこともないんですけど、 こんなにかわいく...
プーさんは読んだことも見たこともないんですけど、
こんなにかわいくて寂しがりやなクマさんだったのですね❤️
ロビンが大好きなのが伝わってくる。
「それは風船よりも大事なの?」
可愛い顔をして鋭いことを言うなあ。
大人になったロビンは家族のために働くと言ってもそれは自分への思いだけで、
奥さんや娘のことを思いやっていない。
夢を忘れてしまったんだな。
でもね、100エーカーの森が子供に戻してくれるよね。
見えない敵と戦うロビンは楽しそうだ✨
生き生きしている❗️
演じているユアンが子供心をいつまでも持っている大人だからかもしれない。
プーさんとお話する姿やプーさんを抱き抱えて歩く姿は、
とても普通だ😄
プーさんはロビンなら助けてくれると思ったのかもしれない。
だけど実際はプーさんがロビンを助けたよね。
プーさんはただ可愛いだけではなく、
言葉の一つ一つが心に響く。
イーヨーも客観的に見ているからもっともなことを言うね。
ティガーはこんなに跳び跳ねる子だと思わなくて見ていて楽しくなった❗️
「すごく小さなことが心のほとんどを埋め尽くしちゃうことがあるんだ」
その通り。
だけどプーさんのように、
「僕が前に進む時は、それまでいた場所を離れるんだよ」
大人にこそ観てほしい感動作
子どもの頃から1番大好きなプーさんの実写映画化!ずっと楽しみに待ってました!!
子どもの頃沢山遊んだプーと再会したクリストファーロビン。仕事人間となったクリストファーにとってプーとの再会は戸惑うことばかりでも、プーの何気なくも深くて温かい言葉に本当に大切なものを思い出していく姿に感動です!
「〝何もしない〟が最高の何かに繋がる」
「風船があれば幸せ」
「今日が1番好き」
プーさんの深く温かい言葉の数々は今の自分にもグッと響いてきて感動で涙が溢れてきました(T-T)
原作から飛び出したようなモフモフのプーさん達100エーカの森のみんなが集まるシーンは本当に楽しそうで私もあの中に入りたくなりました!!
モフモフプーさん&ハチミツコンビの可愛さは破壊力抜群です♡
仕事に追われた今の大人達にこそ観てほしい癒しと感動の心温まる素敵な作品です!
何もしないをする?
プーさんが突然現れる事によって迷惑しかかけてない序盤の流れは演出としてはわかるのだけどそういうのもういいやって感じでした
終盤、娘とプーさん達のロンドンでのやりとりが見所なのはわかりますが終始ドタバタしてます
主人公が現実を突き付けられてる割にその解決策が(会社の会議で提案するアイデア)なんか微妙だったり
結局、主人公が娘に言った感動的なセリフは(感動しましたが)絵空事でしかないのですがそれでもいいのです
映画とはそういう側面もあっていいと思うので
この映画の前作を正式に作ってくれたらもう少し深みが出たかもしれないです
忘れかけていたもの。
地元では字幕がなかったので、吹替版を観に行きました。
冒頭が絵本形式だったから、アニメより原作の挿絵に近いキャラデザだったのかな。
アニメも好きだけれど原作も好きだった私にとっては懐かしくて、あの絵を映画でも見られるとは思っていなかったから嬉しくて堪りませんでした。
そのままあのキャラクター達が画面に実写で登場し、原作の最終章。
「何もしない」を出来なくなるクリストファーロビンに「何もしない」を約束したプーさん、のあたりで涙が出ました。
寄宿学校、父親の死、出逢い、結婚、戦争、仕事。
「何かをすること」を常に強要され、現実の並に揉まれて子供の頃の無邪気な笑顔をすっかり失くしたクリストファーロビンと、
毎日のようにクリストファーロビンを思い「何もしない事」を続けるプーさん。
常に人で混み合い目まぐるしい変化を遂げるロンドンと、何も変わらない仲間と穏やかな時間が流れている100エーカーの森。
その対比の描写が常に出てくることで、クリストファーロビンがどれだけ変わってしまったのか、変わらざるを得なかったのかを鮮明に生々しく浮かび上がらせていました。
クリストファーロビンがプーさんにイライラしたり怒鳴ったりするシーン、プーさんの「ごめんなさい」や「僕は考えるのが下手だから」で涙、
最後のクリストファーロビンの「パパは考えるのが下手だから」の瞬間にプーさんがアップされた時は違う意味で涙。
キャラクターの声も、小さい頃から聞いていたものとなんら変わりなくて嬉しかったです。
クリストファーロビンは……うーん。
どうしても堺雅人さん本人の色が強くて別のドラマが頭をよぎってしまったり、たまに堺雅人さんの顔が頭に浮かんできたり。
他のキャラクターがイメージ通りすぎただけに少し残念だった、かなぁ。
ユアン・マクレガーさんの光をなくしたような目に、徐々に光が灯っていくのが見ていて惹き込まれました。他の出演作も見てみようかな。
私は幼少期のクリストファーロビンと大人のクリストファーロビンの中間くらいの年齢ですが、
今の時点で大人のクリストファーロビンに共感してしまうほどには童心を忘れかけてしまっていました。
「何もしない」は時間の無駄、効率のいいことが正しい。常に最短ルートを探さなきゃいけない。
そう考えるようになった自分と、何もしないことが毎日忙しかった過去の自分。
人生を楽しむために大切な、忘れかけていたことをこの映画が思い出させてくれたような気がします。
もし子供の頃にこれを見れたとしたら何を思ったのだろうか、働き始めて子供を持ってから改めて見ると何を感じるのだろうかと考えを巡らせ、
この連休、残り1日ではありますが「何もしない」を楽しむつもりです。
まさにディズニーランドの命題
まさかの、"クリストファー・ロビンの出戻り"である。
原作「プー横丁にたった家(The House at Pooh Corner)」の最終章で、クリストファー・ロビンは、プーやピグレットたちと別れを告げ、確かに"またこの場所で再会すること"を誓ったのだけれど、それは"子ども時代との別れ"の象徴であり、二度と戻らない約束と捉えていたはず。
そんな原作でいちばん悲しい、別れのエピソードを忠実に再現するシーンから、この映画は始まるのだ!
本当は"つづき"なんていらない。原作は、子供だけが持つ特権、"do Nothing(別に何もしないこと)"の大切さを訴え、それだけで完全なるファンタジーとして成立しているからだ。
クリストファー・ロビンはプーさんに、"自分はもう[なにもしない]をすることができなくなってしまった"から別れたし、100エーカーの森で暮らすプーさんは"毎日、[なにもしない]をするので、忙しい。"のだ。わざわざ起こす必要はない。
しかしディズニーが、これほどまでに"くまのプーさん"に真正面から向き合ってくれるとは思わなかった。
ディズニーは本来の主人公クリストファー・ロビンよりも、かわいいキャラクターとしての"くまのプーさん"第一主義であったはずだから。
ミッキーマウスに並ぶ人気キャラクターである、"くまのプーさん"は、ディズニーのものではなく、本来の商品化権を持つ"スレシンジャー社"や原作者遺族ミルン家との訴訟の歴史だったりもする。
アメリカナイズされたこともあった、"くまのプーさん"が、ちゃんと英国を舞台に、ちゃんと"空想のぬいぐるみ"として描かれる。しかもスコットランド出身のユアン・マクレガーが、クリストファーを演じる。
ディズニーが監督にマーク・フォースターを選んだのは、当然、「ピーター・パン」の原作者ジェームス・マシュー・バリーを描いた「ネバーランド」(2004年/Finding Neverland)を期待されているように思う。
それに応えて、偉大なる原作のつづきを作るなんて酷である。イギリスには、おんなじクマのキャラクター、"くまのパディントン"もいて、こちらの方がシリーズ映画としては、面白いし前途洋々である。
最近、やはり"田舎町とロンドンの対比"="田舎暮らしとビジネスマン"を持ち出している作品で、同じく英国出身のビアトリクス・ポターによる「ピーターラビット」の実写版(2018)もあった。
やはり"原作を超えろ"というのは、ムチャである。
実は原作をしっかり踏まえているのは、"そのまんまオトナになっちゃえ!"というブラックジョークに仕立ててしまった、R指定コメディ「テッド」(2012/TED)であり、"続編"として秀逸なのはこちらのほうかもしれない。
でも、ディズニーはがんばった! "オトナになっても夢の世界を忘れないで!"は、まさにディズニーランドの命題である。そういう意味でこうなるしかないのである。
(2018/9/14/TOHOシネマズ日本橋/シネスコ/字幕:佐藤恵子)
雰囲気が好き
私はアニメのプーがあまり好きじゃないので、どうかと思ったけど 雰囲気が良くて楽しめた。
ストーリーは予告編のままで特に捻りはなかったけど、その分映像はこだわりがあるように感じた。
なんだかんだ言っても、プーは可愛いし、イーヨーは最高だ。クリストファー・ロビンもだんだん可愛く思えてくる。
パディントンシリーズに出てる変なガードマン(紅茶飲んで「あの美人を捕まえろー」って言ってる人)の俳優さんが、タクシードライバーで出演してて、やはり変な人だったのが嬉しい。
何もしないことを何もしたい。
プーさんが、なんかみすぼらしい感じしたけど!
なるほどなって!
大人になってやらなくては、やらなくては
でも、ほんとにそう?
だから、何もしないを何もしなく。
ね!
ユアンマクレガーがいいね!
あの頃忘れていた気持ち。
トーホーシネマズなんばにて
映画を見る前までは、予告の雰囲気といい微妙やなーって思ってたけど見たら面白かった。
誰もが持ってるだろう子供の頃の思い出がバーっと蘇る。
きちんと最後にオチもつけてさすがディズニー
ラストのプーのセリフとかもグッとくるし、ところどころのシーンがとても響く。
きっと今の日本には沢山ズオウやヒイタチがいるんだろうな。
この気持ちを忘れないで生きたいな。
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