劇場公開日 2018年9月14日

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「「何か」をする時間」プーと大人になった僕 小枝さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5「何か」をする時間

2018年9月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

予告を見た時に、随分クラシックプーに寄せてるな、と思いました、予想通りでした。
最初の演出がすごい。家の隅に眠っているだろうボロボロになった「くまのプーさん」を読み返したくなりました。「絵本からはじまる」演出は「ディズニーのプー」というブランドには絶対に外せないところですね。

上手いな、と思ったのは、イメージが凝り固まっている、子供も大人も1つのキャラクターとしてつい見てしまう「プーさん」があるということを逆に利用して思いっきり原作のイメージを使ったところですね。良い意味でプーさんのイメージが裏切られたんじゃないでしょうか。

プーさん時計が鳴ったらプーさんは「何かをする時間」です。そこでようやく思い出します。体操をする時間だ。
やる事なんてその時に考えればいい。何で私達は予定を決め、その日までに、この日はこれをやらなくちゃいけない、これを終わらせないと他の全てを後回しにしなくちゃいけない、を繰り返してしまうのだろう。
元々原作の持ってる哲学的な思想をふっと覗かせる、良い映画でした。
橋のシーンで枝を落とすところ、イーヨーが流れてくるところ、アニメを観て育った人ならぐっときたはず。

でも最後に一言。風船割れなさ過ぎない??

奏枝