劇場公開日 2018年12月7日

「豪華キャストで描く最恐エンターテインメント!」来る だいふくさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5豪華キャストで描く最恐エンターテインメント!

2023年8月24日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

久々に見ごたえがあるジャパニーズホラーなんじゃないですか!ってのが印象です。(ただ、全然怖くはないです…)

映画は、前半、後半と別れているような展開となります。ちょうど分かれ目としては、主役となる男優が、妻夫木聡→岡田准一に変わるのでわかりやすいです。

まず、妻夫木演じる田原秀樹の章ですが序章的な位置づけ。イクメン気取りで周りから良く見られたい最低なブロガー旦那ですが、かなりひどい有様です。でも、今のご時世こういうタイプの父親て居そうで的を得ています。

振り回される、妻の田原香菜です。秀樹の仕打ちにホント可哀そうだなと序盤は思うのですが、すぐにその気持ちは裏切られ彼女もまた何かオカシイのです…。最終的な、香菜の狂気の沙汰といいますか堕落した人間は凄すぎます。真面目な人間の反動を起こした時の怖さと言いましょうか。演じる黒木華の演技力が、これまた見事に演じ切っているので余計に変化のギャップが怖いです。

そんな中、産まれた子供の知紗は、不幸になる運命なのは必然…。

知紗を救うのは、中盤から後半に登場する、岡田准一演じる野崎と小松菜奈演じる比嘉真琴です。登場した時は二人もまたオカシイ部類なのか!?と思わせられるキャラなのですが、過去や自分の境遇に苦悩しつつも、登場人物の中では至極まっとうな人間でした。

本作の見どころは、ラストの団体祈祷シーンでしょう。かつてここまで大掛かりな祈祷シーンの映画はあったでしょうか?団地周辺お祭りのごとく霊媒師たちが自らの命を懸けます。

何を除霊するか!?それが最後の最後まで正体不明。

ただただ

「来る」

のです。

何が「来る」のかというテーマと共に、人間側の真の悪は誰なのかが見ごたえある、映画でした。

だいふく