「なぜホラーというジャンルだったのか・・・」来る じゅんぺいさんの映画レビュー(感想・評価)
なぜホラーというジャンルだったのか・・・
ここでチケット予約する際、レビュー評価がエライ低くて『大丈夫かな?』って思ったんですが、観終わった後『あぁ、なるほどw』と思いました。
中島哲也監督作品にありがちな物語の構成の仕方や伝えたい(?)テーマを描くにあたって《ホラー》というジャンルを選んだこと、色々と裏目に捉えられてしまったのもあるかなー。
ターゲットは恐らく《いいパパ、いいママであろうとする幼児虐待予備軍》だと思うんですが、その辺りに無自覚に恐怖心を植え付けようとするならホラーというジャンルは選ばない方がよかったのかも・・・ 。
人は民間伝承だとか《いい伝え》を無意識に避けたりしますが、そういう意味合いで民間伝承とホラーを結びつけたのかもしれないですが、ホラーの時点で観る気がしなくなってしまうような気がします。
だからCMはザキヤマさん起用でホラー感を抑えたのかな??
呉監督の《きみはいい子》だとか是枝監督の《誰も知らない》とかの方があからさまに嫌悪感は感じるけど、その分ずっしりと心に残りましたが、あぁいうジャンルでも中島監督ならうまく描けたんじゃないかなーと思いました。
ただ中島監督作品好きな僕的にはそれなりに面白く観れました。
真琴と野崎のコンビは子供を失ったからこそ、二度と戻らない《それ》から逃げてはいけないということを知っている。だから優しくなれる。
香奈は気づくのが遅かった・・・ ということかな?
ラストのオチのシニカルな描写は『中島監督らしいなーw』と思いました。
ひとつとても気になった点は物語に決着をつけるためとはいえ、野崎が琴子登場以降、頼りない情けない感じに急激にキャラ変したところ。
除霊中にトイレに行くくだりとか、かつてない異常事態に戸惑うというレベルではないキャラ変具合が違和感ハンパでなかったです。