生きてるだけで、愛。のレビュー・感想・評価
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凄く考えさせられる映画
趣里さん演じる寧子は精神的に不安定で気持ちの浮き沈みが激しく、恋人である津奈木に怒鳴り振り回すシーンが沢山描かれています。そんな怒鳴られる津奈木も、自分のやりたい仕事ができず、嫌な事から目を背けながら毎日を無気力に過ごしていきます。
寧子と津奈木は付き合い同棲をして3年になるカップルなのですが、津奈木に対して怒鳴ったり津奈木が仕事から帰ってきてもずっと寝て過ごしている寧子を見つめる菅田将暉さん(津奈木)の冷たい表情、眼差しがその付き合いの長さを物語っているようで、とても印象的でした。
内容に重たさはしっかりとあるのに何故か身近に感じるというか、必ず考えなければならない事だと思わせるような魅力があったし、映像もとても美しく、他人の事を思いやる事、人と関係を持つ事の難しさを学んだ作品でした。
趣里さんの演技に圧巻
最初から最後まで重い空気の作品でした。
でも、重い中にも趣里さんの鬱の演じ方はたぶん、鬱を患った方にはかなり観るのが辛いほど
、あの重たいカラダと心、どうにもコントロールできない自分、いらだちと不甲斐なさが痛いほど伝わってきました。
菅田さんは普通の日常を演じるのが抜群に上手いと思います。同棲中の2人だけど、もう3年も経っているからそこに新鮮さはなく、一緒にいるだけで会話もまともにない、その状態を菅田さんが見事に演じています。
そんな2人だったけど、今までわからなかった絆みたいなものが心のどこかで繋がっていたことがわかります。
やはり「私は私とは別れられない」って言葉、とても突き刺さりました。それは生きていくってことですよね。
人間は弱いものだけど、誰しもが何かを抱えているんだと思います。つまづいてしまった時、寄り添ってくれる誰かがもしいたならば、またきっと前に一歩進めるのではないでしょうか。
また、強いて言うならば、その精神を病んでしまった理由まで掘り下げてもらえたら、もっと興味深く観れた気がします。
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