「ヤンデレ映画」生きてるだけで、愛。 古リラッ熊さんの映画レビュー(感想・評価)
ヤンデレ映画
菅田将暉が病んでる女二人に付きまとわれる話。
こういう女性が好きな男性も実際存在するし、またそういう人はそれを受け入れてくれる相手を、本能的に見つけるもんだと思った。
主人公は他人に見透かされてると訴えるが、本音は馬鹿にされてると被害妄想になっている。自分は他者を見下してる癖に、自分は他者から馬鹿にされたくないと、都合のいい御託を並べてるだけ。
自分は口が悪い癖に、自分が言った事を理解されないと、キレたりパニックになるって、
なかなかの女王様ぶり。これはソフトSMプレイだと思って見れば、違った楽しみ方ができたかも(笑)
趣里と仲里依紗の病んでる同士の会話が容赦が無くて、そこは楽しめた。
中盤主人公は本当にヤバい域の人なんだとわかって、入院しろよ!と思ったが、国民健康保険を持ってないと言ったセリフがあったので、入院やカウンセリングを受けたくても受けられない状態なんだと、そこで現代の日本が抱える大きな問題を見た気はした。しかも家族も病気を知りながら、放ったらかしだし。
生きてるだけでしんどいのは、生まれたての赤ん坊も同じ。別に言ってる事は目新しくもないし、今更シンパシー感じる部分も無かった。
原作者が嫌いだからやっぱり思ってた通りの、自分が好きで好きで好き過ぎて、こじらせちゃってる感満載の作品でしたね。
後半主人公が思いの丈をぶつけるシーンで、後ろの席で見てたおばさんがずっとすすり泣いてたけど、女性はこういう所で身につまされるのかもしれませんね。かまってちゃんだから(笑)
菅田将暉は最近なんか疲れて、やっつけ感がすごい。忙しすぎるのかな?
田中哲司の小商い感も、もったいない気がした。もっとがっつりとした作品で見たいです。
仲里依紗も嫌味な役を、手抜き無く演じてる感じが素敵でした。
趣里ちゃんは素晴らしいものを持ってる女優さんだと思うのに、今回のはいとうあさこが蒼井優のモノマネやってるみたいな感じで、ちょっと残念でした。次回作に期待ですね。
ウォシュレット弁償しろよ(笑)
石橋静河が相変わらず素敵だったので、星は増えました。