カツベン!のレビュー・感想・評価
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リアル4DX
後方の座席で観た。
座席前方から白黒のスクリーン、
舞台下手にカツベン師。
座席とスクリーンの境界が無かった。
観客の笑い声、
貴重な映画館体験だった。
みんなで笑う!
リアル4DX?感が素晴らしかった。
今度はここにきたか周防監督
社交ダンス、痴漢冤罪、医療過誤裁判、舞妓に続き周防監督がテーマとしたのは活動弁士。この着眼点に頭が下がります。周防監督はそのテーマの構想に何年も時間を要するために名監督と言われている割に作品数が少ない。そんな周防監督が満を侍してつくったのがカツベンです。主演が成田凌なんだけれど、マツケンに続くカメレオン俳優。この難役もこなしている。最近新境地を見出した井上真央ちゃんもはまり役。ヒロイン黒島結菜は昔顔だから戦前のドラマにはうってつけ。
活動弁士も当時は芸人みたいなポジションで人気商売というのがよくわかりました。周防監督は演出も脚本も文句のつけようもないですが取り上げる着眼点が凄い。
活弁士ってまだ存在していて坂本来光って人が孤軍奮闘しているみたいですよ。
幸せはキャラメルの味
周防監督陣営の中に、黒島結菜が入り嬉しい。
そして、朝ドラわろてんかにも共通する世界観の中で、成田凌がわろてんかの延長線上のよう。どこまで信用できて頼れるのか曖昧な役がよく似合う。
引っ越しやサカイのおっちゃん、渡辺えり、永瀬正敏、竹中直人、森田甘治、成河が本当に良い味だしてて、勝手知ったるいつものメンバーの中でイキイキしていた。
若手の上白石萌音はまだわかるが、竹内豊や山本耕史、草刈民代など有名どころを脇やちょい役で使えるのも周防監督のキャリアの現れだと思う。
時代は大正。映画が活動写真と呼ばれていて、映写機でフィルムを回しながら、活動弁士が説明と台詞を生でアテレコしていた時代のお話。
貧しいながらも活動写真に憧れる少年と少女が、10年後もどこか変わらぬ生き方で再会。
成田凌演じる活動弁士に憧れて腕を磨いてきた少年は、ほんまもんになろうとしたくてヤクザの仕切る泥棒一味に加担し追われる身。
黒島結菜は若手女優として修行中、駆け出しの身だが、ヤクザの仕切る映画館に囲われそうになっている。
個人的には、成田凌の方が高良健吾よりもずっと遊んでそうな気がするが、高良健吾のヤナやつに振り切った色目で客を落とす弁士の演技は印象に残るし、成田凌の弁士として一生懸命熱弁を振るう姿勢が、1番セリフがある役として練習も相当頑張ったんだろうなと好感度が上がった。
偽弁士では?となんとなく勘づきながらも、ヤクザ一味の映画館に倒されないよう老舗個人経営の映画館主人として、成田凌に頼み込む竹中直人はいつも通り。ずっと自信がなくて腰低くやってきて、最後にキレる流れ。
偽弁士を追う竹内豊も活動写真が大好きで、でも成田凌の弁士としての技量ゆえになかなかニセ弁士とは気付かない。
みんながどうにか生き方を見つけている中で、人の弱みにつけ込み引っ掻き回すことで目を引こうとするヤクザの親分の娘、井上真央も役どころも化粧もよく似合っていた。
幸せはキャラメルの味って答えた黒島結菜演じる梅子は、生きていくためにいつも頼りたくない誰かに頼らないといけない育ち方で、でも唯一助けてと声を上げられた相手が成田凌演じる俊太郎だったのだろう。お互いに名前を、梅子から松子に格上げ、俊太郎から憧れの弁士、国定と変えて名乗っているが、実は中身はあまり変わらず、10年前同様、想いあってもすれ違って終わってしまう2人の関係性が切ない。
人の生き方や意思決定の仕方はどこで決まるんだろうか、産まれたときには既に決まっているんだろうかということも考えさせられる作品。梅子も俊太郎も必死に変わろう、夢を叶えようとしているがいつも同じような結末。お囃子の引っ越しのサカイも大金を手にしてもなお、同じ仕事に戻ってくる。ずっと愛してくれる男性を探しているような井上真央。一生懸命生きていても、変わらないさだめがあるのかもしれない。一方、7つの声色を持つ弁士と脚光を浴びて少年に夢を与えながらも、登れば登るほど、映画は弁士なしにも成り立つが弁士は映画がないと成り立たない情けなさを感じ、情けない仕事しかできない自分から逃げるように酒に溺れ堕ちていく永瀬正敏演じる弁士もいる。
現代もヤクザは都市開発に必ず肩を貸すし、都市開発の一環で鉄道社などが大きな映画館を建てて、わんさか人が流れる仕組みだが、大好きな映画のおおもとには、こうした人間模様がたっぷりあって、活動弁士という表現者のおかげで、映画を楽しめていた時代のとある映写館のお話、舞台設定がとても面白くて、台詞のかけあいも楽しくて、周防監督作の中で私は1番好きかもしれない。
流行り廃りや弁士の吹き替え方、色々あれど全員が映画をそれぞれの愛し方で大好きで、それはこの作品に参加しているキャスト全員も実際に映画好きなのだという感じられる。作品と現実が重なる感じも良かった。
日本映画ならでは
日本版ニューシネマパラダイスといった意識だったんだろうか?
映画に対する暑苦しい想い、それらにまつわる光と影、そして時代背景。
周防監督と美術スタッフが凝りに凝りまくった装飾品は、
改めてどこかに展示して欲しいほど。
ハリウッドと違って日本にはサイレント映画は無かった。
なぜなら、彼らが居たからだ。
確かにそうなんだけど、相当、翻訳テキトーだったことも伺える。
まあ、それも良き時代。
クライマックスで竹野内豊さんが、銭形警部にしか見えなかったし、音尾琢真さんが相変わらずファニーな役柄で、
主演の成田凌を上手にフォローしていた。
ベテラン、怪物らが脇を固めると作品は本当に光輝いて、
キャスティングの巧妙さと、脚本の見事さに感心しました。
彼らがいたから、私たちはいま、こうして素晴らしい作品たちに出会えている。
ありがたいなぁ。
最高の娯楽映画!幸せはキャラメルの味!
「かつて映画はサイレントの時代があった。しかし、日本には真のサイレント時代はなかった。なぜなら活動弁士と呼ばれる人々がいたから」(稲垣浩監督)
これは日本映画にとって誇りになる歴史の一片だと‥僕は思います。
映画の面白さが弁士の力量に大きく関わっていた時代。‥数年前に僕は実際に弁士付きの映画を観ました。この作品にもそのシーンが出ていた「ノートルダムのせむし男」でした。ひとりの弁士が登場人物によって声を使い分けてテンポ良く映画に彩りを加えていくその姿はカッコよく、芸術のひとつのジャンルと言って良いと思うほどでした。
映画のひとつの楽しみ方として後世に伝えるべき!そう思います。「カツベン!」を観ても同じことを思いました。
僕はこの映画を観てストーリーよりも、キャスティングや周防監督の見せ方が本当に楽しいし、面白いなぁ‥と感じました。その化学反応たるや抜群!どの俳優さんがスクリーンに出ていても面白かったです。飽きる事がない。最後の人力車カーチェイスも不便さをおかしさに変えてドタバタドタバタ。チャップリンみたいでした。
最高の「娯楽映画」!
映画の持つ魅力の基本を魅せてもらいました。
キャラメルのエピソードも良かったですね。「幸せはキャラメルの味」は物理的に恵まれた現代社会に生きる僕たちに向けられたメッセージのように思います。
周防正行監督に感謝!
痛快なコメディー
劇中のドタバタぶりもサイレント映画を思わせ、まさに作品テーマをよく体現してる。
演者さんたちも役者冥利に尽きる題材だからか、目一杯の芝居をしていて活き活きしてる。
これは、家でDVDやブルーレイで見るのではなく、映画館のスクリーンでこそ見るべき作品。
無声映画時代の話を楽しめた
簡単には撮り直しができないので野次馬の子供が写り込んでしまった映像をそのまま使ってしまう、活動弁士が語り口で悲劇的な映画もコメディにしてしまう等、この時代を舞台にしなければできないような色々な場面を見れました。話にまとまりが無いという感想もありますが、色々大雑把な時代を舞台にした映画の雰囲気なのでまあいいのかな?という個人の感想。
劇中様々な無声映画が出てくるのですが、それらは全て新しく撮影されたものなのは良いと思いました。現代からすると昔の映画ですが、作品の舞台となった当時では最新の映画ですので。
上質のコメディ
ようやく観ることができました。
公開されてすぐに映画館が軒並み冬休みモードになって、上映時間が限られてしまい観に行けなかったけど、この作品は映画館で観なくては!と思っていたのです。
しかし観に行った映画館がミニミニシアターだったのでスクリーンが小さく、DVDでも良かったかも?と感じるほどだったけど、映画は面白かった!
近年まれにみる上質なコメディで、さすが周防監督。
有名俳優を惜しげなく使っていて、たいそう気合が入っていたみたい。
主役の二人が役者不足だったのが残念だけど、周りが芸達者だったから作品全体としては、とても楽しめました。
終わり方も良かったです。
もっと上映館を調べておけば良かったな。
木戸銭が高い、と思ったのは久しぶり。
「活動写真」は「無声映画」にあらず。
****
日本に映画というものが輸入されてから、「発声映画(トーキー)」が普及するまでのごく短い期間を全盛期とした活動弁士。映画は彼らの語りによって喜劇にも、悲劇にもなる。解釈の余地の幅があるからこそ、彼らが扱うのは「映画」ではなく、活動「写真」なのだ、ということを、楽しみながら理解させてくれます。
****
様々な小道具が画面内に凝縮していて、見ているだけで楽しめます。様々な道具の中には、時代考証に則った要素も、創作的な要素も含まれているのでしょうが、全体として統一観のある世界を構築しています。
同時代の映画産業の変遷を扱った作品としては、『アーティスト』(2011)があり、こちらもまた優れた作品ですが、サイレント映画の挽歌とトーキーの勃興を扱った『アーティスト』と比較して本作は、山岡秋聲の台詞を使って時代の移り変わりを示唆する場面はあるものの、あくまで活動写真の活き活きとした側面に焦点を当てています。
なお、成田凌さん扮する染谷俊太郎が頼りがいがあり過ぎて、永瀬正敏さん扮する山岡秋聲との師弟関係、そして成長物語としての要素がやや薄まってしまったように思いました。
既に全廃してしまったかのように思える活動写真ですが、現在も様々な劇場で公開されており、活動弁士として活躍している方も多数おられます。こうした実際の活動弁士の語りを聞きたくてたまらなくなるような作品でした。
笑いあり
面白かったです
所々に散りばめられたちょっとした笑い
こーゆーの大好きです
音尾くん良いですね〜
ハマり役です笑笑
褒めてるんです
成田君もすごくよかった
本当のアテレコを聴いてみたい、と思ってしまった
実物のカツベンを見てみたいです
豪華!!
とにかくずっと面白かったwww
しかもキャストが豪華で
めちゃくちゃ見応えあった
映画初主演の成田凌ももちろん良かったけど
黒島結菜ちゃんや井上真央が良かったな〜
深夜だっから私を入れて3人しか観客居なかったけど
1ヶ月以上の上映ありがとうございます
ずっと観たくてやっと念願叶いました(≧∇≦)
小屋の中のスクリーンと客席、活弁士
ちゃんと全体を見渡すにはテレビでは無く、是非とも大きなスクリーンで見るべき作品です!
幸せの在処
先日、勝新さんの「座頭市」を、テレビで観ました。すでに多くの役者さんが、鬼籍におられますが、CG の無い時代、御見物を感激させんが為、文字通り、体を張っておられました。その魂魄溢るる勇姿に、圧倒されるばかりです。
CG どころか、音声もない時代から、映画は、エンタメ産業。そこには、ガチで頑張ってるけど、ガチで滑稽な、活劇屋の珍道中が、あったようです。
しかし弁士さん、すごいですね。本(シナリオ)が無いと云うか、弁士さんの数だけ、本があると云うか。咄家さんみたい。そして、弁士を極めたが故に、弁士の欺瞞に、うちひしがれる人までいたり。私達の物差しでは、測れない人の生態を、垣間見た気分です。
そんな人たちだからこそ、幸せの在処も、それぞれ。でも、これでいいですよね?。だって人の幸せって、標準化できるものでは、ないのだから。
ほとんど監督さんの映画愛で、構成されている作品なので、マニアックと云うか、かなりベタな展開。しかし、だからこそ、私達の映画愛が、試されるわけです。
ここは私達の、新しき活動写真小屋、すなわちニューシネマパラダイスに、喝采を贈るのが、粋な御見物でしょう。
帰りにキャラメル買うのも、忘れないでね。
活動写真に出てくる人たちに注目
サイレント映画上映の脇で語る活動弁士(カツベン)の物語。
面白くないとは言わないが、笑えるシーンが少ない気がする。周りで笑っている人もいたから個人的な感想になるが、昔のコメディのような古臭さを感じた(ワザとかもしれないけど)。だからなのか若干長く感じてしまった。
そう考えると本作の見どころは黒島結菜と井上真央、そして活動写真(サイレント映画)に出てくる俳優たちかもしれない。本編で気づいた人もいるが、エンドロールで、こんな人も出てたのかってわかった人もいる。逆に言うとそれくらいしか楽しめるところがなかったかも。
恋愛ものでもなく、青春ものでもなく。コメディ?
最終日に見に行きました。銀座東映にて。
ほぼ客はおらずのんびり見ることができました。
全体的に主題がわかりずらく、結論が貧乏だった主人公が幸せにもならず、不幸でもなく、映画として面白くなかった。
役者は精一杯演じていたが、力がずっと入りすぎで息抜きができないほど走りっぱなしである。
時にはじっくりとするシーンでもあればいいのだが。
良い点は監督の予算が高く、セットが豪華であったこと。
時代劇らしい作りになっていました。エキストラも多い感じ。
深作監督などは色キチガイといわれるほど、色気のある映像を作っていたが
まったく、その点でも面白くなかった。
3人の弁士も最後に何かが変わるのならそれが良かったが、特に変化がなく、平坦すぎる。
ただ、弁士がいてセリフによる楽しさは感じられたが、それだけでストーリーの大筋がない。
例えば貧乏だった弁士が大人になって金持ちになったとか、幼馴染と再会して逃げていくとか。
最後、すこし幸せになったところを見たかった。映画だから。
弁士の成田凌をずっと見ていたい。
とにかく成田凌くんがよかった。まじめで気弱そうなキャラクターでいろんなことに巻き込まれてしまうけど、ステージで語る姿、声、すばらしかった。
他にも魅力的なキャラクターをいい役者さんが演じていたけど、ちょっと詰め込みすぎ感も。。魅力的な人たちだけに、ひとりひとりをもっと見たかった。
ストーリーも盛り沢山で、びっくり箱みたいで楽しいけど、個人的にはもうちょっとお仕事ドラマ的なものを期待してしまっていて。。活動弁士という仕事の魅力や苦労、葛藤、情熱、とかをもっと見たかった!
ただ当時の映画界を感じさせる、全体的な雰囲気はすごく好きでした。
面白い
久々にこんな面白い映画を見ました。
右から左に幕が引くように場面が変わるところ、丸が小さくなって場面が変わるところ、こんな懐かしい技法を使うなんてさすが周防監督です。
フィルムの出火から火事で全てをなくしてしまいますが、思わぬところから大金が出てきてハッピーエンドで終わるところもいい。
上映館が少ないがもっと沢山の人に見てほしい。
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