「ご当地映画」陸軍前橋飛行場 Imperatorさんの映画レビュー(感想・評価)
ご当地映画
「陸軍前橋飛行場」という名称であるが、軍事に関する内容ではなかった。
「私たちの村も戦場だった」という副題の方が、しっくりくる映画で、当時は少年少女であった老人たちの証言で構成される。
農地の強制接収、建設現場への動員、特攻隊員との別れ、また、飛行場および飛行機の製造工場があるために、一帯が“空襲の標的”になったことなどが描かれる。
ただ、資料不足もあるだろうが、軍関係の情報が乏しく、「飛行場」の実態は、本作品を見る限りは、よく分からなかった。
また、時系列に沿った状況説明が不十分なので、土地勘もない自分は、話について行けないことが多かった。
全体的に“地元”の少年少女の戦争体験の証言集であって、群馬県の“ご当地映画”の枠にとどまる印象だ。
日本軍は、関係文書を、終戦間際に一斉に焼却した。
証言者の親の世代の証言や、日本側の資料を使って実態を知ることができれば、もっと面白かったはずである。
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