劇場公開日 2019年7月6日

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「これが共時性なのか?」こはく バラージさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 これが共時性なのか?

2025年6月28日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

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癒される

これが長編2作目となる横尾初喜監督が故郷佐世保市を舞台とした半自伝的な映画で、主演の弟役が井浦新、兄役がアキラ100%こと大橋彰。横尾監督のことはもともとはよく知らず、遠藤久美子と結婚したことで知った人で、エンクミも弟の妻役で出演してる。コロナ禍の緊急事態宣言で映画館全館休業中にBS放送の録画で観た。

いやぁ、いい映画だった。主人公の境遇に自分と重なるところは何一つないんだが、役者たちの自然な演技とゆったりと進むストーリーに引き込まれてしまった。井浦新がいい役者なのは前から知ってたが、アキラ100%が予想外に良い。エンクミも旦那さんが監督だからというのもあってか最高に魅力的に撮られており、いい女優になったなあ。他にも母親役の木内みどり、さらに鶴田真由、鶴見辰吾、石倉三郎、嶋田久作と役者たちがみな名演。前年に地元の映画館でも公開されていたようだが、おそらくなんとなく気分が乗らなくて観逃しちゃったんだろう。映画館で観とくべきでした。ただ、井浦新がコロナ禍のミニシアターを救う企画を立ち上げ、木内みどりが亡くなったというタイミングで観たのは、結果的に1番いい時期に観れたのかもしれない。共時性(シンクロニシティ。意味のある偶然の一致)ってやつでしょうか。

バラージ