ヒトラーを欺いた黄色い星のレビュー・感想・評価
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ナチス占領下、ユダヤ人が黄色い星を身に付けることを強制されながらも...
ナチス占領下、ユダヤ人が黄色い星を身に付けることを強制されながらも、生き延びるために必死に抵抗する姿が描かれる。迫害と隠れ続ける緊張感の中で、人間の勇気と希望が浮かび上がる物語。重みを感じる一作です。
内容は良い。映画としては最低
ホロコーストをベルリンで生き延びた四人のユダヤ人の物語。
最初にインタビュー映像が出て、そのあと本編と思われる当時を再現した映像に変わっていくが、2サイクル目のインタビュー映像が出たくらいに、これはダメだなと思った。
彼らのインタビューの内容は興味深いし、とても有意義なものだが、本作がドキュメンタリーではない映画だと仮定するなら、こんなに酷い映画もそうそうないと思う。
当時の映像で、若き生存者たちがピンチになったりするところで、それを補完するようにインタビュー映像が挟まる。そんな説明は要らないんだよ。観ている者に考えさせたり感じたりする余白を持たせて欲しい。何でもかんでも説明するな。
緊迫の場面でいちいち入ってくるインタビュー映像のせいで没入感など皆無だよ。
これではテレビ番組の再現VTRか、悪くすれば中高生が授業で見る教育ビデオと何ら変わらない。
ドキュメンタリー映画は好きではないので観ないため、ドキュメンタリーとしての出来や価値については何も言えないけれど、本作がドキュメンタリーではないというならば、こんな作品を評価してはいけないと思う。
本当は、世界的な右傾化の流れを凄く感じて面白かったりしたけど、それは映画の出来とは関係ないからなあ。
ドイツ人
ユダヤ人が捕らわれ強制収容所に連行される中、ベルリン市中に潜伏した4人それぞれの実際のお話。
ユダヤ人全滅宣言がされた中、色々な人々の力を借りて生き延びた若者たち。ヒリヒリする緊迫感、匿った人々の思いが重い。
ドキュメンタリーです。
実際の証言をもとにドキュメンタリータッチで描かれる、ナチスドイツ迫害から生き残ったユダヤ人達の物語。
映画というよりは、NHK等で見るドキュメンタリーのように感じます。
実際の証言映像とそれを基にした再現VTR。生き残っている前提がありますし、複数のユダヤ人のケースが交互に進行することもあって、緊迫感に欠けるように感じます。
その為か、実際鑑賞すると、ユダヤ人達の恐怖や厳しい環境を感じることは少なく感じました。
逆に、ユダヤ人達を匿ったドイツの人々の優しさと勇気の方に感銘を受けました。もし自分だったら、同じ行動がとれたでしょうか?そんな自問自答をしたくなる映画でした。
第二次大戦中ベルリンで強制収容を逃れ身分を隠して生き残った1500...
第二次大戦中ベルリンで強制収容を逃れ身分を隠して生き残った1500人のユダヤ人のうち4人にインタビューしそれに映像を入れ映画化した作品🎞
この中の一人の男性は最後の強制収容所行きの列車で送られる一歩手前で親がドイツ人のためドイツ人として扱われ?解放された。でも隠れているときベルリン侵入してきたロシア兵に捕まった。助かると思いきやロシア兵は彼をドイツ人だと思い殺そうとした。ベルリンのユダヤ人は全員抹殺されたと聞いていたから。この男性はあくまで自分はユダヤ人だと主張するが証明出来ないのでロシア兵はもしユダヤ人なら『Shima YIsrael』 を言えるだろうと言った。この男性はおどおどしながら暗唱し始めた。ロシア兵の顔つきが変わり突きつけていたピストルを下げこの男性に近寄り抱きしめた。このロシア兵もユダヤ人だったのだ。
ベルリンのドイツ人はこの4人を助けた。ドイツ兵も。生き残った1500人もドイツ人に助けられた人が多いに違いない。ネチ体制の中で生きていても人の道をまっとうする人は素晴らしい。
ドイツの良心
息子たちと同じハイティーン4人の話。子どもたち、親の気持ちを思うと身につまされた。
当事者のインタビューが所々あり、退屈なドキュメンタリー映画と思いきや、4人の周りの生活が微妙に絡み合うシーンもあり面白かった。当事者が語ることによって現実味もあった。
シンドラーや杉原千畝だけでは無い。
今まで聞かなかったドイツの良心がみれて少し救われる気がした。
ユダヤ人に何が起こっていたのか、彼らは知らなかった!
真実を知ったのは戦後だということ。よく考えてみればその通りだ。収容所に送られていく何十万人ものユダヤ人が、まさかガス室に送られて虐殺されているなんて知る由もなし。とにかくゲシュタポや警察から逃れることばかり考えていたのだから・・・
1500人の潜伏生存者。そのうち4名の証言により4つのストーリーがそのまま映画化されてもおかしくないほどリアルな再現映像。そのインタビュー、再現フィルム、戦時中のドキュメント映像が交錯し、生々しい生きざまに心打たれるのです。
身分証偽造ってのはこれまでも映画などで取り上げられてきたので新鮮ではなかったけれど、女性が黒髪をブロンドに染め上げてユダヤ人であることを隠したり、黒のレースで戦争未亡人のように振舞ったりする姿が印象に残る。そして、終盤でソ連兵が侵攻してきたとき、ユダヤ人のソ連兵士だったことが感動的だった。
自国の過去の過ちを正面から見据え、映画にする意義
ドイツ人監督によるドイツ映画。
ナチス政権下のベルリンで終戦まで生き延びた約1500人のユダヤ人の実話をドキュメンタリータッチで映像化。
ナチスドイツ支配の中、ユダヤ人を匿う勇気を持ったドイツ人があれだけ居た、という事実を知り驚くとともに、彼らの尊さに頭が下がる。
それと同時に庇護があったとはいえ、生き抜いた4人の男女のインタビューの言葉の重さが身に沁みた映画でもあった。
<2018年8月12日 旅先のミニシアターで鑑賞>
その時の緊張感が伝わるドキュメンタリードラマ
ユダヤ人として、息を潜めて暮らしていた人
ユダヤ人でありながら、家族を守るためにナチスに協力して仲間を売った人
ドイツ人でも自分の意思でユダヤ人を匿っていた人
みんな必死で生きている。
戦争中だからなのか、全てのモラルがなくなってしまっている。
見ていても苦しくなるドラマであり、ドキュメンタリー。
運がよかったという話ではない。
また一つ知らなかった史実を知ることができました。
「ユダヤ人」「ドイツ人」と一括りにまとめるのではなく、「人として」どう行動をとったかを綴った話。
生き残った4名の方は、死なずに済んでよかったと思う気持ちもあるかもしれませんが、戦後次第にわかってくるナチスによるユダヤ人虐殺の事実を知り、苦しい半生だっただろうなとも思いました。
「何で私たちが生き残ったのだろう」と。
私からしたら、ユダヤ人もドイツ人も見た目の区別は全くつかないのに、どうしてそんなことが起こるのだろうと、つくづく悲しく思いました。
飽きないような構成
生き延びたユダヤ人の人4人の証言とドラマで話が進んでく。その4人がお互いに絡んでくることはないけど、共通の登場人物だったり、同じ場所が出てきて面白い。
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隠れ方はみんなそれぞれだけど共通するのは割とみんな頭が良いというかずる賢い。こうすれば上手くごまかせるっていうのをわかってる。
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1つ気になるのは、なんだかやたら色恋沙汰になると男の方が自信満々で絶対気があったみたいに話してたけど、それはちょっと疑い深いわ(笑).
1人でも味方がいれば希望になる
悪人とされる集団の中にも、良心を失っていない人はいて、戦争のような時こそ、そういう人たちが希望になると感じた作品
タイトルにある「黄色い星」とは、第二次世界大戦当時、ドイツ軍がユダヤ人に身につけることを義務付けていたワッペンのようなもの
その頃、ベルリンにいたユダヤ人は、1人残らずドイツの東側にある収容所へと送られた
そのため、その「黄色い星」を身につけた人たちはベルリンに1人もいないことになっていた
しかし、実際には、ベルリン市内に潜伏して生き延びた人たちが1,500人程度いたとされ、その中から4人の実話をインタビューと再現ドラマで描いた作品
原題の「Die Unsichtbaren.」とは「透明人間」を意味している
ベルリンに潜伏していたユダヤ人は、2〜3年の間、そこで生活しながらも、存在してはいけない生き方をしなければならなかった
ということは、周りの人たちの協力が不可欠になる
最終的には、周りの人たちの個々の人間性が、ユダヤ人の生き死にを左右することになる
もちろん、そこに潜伏して、息をひそめて生きていかなければならない人たちが、一番気の毒だけれど
私の心に強く残ったのは、そういう「協力してくれた人たちの温かさ」だった
中には、同じユダヤ人の中にも、生きていくために、同胞を裏切って、ナチに情報を密告していた人たちもいたのに
危険を承知で匿ってくれるドイツ人や、あえて、根掘り葉掘り聞かないドイツ人もいた
戦時中のような危機の時こそ、そういう人間の本質が出るし、
もしも、目の前にいる人が迫害されるようなことがあれば、私は、弱者の味方に立つような人間でありたいと思った
潜伏していた人たちは、生き残ったからこそ、こうして映画になったけれど、
ユダヤ人だとばれて殺されてしまった人たちの方が多かったのだ
これは、運良く生き残った人たちの証言を残した貴重な記録でもある
彼らの証言を観ながら、私たちは「なぜヘイトクライムがいけないのか」を学ぶべきである
一人一人の差別や偏見が、やがて、こうした虐殺へとつながっていくのが良く分かるからだ
こんな表現は不適切かもしれないけれど、私はこの映画を観ながら、
「永久に鬼に見つかってはいけない鬼ごっこ」
をしている気分になった
鬼に見つかった時は殺される時なのだ
それは、ホラー映画ではなく、実際にあったことであり、どれだけ恐ろしいことなのか
誰でも想像がつくことだと思う
何度か見ないといけない作品かも
この所、第二次世界大戦のドイツ事情ものの作品が多し、特に夏は毎年公開され、私的には、大変に楽しみにしている。
本作品、第二次世界大戦の中、ドイツにいたユダヤ人の方4人に焦点を当て、彼らがどのように生き延びてきたかをドキュメンタリータッチで描いた作品。
本作品、私的には、1回観ただけでは、本当の内容を理解できないな・・・・
当時のヨーロッパの戦争事情、ドイツのユダヤ人の人の扱いなど、やはり、日本人として分からない事ばかりなのと、4人のそれぞれ、当時と現代をインタビュー形式と回想のような感じで話が進むので、やっとそれぞれの人間が理解した所で映画が終ってしまったので、是非、本作品、DVDかWOWOWで何度見直したいと思います。
本作品、やはり、戦争の知らない私たちにとっては、当時の事実などが分かって見応えがあるのと、ユダヤ人の方にも同情しますが、逆に、ドイツ人の中にも、命をかけて、正義を通した人もいたんだと言う事実が私的には、観て良かったかな・・・
やはり、戦争は決断した人に責任がある。
しかし、正義もあれば、同じユダヤ人でも、裏切る奴もいれば、マインドコントロールの中、ドイツ人の方のユダヤ人に対しての暴言や子供でさえ、親を裏切る当時の事情を考えると本当に怖い世界です。
当時、道半ばで、無念の中亡くなったユダヤ人の方を思うと本当に悲しい気持ちになります。
突然鳴り響くドアの音
ドンドンと突然鳴り響くドアの音に、ヒトラーのお膝元ベルリンで潜伏しているユダヤ人の恐怖はいかばかりか。
当のドイツが作った戦争秘話は、モノクロ記録映像を駆使しながらも、戦争の悲惨さを押し付けるでもなく、ユダヤが故に何処へ送られるか分からない不安で、生きた心地がしなかった思いをドアの音が 追い討ちをかける。
主役がなくドキュメント風になったのやがやや弱いか。
監督:クラウス・レーフレ
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