「エンタメ感はないよ」ゲッベルスと私 Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
エンタメ感はないよ
ゲッベルスの秘書へのインタビューが淡々と流れてくの。それだけだともたないから、途中に資料映像やゲッベルスの言葉を盛り込んで。
だから当然、眠くなるんだけど、それでも観てく感じ。
いま天下御免で「悪」って認定して良いのって、ナチスドイツだけだなあって思った。だから、その中で生きてた人の話が映画になるんだよね。
それで、この秘書さんの言ってることは解った。後から「どうして蛮行を止めないの!」って言うことはできるけど、普通に暮らしてたらいつの間にかナチスの内部にいた人が、あるとき立ち上がるのは難しいと思ったね。
身の回りにおこるささいな不正義を全て正していくか?って言われると、それを全てやっていったら、ある程度、社会生活に支障が生じることは覚悟しないといけない。どこまでを見逃して、どこから正すのかという基準が、日常の中で少しずつズレてくことが起こる。
そう思いながら観てて『私に罪はない。但し、全てのドイツ国民に罪があるなら話は別だ』『あの党に政権を持たせたのは全ドイツ国民だ』は響いた。
後世の人に『あの党に政権を……』と言われないように、もし言われることになっても悔いが残らないようにしようと思いました。
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