「不思議の駅に迷いこんだアニーなのかな」アニー・イン・ザ・ターミナル つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
不思議の駅に迷いこんだアニーなのかな
ビッカビカのネオンの光と大袈裟なセリフ回しから、カラー版「シンシティ」のような雰囲気を感じて序盤はかなり面白く観ていたのだが、気がつくと少し退屈している自分がいた。そのままエンディングまでなだれ込んで、面白かったんだかつまらなかったんだかわからない不思議な感覚になった。
原因を色々と考えてみたけど、多分一番は終盤のギリギリくらいになるまでストーリーがよく分からないことにあると思う。
「謎が面白くする」とは作中のセリフだが、あまりにも謎が多過ぎて何を考えればいいのかさっぱりだし、伏線のようなものもほとんどないので、謎を謎だとすら認識出来なかった。結果、少々退屈してしまう。
答え合わせというか、ラストも取って付けたような唐突さで(一応かすかな伏線はあったが)驚きや衝撃よりも、ああそういう話だったのね、みたいな冷めた感情しか湧かなかった。
そうなると見所はビッカビカの色彩とマーゴット・ロビーの真っ赤なコートと真っ赤な口紅ってことになるが、このド派手な色使いはストーリーを面白くしたり、それこそ肝心の「謎」に絡んでこないので、本当にただ派手にするくらいしか効果がなかった。
それでも星2つは可哀想かなと思うくらいはなんとなくギリギリだけど楽しめたのはオープニングクレジットがお洒落だったからかもしれないね。ちょっと読みにくかったけどね。
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