「大味で胸焼け。」食べる女 ラピさんの映画レビュー(感想・評価)
大味で胸焼け。
食べる事をテーマにした作品なのに飯も大して旨そうに見えず食ってるシーンも美味そうに見えない。
セックスシーンも中途半端で食欲に繋がるような肉感的表現もなく物語に特に必要な要素とも思えなかった。
テーマをセリフで全て片付けてしまい登場人物が多すぎるせいか個々が抱える葛藤も大して描かれず薄っぺらで浅いエピソードばかり。
原作はオムニバスらしいがそれをうまくまとめられないままキーとなるトン子の存在も希薄になっていた。
これだけベテランの役者を揃えているなら演技力と演出で魅せることはできるだろうに結局ありきたりで使い古された表現に留まっていた印象。
特に最後のシーンはダサすぎて意味不明で白けた。
本来食べること自体が性的な行為であり、そこにセックス要素を不用意に持ち込むと供給過多で胸焼けがする。
むしろ食べる事のみに特化した中で描かれるエロスをこのキャストで観てみたかったと思う
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