「秋元衆議院議員が逮捕された事件や、「桜を見る会」のマルチ商法会長の件に重なるタイムリーな鑑賞。」スウィンダラーズ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
秋元衆議院議員が逮捕された事件や、「桜を見る会」のマルチ商法会長の件に重なるタイムリーな鑑賞。
韓国の実在したマルチ商法詐欺事件をモデルにした作品らしいけど、今の日本と同じことやってたんですね。しかも資金洗浄やカジノ絡みと、何かと日本の現政権と似通ってくる。さすがに大統領制の国なので、長期政権になると汚職や腐敗が目立ってくる日本とは違っていて、とにかく裏金作りに奔走する悪徳政治家の姿や警察署長、検事までもが詐欺犯罪に関わっているという凄まじい内容でした。
2008年に、そのマルチ商法詐欺によって3万人の被害者、10人の自殺者を出した事件の首謀者が国外に逃亡。その逃亡劇において、退いた偽造詐欺の男が自殺に追い込まれ、息子であるファン・ジソン(ヒョンビン)だけが他殺を疑うも相手にされず、一人で復讐を誓った。
8年後にパク検事(ユ・ジテ)が詐欺師チームを率いて正義ぶったアクションを起こしていたが、徐々にそのダークサイドな人間性を露わにしてゆく。そこのチームにファン・ジソンが仲間に入ってマルチ商法の首領チャン・ドゥチルに復讐を果たそうとするのだった。
詐欺師を相手にする詐欺師といえば、日本ではクロサギが有名ですが、そんなスケールの小さいストーリーではなかった。とにかくパク検事が徐々に悪党ぶりを露呈する様子や、政界の汚職議員などを巻き込んで国際的なサスペンスになっていくのです。ただし、タイや中国は国名しか出てこない。
見てる側とすれば、とにかく復讐を果たしてほしいと手に汗握り、詐欺チームのコ・ソクトン(ペ・ソンウ)、キム課長(アン・セハ)、チュンジャ(ナナ)と魅力ある仲間たちを楽しむことができる。そして中盤でチャンの手下であるというクァク・スンゴンと交渉するスリリングな展開も見どころなのですが、最後の最後に大どんでん返しが待っているのです。あ~、そうきたか~やられた~となること間違いなし。爽快感は満点だったけど、さすがに2年も臭い飯食ってたとか、そこまでするかな?という疑問も・・・色仕掛けに関しても、そこまでするかな?
やっぱり出所後は豆腐でお祝い。ジソンだけが実刑だったのかな~みんな仲良く刑務所暮らしも楽しそう(冗談です)。そしてまだ大物が残っているというところも色々想像できるのが楽しい。もし日本で作るなら?誰かにソンタクしまくって面白くなくなりそう・・・