劇場公開日 2018年6月16日

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「金正日死去に伴う混乱」V.I.P. 修羅の獣たち kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0金正日死去に伴う混乱

2019年7月6日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

 サイコキラーとなったイ・ジョンソク。この男はイケメンなのに不気味に笑うところが恐ろしい。北でも10数人殺しているし、香港でも韓国でも快楽殺人を楽しんでるのだ。さらに警察と国家情報院との駆け引き。拘置期間は2日間なので、犯人をとりあえず逮捕して証拠固めをする暴力警視キム・ミョンミン。そして国情院側のチャン・ドンゴンは北朝鮮高官NO.2の息子であるためCIAと協力して中国にある秘密の口座番号を知りたがってるという三つ巴の様相。さらに、個人的恨みを持っている北朝鮮の刑事が絡んできて、韓国警察に情報を流し、自分が処刑しようと試みているのだ。

 金日成、金正恩、張成沢などの実名、政権交代などを織り込んだ、緊迫感を出すサスペンス・アクション。誰が見てもサイコな奴を罰したいハズだが、国家権力が絡むとややこしくなる。自分は罰せられないと高をくくって無謀にも殺人を繰り返し、警官ですらおかまいなしに殺そうとする。原因は性的不能のため快楽を求めていたようだが、同情の余地なし!

 最終的には権力側のチャン・ドンゴンが活躍するのだが、キム・ミョンミンも凄い迫力。警察上部も権力には逆らえないところや、国情院・CIAの傲慢さも描いている。が、社会派としてはイマイチで、単純にサスペンスとして楽しむのがいいのかなぁ。

kossy