「映画を観ないで、Aqoursを見に来てください」ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow ネモさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5映画を観ないで、Aqoursを見に来てください

2019年1月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

幸せ

これから映画を見ようと思っている方へ。
ラブライブを知らないけど、興味がある方へ。

正直に言うと、この映画は完成度は低いです。他のレビューアーさんの評価通りです。
我々現代人は優れた映像作品に触れる機会が十分あります。
十代前半の方もyoutubeで十分に目が肥えています。
そういう人達から、一映画として鑑賞して、比較対象すると不満足感が間違いなくあります。
だからこそ、こう提言させて下さい。

この映画は「映画を観ないで、Aqoursを見るため」の作品です。

起承転結、序破急、三幕八場、これらのプロット構成を全て忘れてください。
一つ一つの場面や演出から、その先の展開を予測しないで下さい。
全部が、無意味です。

真に観るべきは、Aqours。そしてライバルである、Saint Snowです。
彼女達の言葉、華やかなライブステージがこの作品の本質です。

彼女達には、そこに実在するかのようなエネルギーがあります。

是非、ライブに参加するつもりで劇場に足を運んで下さい。

そしてAqoursに興味を持ったら実際のライブに参加してみて下さい。
現地参加はチケットが取りづらいですが、映画館でのライブビューイングなら席もありますし、手頃な価格です。

舞台に上がるのはアニメの千歌ちゃん達ではありません。
しかし、キャストの伊波さん達は彼女たちに比肩する魅力があります。
そこには間違いなく、Aqoursの9人+9人、合計18人の熱量が存在します。

ラブライブは、ストーリーよりも魅力的なキャラクターを楽しむコンテンツです。
胸が高鳴る音楽を楽しむコンテンツです。
そして、熱意溢れる「生のステージ」を楽しむ2.5次元コンテンツです。
きっと、ラブライブというコンテンツは映画と親和性が悪いのです。

この映画を観る一時だけ、あなたの中の映画鑑賞という概念を解体して下さい。
そして、沼津から生まれたスクールアイドルAqoursの活躍を楽しんで下さい。

まとめ/
良い点:演技、衣装、ライブシーンの演出と音楽、劇伴、脚本(一部分は本当に良い)
悪い点:監督の力不足

結論 :映画として観たら、まとまりがない、緩急がない(詰め込みすぎ)、ファンムービーで一見さんお断りの作品。
    しかし、アイドルユニットAqours主演映画とMVの上映会と考えれば満点だと思います。
    星4.5なのは、やはり映画とするなら、映画のテンプレートで作品を作ってもらいたかったから。

ネモ☆古参ラブライバー