「傍観者ならば面白く鑑賞できる。」万引き家族 mimoさんの映画レビュー(感想・評価)
傍観者ならば面白く鑑賞できる。
クリックして本文を読む
「誰も知らない」の是枝裕和監督の作品ということで興味を持った。ネットフリックスで鑑賞した。
切り取られたムービーのようなカメラワークは、ドキュメンタリー映画らしさが全開で面白い。が、時折、酔うような感覚を覚える…
タイトルから物々しい印象を受け、犯罪を助長するような映画ではないかという先入観を持っていた。結局のところ、犯罪はよくないという気持ちは変わらないし、登場人物の大人たちがその犯罪を正当化することには賛同できない。
しかし、実の親なのか育ての親なのか、血の繋がりがあればいいのかという問いは、実際に血の繋がりのない家族がいる自分にとっては、非常に考えさせられる内容であった。家族とは何かを深く問いかけている。
「お母さんは必要なのよ」という女刑事の言葉が心に刺さった。そういうものなのかな。
少年役の子役の演技は素晴らしかった。今後も追っていきたい。リリー・フランキーは、良い味わいのおじさん役を演じていた。安藤サクラさんきれい。なんかこう、最初に出てきた時はあんまり印象なかったのに最後の方ではつられて、涙出そうになった。
あるとき、事件が起こり、そのまま結局、家族はバラバラになってしまうが、おばあちゃんが大好きだった亜紀のその後が気がかりだ。この先、人間不信に陥らないことを願わずにはいられない。
小説版があるようなので、そちらも読んでみたいと思っている。
予想以上に引き込まれ、楽しむことができた作品であった。
あくまでも傍観者として。
コメントする