劇場公開日 2018年6月8日

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「技術への賞賛」万引き家族 ユージーンさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0技術への賞賛

2018年6月25日
iPhoneアプリから投稿

ここ十数年、映画館で邦画を観ることのなかった自分ですが、この作品には素直に、映画館で観たい、と思わされました。

日本映画を敬遠していたのは、単純に、日本の俳優への憧れが薄かった(演技どうこうでなくルックスの好み)のが主な理由でしたが、他にも、技術面でのチープさが目についたり、商業的キャスティングであったり、漫画原作の無理くりな実写化であったりと、どうにも、観る気にはなれなかったのです。

しかし、今作は、そういった要素がほとんど感じられず、日本の技術力に見合った作品であるように思いました。

とくに、今作の主な舞台である雑然とした一軒家の汚さや、主人公たちのみすぼらしさが、なんとも自然で、日本のメイク業界も捨てたものではないな、と改めさせられました。

ほかの邦画作品も、こうした汚しの技術をもっと盛りこんでいけるようになれば、世界にも通用する映画作りが、業界全体に定着するのではないでしょうか。

ユージーン