「予想外にお茶目な面白さ」葡萄畑に帰ろう AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)
予想外にお茶目な面白さ
ジョージアはワイン発祥の地と呼ばれているそう。政治家や家族を題材にした旧ソ構成国の映画と聞くと、固い映画なんじゃないかと敬遠しそうになるが、実際に観るとなかなかどうして、風刺あり、ユーモアと笑いあり、そして感動ありと、実に小粋な良作だった。
日本でも「大臣の椅子」「社長の椅子」などと言うが、椅子を重職や権力の象徴とするのは世界共通なのだろうか。英語でも議長や会長をchairmanと呼ぶし。でも、椅子を単なるメタファーにとどめるのではなく、擬人化して狂言回しに使うという発想に意表を突かれたし、それが80過ぎの高齢監督エルダル・シェンゲラヤの作品というからまたびっくり。
おまけに、アナ役のナタリア・ジュゲリ(監督の孫娘)をはじめ、女優陣が美人揃いなのもポイント。ジョージア映画、もっと日本で観られるようになるといいな。
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