劇場公開日 2020年12月18日

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「久々の爽快感とスピード感」ワンダーウーマン 1984 みかずきさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0久々の爽快感とスピード感

2022年12月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

やはり、アメリカのアクション映画は爽快感があって面白い。コロナ禍でこの手のアメリカ映画とは御無沙汰状態だったので、久し振りの感覚が心地良かった。冒頭のシーンから一気に画面に惹き込まれてしまった。躍動感溢れる展開は、アクション映画の幕開けとして申し分ないものだった。本作は、願いを叶えることができる不思議な力を持つ古代石によって破滅の危機に追い込まれた人類を救おうとするワンダーウーマンの活躍をスピード感溢れるアクションをふんだんに盛り込んで描いていく。アメリカのアクション映画の醍醐味を十分に堪能できる作品である。

本作の舞台は1984年のアメリカ。主人公はスミソニアン博物館に勤務する考古学者・ダイアナ(ガル・ガドット)=ワンダーウーマン。彼女は、博物館に持ち込まれた古代石に不思議な力があることを知る。実業家マックスもその力を知り悪用しようと画策したことで、人類存亡の危機が迫る。ワンダーウーマンは危機回避のため、単身、満身創痍で奮闘していくが・・・。

本作の見せ場は、ド迫力のアクションシーンである。ビルの谷間の滑空はスパイダーマンを彷彿とさせる。大空の滑空はスピード感満点。カーチェイスはスリリングで冷や汗が滲んでくる。古代人を思わせる斬新なコスチュームはガル・ガドットのスタイルの良さを際立たせている。

願いを叶える不思議な力という設定に新味はないが、マックスの巧妙な願い事には、悪知恵の働く奴、そういう手もあったかと唖然とした。彼の画策によって混乱していく世界を描く中盤は、テンポが悪く、ドタバタした感があり散漫だった。150分という長丁場でなく、120分くらいでまとめた方が、小気味よい作品になったのではと感じた。

終盤になって、中盤のドタバタはうまく整理、収束され、スッキリした後味の良い幕切れとなった。久々に、らしいアメリカ・アクション映画を観て、コロナ禍の悶々とした気分が解消され心爽やになった。

みかずき