「完全にガガに打ちのめされた」アリー スター誕生 とえさんの映画レビュー(感想・評価)
完全にガガに打ちのめされた
ブラッドリー・クーパーの寂しげな瞳と、レディ・ガガの歌声に完璧に打ちのめされた
名作映画「スタア誕生」リブート版
街のバーで歌っていたアリーが、ロック歌手ジャックに見出されてプロの歌手となり、スターへと成長していく姿を描く
ロック歌手のジャックがアリーと出会った頃、彼は難聴と耳鳴りとアルコール依存症に悩まされていた
歌手として「耳が聞こえなくなる」という恐怖は、どれ程恐ろしかったことだろうか
そのためか、酒が手放せなくなり
依存症になってしまう
そして、ちょうどその頃、彼は「アリー」という輝く才能に巡り合う
アリーもまた「容姿が悪い」という理由でオーディションに落ちた経験から
歌手になることを諦めていた
そんな二人が出会い
互いの落ちた状況から救い会う存在となっていく
ジャックは歌への情熱をよみがえらせ
アリーは歌手として注目を集めるようになる
そして、二人は共に歩み続けることを誓い合う
しかし、常に二人が同じスピードで歩き続けることは難しい
一人はゆっくり休みたいのに、もう一人はスピードを上げなければならないこともある
そして遅れてしまった方は
「重荷なのでは…」と思い詰めようになる…
でも、二人とも歌手だから、そんな精神的なバランスの悪い状況でも、歌をうたい、目の前にいる人たちを幸せにしなければならない
その相手の立場をお互いによくわかっているだけに
「愛する人に対してどうすることが最善か」
を考えて、考えて、考え過ぎてしまう
そんな二人の愛が切なくて、後半はボロ泣きだった
スターとは光り輝く存在で、私たちの心を明るく照らしてくれるけど
その影で、より光り輝かせるために、必死になって支えている人がいるんだと思った作品
これは、アリーというスターが育つまでを描いた作品だけれど
レディ・ガガという女優が誕生した映画でもあった
そのガガは最初から最後まで、全てにおいて圧巻だった