「マーリアかわいい!」心と体と Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
マーリアかわいい!
マーリアかわいい!ってひたすらそこに注目しちゃったな。
《心と体と》ってタイトルがテーマになってると思うんだけど、そこより「マーリアかわいい!」ってところに気持ちがいっちゃう。初めの方に自宅の食卓で「うまく返せれば会話が続いたのかな」ってやるんだけど、もうそこからメロメロ。
だんだん切ない事情も解ってきて、財務部長も「うまくいかないと思う」ってツレナイ態度になるんだけど、これも凄く解る。マットレスから乱暴に空気を抜くところとか「解るわ―、わかる」と思って観てたもん。
あとその前にマーリアが食堂での会話を何回も予習して、その通りに話そうとすることろも「解るわ―」と思った。これ、緊張してコミュニケーション取ろうとするとやっちゃうよね。
それで財務部長にツレなくされたマーリアは浴室で手首切るんだよね。だいたい手首切るシーンって「こんなんで死んだらアカンやろ」とちょっと思うんだけど、これは完全に同意した。もう、これしかない。
そして、救われるとしたら、財務部長が来るしかない。映画の雰囲気的にこのままエンドロールでも成立するので「どうすんだ、どうすんだ」と思ってたら、来たね。そして簡単な決定的な一言。
物語通じて、マーリアは拙いけど、変わろうと物凄い努力すんだよ。それが「愛ってすげえな」と思わせるし、そのマーリアがメッチャ可愛く感じる。
じゃあお前、マーリアと付き合えるのかよって言われたら、どうだろね。日常生活は大変だと思っちゃう。財務部長さんは、そこ越えられるんだよね。愛だから。
テーマの《心と体と》のところは、《心》だけじゃないかって気がしたのね。財務部長さんも体を求めたというよりも、心の証を確かめられるのがそこだったんじゃないかって。
工場の女の人を連れ込んでやる激しい性交と、マーリアとのただ見つめ合っているだけのような性交と、その辺がテーマ関連なんだろうな。愛だな。