「家事や子育てこそノーベル賞もんだよね?って話。」天才作家の妻 40年目の真実 まこさぽチャンネル(さぽしゃ)さんの映画レビュー(感想・評価)
家事や子育てこそノーベル賞もんだよね?って話。
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完全に邦題のミスリードにやられてしまった。
かなり最後の方まで、ゴーストライターである妻:ジョーン(グレン・クローズ)に感情移入して観ていた。
糟糠の妻:ジョーン。苦労したんだねー。
いや待て。
ジョーンが小説を書いてる間、
家事や子育て(専業主夫)をしたのは夫だ。
本作は、
専業主婦で夫を支えた妻が、
夫の退職後に氾濫を起こす
『山田洋次監督作のトリッキーバージョン』だと思えばいい。
上記したように、実質的な糟糠の妻:夫であるジョナサンである。
まさに専業主夫で、才能ある妻が小説を書くのを影で支えたんだ。
山田洋次監督作品なら妻は「離婚します」と出て行くが、
本作では「家事や子育ての仕事(専業主婦)は大変であり素晴らしい。ノーベル賞もんだ!」と言っている。
陰で支えている妻の仕事を、評価しようというのだ。
だって主婦は9時~5時の仕事じゃない。24時間だ。
土日はない。
だからこそジョーンに「私は1日8時間書き続けた」と、
わざわざ「8時間」と言わせてるんだよね。
夫はそれ以上の時間を、家事や子育てにあててるぞ!と。
だからグレン・クローズに感情移入して
夫ひでーってなってる人がいたら、
それは、外に出て8時間働く夫を評価して、
家事や育児(専業主婦)をし、夫を家庭を支える妻を軽んじている人だ。となる。
なんて巧い脚本だ!
アカデミー作品賞にノミネートされてないなんて、どうかしている。
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