人魚の眠る家のレビュー・感想・評価
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久しぶりにすごく泣きました。
冒頭からずっと泣きました。
私自身も子供がいるので母親としての立場で見ました。
医学的に見たら死として扱われますが認めたくない気持ちが物凄く伝わりました。
私自身もいつか目を覚ますのではないかと…。最後のラストは、役者さんの演技が凄くて大号泣でした。特に子役の演技力が凄くて。
子供がいる私としては見るのが凄く辛かったんですが子供と一緒にいれるのって幸せなことなんだって改めて実感しました。
命の定義づけ。
脳死に関する話です。
それが子供だから尚更です。
やはり重いですが、
映画としては、面白いですし
泣けますし、考えさせられます。
篠原涼子の
人は2度死なない!のシーンは
母親の苦しみや葛藤が出てて、
胸打つシーンでした。
母親目線
泣いた〜。
泣かずにはいられなかった。
母親目線で鑑賞した為、常に私だったら、、、
もし娘だったら、、、
などと感情移入しながら、自問自答しながら観ていた
"脳死"を作品のポイントに置き、
現代医療、医療技術、家族のつながりなどなど、
お話は観ていて全く飽きる事なく進み
終盤は全く予想外の展開で驚かされました。
水の事故により脳死状態になってしまった瑞穂に、
従姉妹の若葉ちゃんが、その事故は自分のせいだと
涙ながらに告白するシーンはもう悲しくて悲しくて。
小さな子供が自分が原因で大事件を起こして
しまったことを、1人で抱え込んでいたと思うと
悲しみが止まりませんでした。
薫子(篠原涼子)の狂気に満ちた母の演技は
時に恐ろしく優しく、娘への愛情が伝わりまくりで
迫力満点のシーンもドキドキさせられました。
脳死という難しいテーマでしたが、
誰にでも起こりうる事で、もしそれが、
自分の愛する子供たちに起こった場合、
私自身はどんな選択ができるのか。
子供をある日突然失って、狂わないわけがないと
信じている。だからこそ、周りの人との温度差や、
世間の常識、世間のルールなどは関係ない。
娘にもう一度元気な姿を見せてほしい。
ただそれだけ
瑞穂ちゃんがありがとうってお母さんに伝える
シーンは、号泣。小さな体でよくがんばったね。
と、もう私は篠原涼子化してました。
ええ、間違いなく。
生きていられるというのは、自分の意思があると
いうことは、奇跡だと改めて思う。
いつ何時、どんなことがあっても自分の人生を全う
したと言えるように、いざという時のことも考えて
決めておかないとなと思いました。
音楽も映像も美しかったです。
人の死の定義とは何か
東野圭吾が描く殺人ではない「死」については、毎回好きな傾向がある。
日本において脳が停止した場合、
①心臓移植を決めた場合には脳死を診断して、死亡を認定される
②移植をしない場合にはそのまま生きていると認定される
という2パターンがあり、今回はその②を選んだ家族の物語。
確かに現代の医療をもってすれば、身体を動かすことは出来、その結果身体が成長をするかもしれない。
意識が止まった瞬間(脳が死んだ瞬間)なのか、心臓が止まった瞬間なのか。
それとも最後のシーンにあった、お父さんが「死を認識できたのは心臓が止まった時ですかね」というコメントに対して、「じゃあ、まだ生き続けてますね(心臓移植によって)」というコメント。死を定義するのは、人それぞれなのかもしれない。
確かに自分自身の生は、自身の意識によって成り立つかもしれない。
ただ、それぞれの意識のなかにそれぞれの生があり、生き続けているのかもしれない。だからこそ、他人にとっては死んでいても、彼女はお母さんの中では生き続けていたのかもしれない。そして、それがある種の恐怖に見える瞬間も生まれるのかも。
重いテーマだったけど、暗くなることなく考えさせられる良い作品だった。
重いテーマ
子供が脳死状態などの危篤になれば親である人なら気持ちはわかる。親心を押すような研究内容出し提案。素人の親からしたらこの装置を続けて機械的にでも動かしていればいつか戻ってくるのでは?と淡い期待を抱いてしまうだろう。
脳死判定をする、基準も子供が相手では判断がキツイ。
最後娘がありがとうと別れを告げるシーンがリアルで、良かった
原作既読。 原作では子供の臓器移植や海外渡航移植についても考えさせ...
原作既読。
原作では子供の臓器移植や海外渡航移植についても考えさせられる内容になっているけど映画はその部分は端折って脳死は人の死か、というところだけにスポットを当てた感じ。
もし自分が同じ立場になったとしたら、無理な延命治療はしたくないし機械で動かすなんてありえないし臓器提供もしない。
だから薫子に共感できるところがひとつもなかった。
その辺は人それぞれ価値観の違い。
包丁を突き付けるシーン、言いたいことはわかるけど家族にだけ言えば良かったものを本当に警察を呼んでしまったが故にただの痛い人になってしまったのが残念だった。
心が描かれた作品。
人工呼吸器→横隔膜ペースメーカーに。
脳からの信号→外部からの電気信号に。
そうすることで『体が動く』我が子の姿に、無くなったと思っていた「命」の灯火を見出す夫婦。
体内から生まれる反応ではなく、体外から加えられた力による反射を見て「生きている」と、自分に言い聞かせ、認識させる。
体の成長は、植物に水を上げるがごとく、栄養を与えて適度な運動をすれば成長するようになっている。
しかしそれは、果たして『命』なのか。。。
心が締め付けられるようなそれぞれの登場人物の心の葛藤。
瑞穂ちゃんが、人間の「形」を留めてるだけに、肉体が外部からの反射によってであれ「動く」だけに、人間の形+肉体の動きで「命」を感じてしまう。「生きている」と感じてしまう。
星野と母は、瑞穂が『目覚めたときに、スグ歩けるようにするため』にANCで筋肉を「操作」していたのが、いつの間にか「操作するための」へとすり替わって行く。
母以外の周囲は、瑞穂を生きていると思えていない。ついにキレた母親は、瑞穂を人質に取り、自らの手で瑞穂を殺そうとする。
皮肉にも「殺そうとする人間」を見て、殺される対象である瑞穂ちゃんが「生きている」と周囲は思わされた。。。なんとも悲しい生の証明か。愛にあふれる説得は、誰にとってもとても残酷でした。
・
「脳死は人の死なのかどうか正直、今でも私にはわかりません」
脳死は、そこに横たわる本人にとっては、死なのかもしれない。しかし、母や父や家族にとっては死ではない。心と体は、切り離せない。頭でわかっていても、心で信じている。それでもいつの日か、無情な時間の積み重ねで、心が信じられなくなったとき、頭と心で理解してしまったとき、死を迎えいれる「準備」がやっとそこでできる。
登場人物の心がむき出しに、心の気が済むまでを描いていた。心が描かれた作品。
人魚の眠る家
脳死した娘を延命させることにした家族の話。
希望を持ちたい母親の気持ちもわかるし、脳死した人を生きていると思えないという気持ちもわかる。何が正解か分からない。でも、最後の娘のありがとうで、母が最後まで愛し抜いたことは正しかったんだなと感じられ、涙が止まらなかった。
考えさせられる
原作は見ていません。子供もいません。
脳死という言葉は知っていても、
その後の家族の心情や生活はよく知りませんでした。
科学が進み脳だけで生活できる日が来るとも言われている。ただ、今回は脳死。あくまで信号は送る側の気持ちになる。
演出もあり、途中から篠原涼子さんが
死んだ娘を人形のように扱う狂った母親に見えました。
学校でからかわれる息子の気持ちもすごい理解出来ました。
しかし、娘を殺した時、母親は殺人犯になるのか、
それとも既に死んでいると言うならば無罪なのか。
このシーンで、世間と母親どちらが脳死について、
真剣に考えているかハッキリわかりました。
一気に母親寄りの考え方になりました。
人間の命、尊厳、自分が決められない時、
誰が決める。その人を一番大切に思っている人が決めた答えに、反論できる人はいないと思います。
間違いかそうでないかは誰もわかりません。
見終わった後振り返っても、
娘を電気で操り動かしたり笑顔にさせる、
まるで人形の様に感じたシーンは怖かったです。
ただ、自分はその立場になった事がないので、
それしか思えません。考えても綺麗事になります。
母親は娘の生を信じていただけ。
そして家族も死んでほしくないと願った。
先生と父親の会話も含めて、
映画はハッピーエンドで終わったと思いました。
演技も演出も全て良かったです。
ただただ辛い
子育て中の親御さんはぜひ見て欲しい。
序盤から最後まで、ただただ辛い。
子どもが万が一同じ状態になったら、
と想像しただけで泣いてしまいました。
財力やら技術やらで、コメディ&ホラーなんてご意見もありますが、
同じ状況にあれば、同じ行動をするかもしれないと考えてしまいます。
ラスト直前のカタルシス、自己満足かもしれません。
当事者の落としどころは、そこにしかないのかなと思うところです。
母になってみないと分からない
娘の死をそうまでして受け入れられない気持ちは母にならないと分からない。とても、考えさせられる話でした。たとえ、脳死だとして、あの状態で生きてるというのか、、、賛否両論あると思いますが、母の立場ならそう願いたい気持ちもわかるけど、、、
やっぱり乗り越えて行かなきゃいけないと思います。
すごくリアリティーあるような作品でした!
良かった
幼い女の子がプールの事故をきっかけに意識不明の重体に陥る。
その女の子は、脳死判定を下されるが医療技術の進歩によって生きてるかのような振る舞いをし、生き長らえていた。
この問題とても重く難しい事だと思った。
自分の家族が同じ状況になった時それを素直に受け入れる事が出来るのか?という課題なのか考えさせられました。最後のシーンでやっぱりそこに関わってきた人達が全てを受け入れて前を向いていこうとする姿に感動しました。
重く切ないストーリー。
脳死した娘をなんとか生きている事にしようとする母が見ていて物凄く胸が痛くなる。
現実には受け入れられない事もあるが、それを押し通すのは自分のエゴであり周りを幸せにはしない。
受け入れられた時、本人も周りも幸せになれる。
前に進める。
そう言うメッセージを感じ取れた作品でした。
人魚の眠る家
脳死が人の死になりうるか?
脳死が人の死ならば、娘を殺しても殺人罪としては問われない。だが、もし脳死が人の死でなければ世間に脳死はまだ生きていると証明することができる。それなら喜んで殺人犯として刑を受けよう、と。
確かに人の生死を見極めるのは難しい。人間が完璧でない以上、人間が作り出した法は完璧であるはずがないから。今後、不老不死や脳細胞だけが生きていく時代が来るのかもしれない。いやいつの日か来るのだろう。自分たちにも関係のある話だと思ってもう一度見直したい。
映画館で観なくてよかった
公開当時、観たいと思っていたが、結局機会を逃した。
それを今日、たまたまテレビで観ることができた。
重いテーマだとはわかっていたが、タイトル通り「映画館で観なくてよかった」。
映画館で観ていたら、嗚咽を続けてしまい、周りから引かれていたに違いない。
自分には子供はいない。
だが、もしいたら。
自分の子供でなくてもいい。
自分の愛する人が同じ状態になったら。
脳死だと言われても、それを理解しても、
それでも「やっぱり生きている」と思いたいだろう。
この重い映画の救いは、3つ。
終盤で、娘が母親に、「今までずっとありがとう」と言ったシーン。
そして、担当医師が、「あなたの娘さんは、この世界のどこかで生きています」と言ったシーン。
最後は明るい青空のシーンで終わったが3つめ。
いい映画だった。
原作を裏切らない
個人的に家族構成が同じこともあるが、共感することがいっぱいで、役者、子役の演技も素晴らしくて映画としても本当に良かった。
子供が脳死状態と言われても、心臓が動いていたり、握った手が動いたら絶対に死としては受けいれることができない母親の気持ちや、周りの家族のそれぞれの複雑な思いも細やかに描かれていて、素晴らしかった。
原作がよく出来ているお話ということもあるけど、そのお話にも負けない表現力がこの映画にはあると感じた。
科学の倫理か?親の愛か?
レンタルDVDで鑑賞。
原作は未読。
親としては、それがどんな形であれ、子供に生きていて欲しいと考えるのは当然のだろうな、と…。しかし正しいやり方なのか。そこから生まれる葛藤に考えさせられました。
私は独身だし、子供を育てたことが無いので想像するしかありませんが、相当苦悩するだろうし、わずかな希望に縋り、あらゆる手段を講じて延命を図ると思います。
しかしながら、人工の電気信号で手足を動かし、笑わせるシーンを観たら、さすがに考えが揺らぎました。「まるでロボットじゃないか」と思ってしまったからです。
果たしてそれは「生きている」と言えるのか?
考えれば考えるほど難しいテーマだと思いました。
やっぱり答えなんて出そうに無い。
[余談]
「科学の倫理に迫る」と言いつつも、迫りきれていない感じでした。この手の作品の常なのか、つくり手としての答えは提示されないまま終わってしまいました。
確かに一筋縄ではいかない問題だし、答えを出すこと自体間違いなのかもしれません。ひとりひとりが考えて、意見を持つことが重要じゃないかなと思いました。
※修正(2024/05/26)
四葉のクローバー・・誰かのために残しておくって。
映画「人魚の眠る家」(堤幸彦監督)から。
原作が、東野圭吾さんの同名ベストセラーだったから、
ストーリー的には、ラストまで安心して観ていられたが、
なかなか難しいテーマを、よくここまで表現したな、と感じた。
「(今の日本では)極端な言い方をすれば、脳死と心臓死、
どちらの形で命を終わるか選ぶ権利があると言うことです」という
医師の説明に、妙に、日本らしいな、とメモをした。(汗)
植物人間に刺激を与えて、脳波とは関係ない伝達手段で、
体の一部を動かす行為が、
「人間の技術が関われることを許される範囲」かどうか、
それとも、神の領域なのか、いまだに分からない。
ただ「植物人間状態の人間を殺して、殺人罪に問われるかどうか」
これも「人は二度は死なない」という台詞に、私の心は揺れた。
「臓器提供」の問題についても同じで、自分の意見が定まらない。
そんな中、こんな話がメモに残されていた。
母親が父親に事故にあった娘の性格を伝えるシーン。
「前に公園でね、瑞穂が四葉のクローバー見つけたの。
『それ見つけたら幸せになれるんだよ、持って帰れば?』
って教えたら、なんて言ったと思う?」
「瑞穂は幸せだから大丈夫。誰かのために残しておくって、
そういう子だから・・」と泣き崩れるのだが、私も涙腺が緩んだ。
そしてラストシーン、彼女の臓器は、誰かのために役に立つことに。
重たいテーマだったけど、いい作品だっなぁ。
全114件中、21~40件目を表示